弱った状態で保護された子猫には、先天性の頭蓋骨変形症がありました。同時に子猫は、特徴のある顔と強い精神の持ち主でした。たくさんの人々の尽力によって、いま子猫の未来は明るく拓かれています。
あごが変形した子猫を保護
米国ロサンジェルスで劣悪な環境から保護された子猫は、あごが変形していました。このほかにもたくさんの病気があり健康状態が心配されましたが、子猫は精神力が強く、積極的に人々に近づいて甘えてきました。動物保護団体「フレンズ・フォ・ライフ・レスキュー・ネットワーク」が引き取って、子猫を養育することになりました。
子猫には乱杭歯もあり、極端にやせていて、体じゅう蚤だらけでした。呼吸器に感染症もあって、おへその部分が突出してひどいヘルニアの状態でした。このヘルニアはすぐ手術が必要です。
子猫はよほど空腹だったようで、2缶もの子猫用の餌を一気に食べてしまうと、寝床でぐっすりと眠りこけてしまいました。じゅうぶんに休息をとると、さっそく立ち上がって世話をしてくれる人たちに近寄っていき、なでて抱っこしてもらいたがります。
「大きなゴロゴロ音をたてて甘えたり、大騒ぎをしてあばれたり、よく遊んだりしていて、すごくかわいい猫ですよ」というのは、同団体の創始者ジャクリーン・デモアさんです。
この子には「ピノキオ」という名前がつけられました。「先天性頭蓋変形」のために、鼻と口が歪曲し、あごが異常な形になってしまったのです。ピノキオは生後3ヵ月くらいでしょう。体に問題はあっても精神はいたって元気な子猫で、遊び場を跳ね回って好奇心いっぱいのようすです。
緊急手術を実施
ピノキオはすぐに体重が増えて体力もついてきました。でも数週間ほどたつと、緊急手術が必要だとわかってきたのです。というのも、成長につれて肋骨が内臓側に伸びて、肺を圧迫するようになったからです。
「この数週間で胸の形がぐんぐん変わってきているのが、レントゲン写真ではっきりとわかりました」
先週ピノキオは、この「鳩胸」とヘルニア治療のための大手術を受けました。これによって肺がきちんと機能して、ふつうに生活できるようになれるのです。
ピノキオの回復力はみごとでした。病室に入ってくるスタッフを見たとたんに大喜びし、頭をなでてもらうと大音量でゴロゴロといいながら満足そうにしています。
「世話をしただれもが、この子の大ファンになります。あまりにゴロゴロ音が大きいので、心音が聞き取れないほどだそうです」とジャクリーンさんはいいます。
あなたもぜひかわいいピノキオの姿をご覧ください。
急速に回復中
入院して2日目には、退院が認められるほどよくなりました。そこでジャクリーンさんの家に滞在して、さらに回復を待つことになったのです。ジャクリーンさん宅での初日、ピノキオはビロードのおもちゃを抱えたまま、快適な寝床に横たわっていました。
ピノキオは勇敢な子猫なので、それにふさわしい「スーパーマン」の役が与えられました(この衣装をご覧ください!)。やがて呼吸もずっと楽になり、急速に回復してきました。
「きのう帰宅したら、活発なピノキオが『なでて』と駆け寄ってきました。起きている時間が増え、刻々と体が回復して元気になっています」
「精神力は初めて出会った時と変わらず、とても強い子です。そして遊び好きでかわいくて、甘えっ子です。わたしを見ると寝床から飛び起きて一目散にやってきます。なでてほしいと催促するんですよ」とジャクリーンさん。
「スーパーマン」ならぬ「スーパーキャット」のピノキオはVIP待遇を受けているようですね。このあとは、養育ボランティアの家に移り、そこでほかの猫たちと暮らすことになります。ピノキオには、明るい未来が拓かれています。
出典:https://www.lovemeow.com/kitten-face-life-turned-around-2646828701.html