痩せ過ぎた体に5つの命を宿した野良猫をコ緊急保護!九死に一生を得た愛情深い母猫のストーリー。
コロニーに現れた小さな野良猫
夏の始めの頃、アリゾナ州ノースフェニックスにある地域猫コロニーの管理者は、突然現れた一匹の痩せた猫が妊娠していることに気づきました。小さな体には骨と皮しかなく、とても健康とはいえない状態だったといいます。
妊娠中の猫について連絡を受けたレスキューグループ『Jin’s Bottle Babies』は、迷うことなく支援を申し出ました。

出典:https://www.instagram.com/p/CDG1VXcMrs2/
「私達が彼女を保護した時、その体重は7ポンド(約3kg)以下で、妊娠中の猫にしてはひどく痩せていました。数週間以内に出産予定とみられましたが、彼女は全く食べておらず、あっという間に体重が減ってしまったのでしょう」
『Jin’s Bottle Babies』の創設者であるシェルビーさんはそう語ります。
小さな体に宿る5つの命

出典:https://www.instagram.com/p/CDG1VXcMrs2/
すぐさま向かった動物病院でわかったことは、痩せ細りあまりに小さな体に対して5つもの命が宿っていることでした。獣医師「彼女の小さなお腹に対し、子猫が多すぎる。彼女は子猫を安全に産むことができないだろうし、長くは生きられないだろう」と診断したのです。
ママ猫、そして子猫の命を救うため、緊急帝王切開が行われました。『クリッシー』と名付けられたママ猫は無事手術を乗り越え、育児のために体調を整え始めたのです。
残念ながら懸命なケアの結果、1匹の子猫が虹の橋を渡りました。しかし、非常に危険な状態からクリッシー、そして4匹の子猫が無事に戦いに打ち勝ったのです。
「私は、クリッシーが回復し、彼女のミルク生産をキックスタートできるようになるまでの数日間、赤ちゃんに哺乳瓶にミルクを与えました」
準備が整ったとき、我が子と再会したクリッシーは必死で子猫を抱きしめ、キスを浴びせました。
完全にママモードになった彼女は、自分の食事を忘れてしまうほど子猫たちのお世話に夢中になったのです。
ぽっちゃりお腹のキュートな子猫たち
クリッシーは『フローラ』『フェイ』『ルーシー』『トミー』と名付けられた子猫たちをとことんまで甘やかし、望むことすべてを与えたいと考えています。そのため、子猫たちを生後8週間を過ぎた頃でも、自分たちで何かを食べるということを望んでいなかったといいます。
そしてママ猫クリッシーに追いつくほど大きく成長した子猫たちは、個性の翼を広げて飛びだつ準備が整いました。ママとしての役目を全うしたクリッシーは子猫に戻り、永遠のお家での甘くVIPな生活を待ち望んでいます。
あと少し救助が遅れていれば、クリッシーも子猫たちも命を落としていたかもしれません。クリッシーがコロニーに現れたこと、これが偶然であったとしても人間を信じてくれた彼女のこれからの未来が明るいものであるようにと願わずにはいられませんね。