夫婦で食事に出かけようとしたら…小さすぎる子猫を発見、ワインデートの予定を急遽変更!過去に救えなかった『エリカ』によく似た子猫の命を何とかして救うため『戦いの夜』が幕を開けました。
デートの夜がレスキューの夜に…
ラスベガスを拠点に猫の保護活動を行うニッキー・マルチネスさんは、パートナーとワインデートを楽しむために車を走らせていました。しかし、車を停車させた場所であまりに小さな3匹の子猫を発見したのです。すぐさま子猫に駆け寄るパートナー。
今夜のワインデートは中止になったのだとすぐに分かったわ
と、ニッキーさん。手のひらに収まるほど小さな子猫を連れてすぐさま自宅へと引き返し、死の淵から引き上げるための戦いが始まります。3匹の中でも最も衰弱していた子猫のケアをニッキーさんが、他の2匹は別のボランティアさんが請け負いました。この夜を越えることは子猫にとって大きな第一歩となります。
助けられなかった保護猫『エリカ』
保護された小さな子猫は自身で食事をすることはもちろん、食べたいという意欲もみられず体重も増えないためインキュベーター(保育器)、そして経管栄養が開始されました。
ニッキーさんとそのパートナーは、何年も前に『エリカ』という子猫を保護していました。今まで何百匹もの子猫たちを保護してきましたが、パートナーは特に彼女を愛していたといいます。しかし、エリカは重い病気を患っておりあまりにも早く虹の橋のふもとへと旅立ってしまいました。その出来事はパートナーを打ちのめしました。
私はこの子猫を見た瞬間『エリカに似ているね』と言いました。それをきっかけに『エリカ・ジュニア』と呼ぶようになりました。それが彼女の『EJ』というあだ名の由来になっています
と、語るニッキーさん。エリカの時のようにこの小さな命を失うわけにはいかない、何としてでも子猫を助ける…パートナーの決意は明らかでした。
小さな体に襲いかかる様々なトラブル
激しい下痢によって体重を落としていくEJ、これほど小さな子猫にとって数グラムの減量は命に関わります。ニッキーさんたちは投薬や体温維持、経管栄養と出来得る限りのケアを尽くしました。
体重の減少が落ち着いた時、次は体重を増加させるという大きな壁が立ちはだかります。しかし、インキュベーターの中で必死で生きるEJの瞳には生きようとする強い意思が見え始めました。
そしてとうとう彼女は壁をぶち破ったのです。
彼女が自分で食べ物を食べ始めた時、実はとても食いしん坊だったということが発覚しました。
これでEJは問題なく、成長していくと思われましたが…。
再び減少し始める体重
ニッキーさんは、経管栄養を中止したところ体重の減少が見られたことを報告。それからというもの、たった2日で体重の約20%を失ったしまったのです。異変を感じ動物病院を受診した結果、何らかの強い感染症を患っていることが発覚。すぐに抗生物質を用いた感染症治療が行われることとなりました。
感染症の治療が開始されて以来、すべてがスムーズに進むようになりました。食いしん坊なEJはたくさん食べ、遊び、眠り…彼女に降りかかるすべての災難を跳ね除けようとしました。
ニッキーさんとパートナーはEJが1ポンドをマークする度に祝福のパーティーを開催しました。彼女がただ食いしん坊で甘えん坊なレディに育ってくれるようにと願いを込めて。
EJの体重が増えてママやパパを困らせるほどわんぱくになった頃、人生の次の章への準備が整いました。
EJは永遠のお家へ
彼女は、ネブラスカの素晴らしい家族の元へ向かいます。私は彼女をとても恋しく思いますが、彼女の新しい人生、私が養子縁組に携わったジョンとポンチに会うことにとても喜びを感じています。私はあなたをとても愛しています、私の甘いEJ
と、EJが永遠のお家へと巣立っていくことを報告。そこには、ニッキーさんが保護、里子に出した猫たちが待っているといいます。
現在、EJは素晴らしい家族の元で幸せに暮らしています。