医学部生だったセジウィックさんは学生時代に視力を失い、医師になるという夢を断念しました。失意の中にいるセジウィックさんの支えとなったのは盲導犬『ルーシー』。そんな愛するルーシーをひと目見たいと思っていたセジウィックさんの夢が叶うときがきました。
学生時代に視力を失ったセジウィックさん
メアリー・セジウィックさんの視力が衰えはじめたとき、彼女は医学部にいました。その原因は「両側性視神経炎」と診断され、すでに進行していたため最終的に失明しました。そして、医師になるという夢も失うことになったのです。
そのときの心情を彼女はこう語っています。
医師になることが私のすべてだったのですが、突然見通しが立たなくなってしまいました。私は数年間、深い憂鬱から抜け出そうともがき、なんとか切り抜けようと必死でした。
しかし、その後、彼女のすべてを変えるような出会いがあったのです。
盲導犬ルーシーとの出会い
2010年、セジウィックさんは『ルーシー』という盲導犬と出会い、リーダードッグスフォーブラインドと呼ばれるプログラムを通じて訓練を受けました。ルーシーはセジウィックさんと出会ったとき、わずか15ヶ月という年齢でしたが、二人はすぐに打ち解けることができました。
そのときのことを、セジウィックさんはこう話します。
彼女は私の腕に飛び込んで来て、顔をなめ、椅子から引きずり下ろしました。その瞬間、ルーシーと私の間に絆が結ばれ、私の人生が再び始まったことがわかりました。
それ以来、二人の絆は強くなる一方でした。セジウィックさんは視力を失いましたが、とても誠実な友人を得たのです。
ルーシーは私の生活を導く目になっています。彼女は足踏みで私の前進を妨げるものについて警告するよう訓練されています。盲導犬の体のあらゆる動きがハーネスを通って手に流れるのを感じることは、他にはないような信頼を生みます。
電子メガネでルーシーを見ることができるように!
セジウィックさんは世界を「明るい部分と暗い部分がある灰色の雲」としてしか認識できず、ルーシーのことも見ることができませんでした。しかし、最新のテクノロジーがこの状況を変えたのです。
セジウィックさんは、『eSightマイグラス』を試すチャンスを得ます。これは、正面カメラからの画像を内部の画面に投影し、ユーザーの視覚制限を無効にするように視野を向上するデバイスです。彼女はeSightマイグラスちゃんと機能しないのではないかと心配していましたが、試してみることにしました。
そして無事、eSightマイグラスが作動してルーシーを見ることができたとき、セジウィックさんは泣かずにいられませんでした。
その感動的な瞬間の動画はこちら
電源を入れると、ルーシーの顔、美しく情熱的な瞳、カールしたまつげを詳細に見ることができました。それは夢にも思わなかった瞬間であり、感動で圧倒されました。ルーシーの美しさは、私の知っている心の美しさと完璧にマッチしていました。
セジウィックの誠実な友人は、すでに彼女の人生に大きく貢献してきました。しかしルーシーの顔を見ることは新しい希望ともなったのです。セジウィックさんはeSightマイグラスを自分用に購入したいと思いましたが、あまりにも高額なので募金を募ることにしました。
ルーシーがすでにセジウィックさんにとってかけがえのない存在であることは言うまでもありません。しかし、ルーシーの姿を見ることは、セジウィックさんにとって新たな夢となったのです。
出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/eSight-electronic-glasses-blind-woman-sees-dog