いつの間にか家族が増えた?固く結ばれた絆を拒否する権利は、誰にもありませんでした。一人ぼっちの子猫を救った心優しい家族の物語。
これ以上は飼わない。3匹で十分だ
オランダで農場を営むKlariekeさんは、1年程前にギリシャから養子として迎え入れた『ジャック』『ルイ』『スタブロス』の3匹の保護猫と共に暮らしていました。
当時、路上で生活をしていたスタブロスは重病を患っていました。夏になるとザキントスに滞在するオランダ人の女の子によって救出されました。彼女はオランダで猫のための永遠の家を探していたため、Klariekeさんは彼を養子にすることに決めたといいます。
「私の夫と私はお互いに『これが最後の猫だ、3匹で十分だ』と言ったの」
言葉の通り、これ以上愛猫を増やすつもりはなかったというKlariekeさんですが、思わぬ転機が訪れることとなりました。
庭に現れた小さな子猫
ある日、庭に小さな子猫が現れました。Klariekeさんは、その子猫を見たことがなかったため帰る家があるのか、そうでないのかさえ分かりませんでした。しかし、次に子猫を見たとき、そこに一緒にいたのは愛猫のスタブロスでした。スタブロスはまるで家族に振る舞うかのように子猫と遊び、抱きしめていたのです。
それ以来、子猫がスタブロスの監視下にある小屋(家に併設されている)に入り込むことは日常となり、小屋の中で抱きしめ合いながらお昼寝をする姿を度々見かけるようになったといいます。この時すでに、彼らには切っても切れない絆があることを十分に理解することができました。
永遠の家族になる瞬間
ある日、Klariekeさんがいつもどおり3匹分の食事を提供したところ、スタブロスは食事に手を付けず側でじっと立っていました。するとそこへ子猫がやってきて、スタブロスの皿に入った食事を嬉しそうに食べ始めたのです。
スタブロスは黙ってそれをじっと見つめ、子猫のお腹が満たされるまでただただ見守り続けました。その日以来、Klariekeさんは子猫の分の食事も準備するようになったといいます。
『チャーリー』と名付けられた子猫
プラスワンの食事を準備することが日常になったとき、Klariekeさんたちは子猫が永遠の家族になることを確信していました。
「スタブロスは親のように振る舞いました。チャーリーは日中、彼と一緒に小屋で過ごす時間が増えました」
まだ人間に対しては警戒心もあり、恥ずかしがり屋なチャーリーでしたが、それよりもスタブロスの側にいることを優先するようになりました。スタブロスのすべてのことをミラーリングしたいと望んだチャーリーは、家の中に引っ越すことを考え始めたのです。
そしてチャーリーがやってきて数週間、チャーリーはスタブロスの応援を受けながら、新しい家に足を踏み入れました。案内するスタブロスの後を追いかけ、一緒に家の中を探検しました。
「正式にチャーリーが家に引っ越してきたので私たちは4匹目の猫を飼うことになりました。彼は夕食の時間になるとキッチンに来て、撫でさせてくれたり、抱きついたりもしてくれます」
動物病院での健康診断や必要な処置を受けたチャーリーは、正式に永遠のお家へと就職しました。大好きな親友がいるお家へ。
トイレや食事、生活に必要なことすべてはスタブロスが教えてくれたといいます。路上での生活が心細く過酷なものであることを身を以て知っているスタブロスは、何とかして子猫を救いたかったのかもしれませんね。
ぜひ、スタブロスとチャーリー、そしてジャック、ルイの友情をインスタグラムをチェックしてみてください。