ロシアで毛皮をとるために、オオヤマネコを繁殖させている「毛皮農場」から、子猫を救い出し、育てている女性がいます。彼女は、2匹のオオヤマネコの他に、8頭の大型犬や3頭の馬も飼っていて、動物たちと一緒ににぎやかに暮らしています。彼女によると、オオヤマネコは人によくなつき、しつけも難しくないので、来年には、さらにもう1匹引き取ろうと考えているそうです。
大型犬と暮らす女性は猫好き
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猫好きなアナスタシアさんは、今8頭の犬(6頭のハスキー犬と、サモイド犬、北イヌイット犬)を飼っています。なので大型犬ばかりの中に、子猫を迎えるわけにはいきませんでした。でも、やっぱり猫が飼いたい!そこで、犬たちとも付き合えるような大きな猫を探し始めたのです。
毛皮工場にオオヤマネコ
アナスタシアさんの国には、まだ毛皮農場が存在することに気づきました。そういう農場で、オオヤマネコが、毛皮をとるために育成されていたのです。
ロシアでは、オオヤマネコの毛皮で作ったコートは、とても人気があります。ロシアでもオオヤマネコを一般の人が飼育する事は認められてはいませんでしたが、幸運な事にオオヤマネコの子供を、そういう農場から引き取って育てるのは、合法なのでした。
オオヤマネコの小さな子猫を引き取りました。この子の名前は、ドラマ「ウィッチャー」に出てくるキャラクター「リヴィアのゲラルト」からとって、ゲラルトにしました。
オオヤマネコは、ハスキーたちと相性もぴったり
オオヤマネコの子を、毛皮農場から救い出したアナスタシアさん。驚いたことに、犬たちはゲラルトの世話をよくしてくれました。
遊んだり、耳を噛ませてあげたり、お腹の上で眠らせたり、そしてもちろん、餌を盗み食いされても、怒ったりしませんでした。
年長の犬バンシーは、とくに子猫を守ってくれました。ゲラルトは成長して、いたずらっ子になりました。でも、ハスキー犬の精神をしっかり受け継いでいます。
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長い道のりでしたが、たっぷり愛情を注がれ育てられたゲラルトは幸せいっぱいです。
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もう1匹、メスのオオヤマネコを自宅へ
アナスタシアさんは、ゲラルトが1歳の時にもう1匹、メスのオオヤマネコの子供を引き取りました。この子の名は、ブロチカです。とってもかわいいので、「甘いロールパン」を意味する名をつけたそうです。
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野生のオオヤマネコは単独生活者です。だから、猫同士は別々に生活するだろうと思っていたそうですが、ゲラルトは違いました。
まるで自分の娘のように接してくれたからです。
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以来、2匹のオオヤマネコは、大の仲良しです。アナスタシアさんは2匹のオオヤマネコを育てた経験から、『自信をもっていえるのは、保護動物で難しいのは、健康を維持することです。毛皮農場では、よい毛皮を生み出すのが目的なので、動物の健康は重要ではないのです。』と話します。
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猫用トイレも使えるし、紐をつないで歩かせることもできます。家猫と同じようにゴロゴロいったりもするんです。でも、猫よりもっと音は大きいみたいですね。
『毛皮農場がなくなってほしい』との声が続々と
投稿を見たオリバーさんは、
「毛皮農場から引き取ったのか、救い出したのか、どっちかな?毛皮農場にお金を払ったのなら、農場のほうは毛皮に加工しても、生きたまま売っても、いずれにしても儲けが出るから、この無責任な繁殖の仕事を続けるだろう。」
「この2匹のオオヤマネコは、幸せに暮らせてよかったけれど、こんな農場はなくすべきだと思う。この人は、優しい心を持っているね。いつか、動物を商品扱いする人々がいなくなり、毛皮取引もなくなることを願うよ」
と書きました。
これに対して、投稿者のアナスタシアさんは、
「毛皮農場を支えたのではなく、オオヤマネコの命を支えたの。いくら私たちが、毛皮農場がなくなってほしいと思っても、彼らには『馬の耳に念仏』なの。」
「だから、救出活動をするしかなかった。私は反対運動をするのではなく、救い出す行動をとることにしました。だって、私は、飼育するほうが得意だから。これは単に私の選択であって、ひとつの事例にすぎないの。」
と答えています。
レインさんは、
「オオヤマネコって、とてもきれいね。一体だれが、こんな美しい動物を、毛皮のコートに変えようなんて思うのかしら。」
とコメントしています。
グロウワーム2さんは、
「この美しいオオヤマネコの命を救ってくれて、ありがとう。」
と書いています。
出典:https://www.boredpanda.com/two-lynxes-rescued-from-fur-farm-russia-anastasia-poznyak/