訪ねてきた猫の体が弱っていることに気づいた親切な人が、獣医に連れていきました。マイクロチップで飼い主をたどることができ、この高齢猫はなんと10年間会えなかった飼い主と再会することができたのです。
やってきた猫は、弱って蚤だらけ
マット・シモンズさんは、英国グロスターシャーのケジョリーに住んでいます。自宅にやってきた猫が蚤だらけでひどい炎症を起こしているに気づき、獣医のもとへ連れていきました。実はこのおかげで、猫は飼い主と10年ぶりに再会することができたのです。
やっと飼い主と再会

出典:https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/dave-ginger-tomcat-finally-reunited-23711131
ジンジャー猫のデイブは、10年間離れていた飼い主とやっと再会できました。というのも、親切な人がこの猫を獣医のもとに連れていってくれたので、グロスターシャーのハードウィック村に住むシモーン・デイビスさんを探し当てることができたからです。
その親切な人はマットさん(26歳)です。家を訪ねてきた猫をなでていたら「まるで砂場をころがってきたように」体中に蚤がむらがっており、ひどい炎症を起こしているのに気づきました。
獣医を通じて飼い主がみつかる
獣医は飼い主の手がかりをたどって、シモーンさんを探し出すことができました。シモーンさんのほうは、もう愛猫とは再会できないとあきらめていたのです。
この1年近く、ケジョリーにあるマットさんの家に、この社交的な猫がたびたび訪ねてきていました。でも猫が弱ってきたようすなので、心配して獣医に連れていったのです。
その獣医を通じて、飼い主のシモーンさんをたどることができました。シモーンさんのほうは「猫が見つかった」という手紙を見てびっくりしたのです。
体調を心配した人が、この猫を獣医へ診せました

出典:https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/dave-ginger-tomcat-finally-reunited-23711131
いてもたってもいられなくなり、シモーンさん(42歳)は猫を迎えるために車にとび乗りました。そして同じ日の午後1時には、10年の歳月などなかったかのように、愛猫を抱きしめることができたのです。
10年ぶりの再会を果たす
「正直、信じられません。手紙を読んで獣医に連絡し、自分の猫だと確認しました。そしてすぐに迎えに行ったのです」
「11年前に動物看護の手伝いをしていたとき、デイブを引き取りました。マイクロチップを埋め込んで去勢手術をしたのですが、きっとまだ『オス猫』の本能が残っていたのでしょうね。1年ほどして行方不明になりました。あちこち探してポスターも貼りだしましたが、どうしても見つからなかったんです。残念ですが、だれかが面倒を見てくれて安全であるようにと、心から願っていました」
「先日は息子とビデオ電話をして、猫を含めて家族全員の再会ができました」
「デイブは弱っているので甲状腺検査をしました。今後は自宅で快適にのんびり過ごさせてやりたいですね」
「今度のことで、マイクロチップがどんなに大事かがわかりました」
とシモーンさんはいいます。
救護者のマットさんも大喜び
マットさんのほうも、猫の飼い主が見つかったことを喜んでいます。
「1年ほど前からデイブがやってくるようになりました。とても社交的で、うちの猫ともよく遊びます。健康そうで明るい猫だったので、野良かどうかわかりませんでした。だれかの飼い猫かな、と思ったんです」
「ところが先週の火曜日、しばらくぶりにやってきたデイブは、骨と皮の状態でした。まるで砂場をころがったように蚤が体中に貼りついていて、炎症もひどかったのです」
「母と相談し、このまま放っておくことはできないので、獣医に診せることにしました。獣医はすばらしく、きちんと仕事をしてくれましたね。行方不明の猫として捜索依頼が出ていないか、動物虐待防止協会に連絡をとってくれるとのことでした」
「そして別の獣医のもとへ連れていくように言われました。そこでは最初、デイブは鳴き声をあげませんでした。きっと長い間鳴いていなかったのでしょう。でもやっと鳴いたとき、その声はやさしく小さい音でした。そのままずっとニャーニャーと鳴き続けていましたね。もう19歳の高齢ですが、デイブは遊び好きのかわいい猫です」
「この健康状態にしては、デイブは愛らしくて精神面は良好です。子猫みたいに遊ぶんですから」
「自宅に帰ることができてよかった。最初はシェルターに保護されて新しい飼い主を見つけなければならないかなと思っていました。その場合は、高齢で健康状態のよくない猫は探すのが難しいだろうと危惧していたのです」
「ソーシャル・メディアでデイブが飼い主と再会できたことを知り、とてもうれしく思いました。今までソーシャル・メディアには否定的でしたが、これは良い経験でした。だって、デイブの再会のようすを目撃することができたのですから」
動物にやさしい「いい人」
人々はこのようなコメントを寄せています。
「とてもいい話。こういう話題はいいね」
「動物にやさしい人間はたいてい『いい人』だね。両親がペットを持つのを許さない、という人は気の毒だと思う。うちには保護されたり棄てられたりした動物をたくさん育てていますが、私が動物たちを救ったのではなく、救われたのだと思っています。毎日がペットたちのおかげでよりよくなっている。最後の1匹が亡くなったら、私も死にたいと思います」
「動物に関する実話はパワーがあるね。人間を怒らせて暴力的にすることもあるし、悲しませて泣かせることもある。めでたし、めでたしの話には、夜空を照らす光のように笑顔になる」
「1970年代に飼い主が交差点で事故死した犬のウィストン。数年間その場所で待ち続けたそうです。人々はその場所に犬小屋や餌まで用意したといいますよ」
「うちで最年長のペットは、元は野良でした。スーパーで買った蚤取り薬と虫下しで治療しました。いまは大事な存在です」
出典:https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/dave-ginger-tomcat-finally-reunited-23711131