鎖につながれ、身体も心も酷い状態で保護された盲目の犬スティービーは最初の里親一家の愛情に包まれ、普通の幸せな犬になりつつあります。
鎖につながれた犬たち
スティービーはサウスカロライナ州のある家の裏庭から、ワンダーという別の犬とともに保護されました。どうやら2頭は生まれてからずっと鎖につながれていたようなのです。スティービーはランカスター郡動物愛護団体に受け入れられました。ランカスター郡動物愛護団体はニューヨークの「ダイヤモンド・イン・ザ・ラフ」などの別の保護団体と連携して活動しています。「ダイヤモンド・イン・ザ・ラフ」は、スティービーのことを知ったとき、保護対象にすることを即決しました。
最初の里親の家へ
スティービーが「ダイヤモンド・イン・ザ・ラフ」に保護されたとき、問題をたくさん抱えていました。スティービーは目が見えません。身体にはノミ、虱、ダニがたかり、毛も抜けていました。その上、腸に古いトウモロコシの芯が詰まっていて、それを取り除くための手術が必要でした。このような医療的な問題の他に心の問題もあったので、最初の里親になったエリン・ボイドの家族は、家族みんなにかわいがられて暮らすことにスティービーが慣れるまで、辛抱強く待たなければなりませんでした。
エリン・ボイドはDodoにこう話しました。
「家に帰る途中、スティービーはクレートの中で眠っていることが多いんだけど、起きているときはうなるか吠えるかよ。スティービーは、自分を守ってるんだと思う。帰宅してクレートを家の中に入れても、彼はクレートから出ようとしないの。だから、スティービーは目が見えないんだし、私たち家族はまだ彼に慣れていないんだ、ということを意識しながら、すごく慎重に扱ったわ。」
初めてのベッド
身体も心も癒されて元気になるにつれて、スティービーは周囲に心を許すようになり、他の普通の犬と同じようになるのに時間はかかりませんでした。里親のボイド一家は、スティービーがいろいろ初めての経験をするのを眺めて楽しんでいました。なかでも、スティービーが初めて自分のベッドをもらったときは圧巻でした。
一家は、スティービーは柔らかい犬用ベッドを与えられたことはなさそうだと思ったので、ベッドを買ってあげることに決めました。スティービーは、ベッドを足でちょっとつついてみて柔らかさにびっくりし、上に乗ってピョンピョン跳ねまわりました。
今、スティービーは犬用ベッドを見つけると、必ずその上で跳ねまわります。スティービーは、気持ちのいいものがあるとヒャッハーとなり、その嬉しさを周りのみんなに知らせようとするのです。
エリン・ボイドはこう言います。
「スティービーはジャンプして、おもちゃをちょっと噛んでから私に渡してくれることもあるわ。目は見えないけど、スティービーは私たち家族ととてもうまく暮らしてる。最初の頃とはすっかり変わっちゃったから、みんなびっくりよ。」
「それにね、スティービーはとでも頭がいいの。家の中の移動の仕方をすぐに覚えたわ。裏庭から庭を通って3段上がって家に入る道順を知ってるの。家に入ったら、キッチンでおやつをもらえると学習したし、小さな丸いオットマンに跳び乗ってから私のベッドに入るのも心得てるわ。スティービーはしょっちゅう眠ってるけど、人のそばにいるのが好きだし、散歩したり、音の出るおもちゃを噛んだりキスしたりすることも大好きなのよ。」
一生の里親探し
エリン・ボイドはスティービーを愛護団体から引き取って最初の里親になりましたが、スティービーが元気になり人にも慣れたので、一生の里親になってくれる人を探しています。ボイド一家の近くに住んでいる家族で、スティービーの事情をよく知っている人たちがいいです。他のペットは飼っていなくて、できれば長時間在宅する人がいて、その人が、スティービーが失った最初の8年間を埋められるくらい彼に愛情を注いで面倒をみてくれるのが理想です。
「ソファでスティービーと寄り添って過ごし、散歩をさせ、日光浴をざせ、彼をとてもかわいがってくれる人がいいわ」
とエリン・ボイドは言います。
スティービーはいろいろ辛い目に会ってきました。でも柔らかいベッドをもらって、かわいがってくれる人もたくさんいる今は、これからはずっと幸せに暮らせると思っているでしょう。
出典:https://www.msn.com/en-us/lifestyle/pets-animals/dog-who-was-chained-for-8-years-cant-believe-hes-getting-his-own-bed/ar-AAKuk6Y