病気で体が麻痺した愛犬に、「外の世界を見せたい」と毎日荷車に載せて散歩に連れ出す飼い主。その献身的な姿は、人間と犬との強い絆を感じさせます。
人間と犬の絆は強いもの
人と愛犬との絆は、文章では表現できないほど強いものです。老犬になってくると、何とか気持ちよく毎日を過ごせるようにと飼い主は心を配ります。
今回ご紹介する男性は、体が麻痺してしまった犬を荷車に載せて、「外の世界を見せたい」と毎日散歩に連れ出しているのです。その心温まる姿を想像してみてください。
奇妙な光景に遭遇
ブライアン・トンプソンさんは、米国マサチューセッツ州ダートマスのシュービー・パークに住んでいます。のんびり夕方の散歩を楽しんでいたとき、奇妙な光景が目にとまりました。男性が毛布に包まれた犬を荷車に押し込んでいるのです。ブライアンさんはすぐカメラを取り出してこの場面を撮影しました。
納得できなかったブライアンさんは、男性に何をしているのか直接尋ねてみました。男性によると、犬は「変形性脊髄症」(別名:犬のALS「筋萎縮性側索硬化症」)を患っているそうです。人間のALSと同様、脊椎が徐々に圧迫されていき、やがて全身が麻痺してしまう病気です。
こんなかわいい犬が恐ろしい病気にかかっているのは、本当に気の毒なことです。男性は犬を散歩させようといろいろ努力しましたが、結局、荷車に載せるのが一番だと判断したのです。どうしても、犬に外の世界のようすを見せてあげたかったからです。
立場が違っても、同じことを
散歩はこのとき一度だけではありません。週1、2回というわけでもないのです。この愛情あふれる飼い主は、毎日欠かさずに犬を散歩に連れ出していたのでした。
ブライアンさんがこの献身的な行動に感心すると、男性はこう言いました。
「もし立場が逆だったら、この犬は自分に同じことをしてくれるでしょう。それは間違いありませんよ」
ブライアンさんはその後もずっと男性の言葉が忘れられません。犬の飼い主にとっては、心から共感できる言葉ですね。
この心温まる話を、ご家族やお友達に教えてあげてはいかがですか。
出典:https://www.goanimals.co/man-walks-paralyzed-dog-every-single-day/