心痛むメモが入ったボトルを首に下げ「棄てられた犬」新しい飼い主のもとで幸せをつかむ!

悲しい

「コロナウィルスで仕事と家を失い、育てられない」という心痛むメモをつけられて棄てられた犬。幸いシェルターで保護され、話を知った消防署長の家に引き取られ、捜索救助活動犬になるべく新生活のスタートを切りました。

ペットボトルの中にメモが

毎年、米国インディアナ州のジョンソン・カントリーにある動物保護シェルターでは、2000匹もの動物たちを保護しています。でも、今回ご紹介するような棄て犬に出会ったのは、はじめてだとシェルター所長のマイケル・デルプさんはいいます。

美しい雌犬ローディーは、木につながれて首からペットボトルをぶらさげている状態で発見されました。シェルターの職員がよく見ると、ボトルの中にメモが入っています。悲しいことに、そこには犬の飼い主が新型コロナウィルスにかかって仕事と家を失い、犬の世話をすることができなくなったと書かれていました。メモには、この犬がとても活動的で、ときにごちそうをもらったり、専用のソファや形状記憶マットの寝床などを用意されて可愛がられていたと添えられていました。

事故にあう危険も

ローディーを手放すにしても、もっと良い安全な方法があったはずです。コロナウィルス禍で多くの人々がペットを手放していますが、飼い主は保護シェルターに連絡をとるべきでした。

「ローディーは車にひかれていたかもしれないし、狼やコヨーテに襲われていたかもしれません」

とマイケルさんは警告します。でも同時に、このメモ書きに深く心を打たれたとも語ってくれました。

「このすばらしいジャーマン・シェパードとオーストラリア・シェパードの混血犬は、首にペットボトルを付けて棄てられていたところを発見されました」

シェルターの職員がよく見ると、ボトルの中にメモが入っていました。そこには、なぜ犬を棄てるに至ったか、心痛む説明が書かれていました。

「私の名前はローディーです。10匹のきょうだいとともに捨てられていたのを保護されました。ジャーマン・シェパードとオーストラリア・シェパードの混血です。「お座り」「伏せ」「お手」「転がる」など基本的なことができます。元気いっぱいに遊ぶのが大好きで、キューキュー鳴くおもちゃを、噛んだりちぎったりするのも好きです。避妊手術済みで、リングワームの投薬や予防接種も終えています。とっても甘やかされていて、パパは専用のソファや形状記憶マットのベッドを用意してくれました。パパはステーキや鶏肉、ライスなどを食べさせてくれたりしますが、ふだんの食事はアイアムスの「ラム肉とチキン」です。どうか私に素晴らしい家庭と愛情をください。それに友達もね。私は子供やほかの犬と遊ぶのが大好きなんです。パパはコロナウィルス感染で仕事を失って、間もなく家も手放す予定です。どうかパパのために祈ってください。パパは私がよい家族に引き取られることを願っています」

手放す場合は保護施設に連絡を

マイケルさんはメモを読んで2つの感情に心を引き裂かれました。

「もし本当なら飼い主の心情を思うと心が痛むし、嘘なら同情を引こうとする言い訳に怒りを禁じえません」

と彼はいいます。

内容が真実なら飼い主に同情するというマイケルさんですが、でもローディーをこのように棄てるのは許しがたいことだといいます。

「何もない草原に犬を棄てることであらゆる危険が待ち受けています。車にひかれたり野生動物に襲われたりしたかもしれないのです」

ペットを飼い続けられない人は、地元のシェルターに連絡すべきだとマイケルさんはいいます。

メモにはまた、ローディーが活動的で遊び好きな犬で、基本的な医療は受けていると書かれています。

捜索救助を手伝う犬に

シェルターがローディーの引き取り先を募集したところ、この話に心を動かされた20件もの申し込みがありました。

ボランティア副保安官で地元の消防署長のジェレミー・ぺルさんは、捜索救助活動犬になるために訓練をする犬を探していました。

「新聞を開いてローディーの記事を読みました。犬種や棄てられた状況から、ぴったりだと思ったんです」

と彼は言います。

ジェレミーさんはいくつかのテストをしてみましたが、ローディーはいずれも満点で合格し、訓練にふさわしい犬であることがわかりました。いまや、ローディーは幸せな新しい職業と愛すべき家族を得て、幸せに暮らしています。

シェルターのマイケル・デルプ所長は、

「ローディーを手放すにしても、もっと良い方法があったはず」

といいます。

幸いにも、ホワイト・リバー・タウンシップ消防署長のジェレミー・ぺルさんがローディーを引き取ることになりました。

ジェレミーさんは捜索救助活動のための犬を探していて、この犬がぴったりだと思ったのです。

飼い主は無責任、との声が

最後にこの話を知った世界の人々のコメントをご紹介します。

・「みんなコロナウィルスで被害を受けているし、ほかにいくらでも悲しい話はあるわ。でも絶対に首にメモだけつけてペットを路頭に放り出してはダメ。シェルターや保護施設があるのだから。よい家庭をみつけてほしいと運を天にまかせるなんて、正気ではないわ。本当にかわいそうだと思うなら、ペットが安全なようにすべきよ。犬は殺されていたかもしれない。ほんとに無責任よ」

・「飼い主は犬を街角に棄てたの?シェルターの人と顔を合わせられないんだったら、保護施設のほうから引き取りに来てもらうことだってできたのに」

・「自分で新しい飼い主を見つけてあげなかったのはひどい。この人も気の毒な状況だと思うけど、犬を放りだしてしまったのは残酷だわ」

出典:https://www.boredpanda.com/abandoned-dog-collar-message-note-in-bottle-johnson-county-animal-control/

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