事故で『鼻と前足をなくした子犬』は外国の家庭にもらわれて幸せをつかむ

感動

ルーマニアで貨車に轢かれて鼻と前足をなくしたボニーは英国の家庭に引き取られ、義足をつけたり鼻の整形をすることもなくありのままの姿で幸せに暮らしている。

ルーマニアで貨車に轢かれた犬

「美しさは見る人次第」マーガレット・ハンフォード。この引用が、これから紹介するボニーの話にぴったり当てはまります。ボニーはルーマニアで見つかった犬です。酷い怪我で見た目も醜くなってしまったので捨てられるところでした。
ボニーはルーマニアの大家族に生まれました。

出典: https://www.boredpanda.com/dog-found-nose-paw-missing-gets-forever-home-bravebonbon/

周りには野良犬もたくさんいる農場でした。農場で働いていた女性は、ボニーが怪我をする前にボニーのママや兄弟を見たことがあって、里親を見つけるために写真をとってソーシャルメディアに投稿したのです。ボニーは小型の石炭用貨車に轢かれました。近くで働いていた人たちはボニーが貨車に轢かれて悲鳴を上げるのを聞きました。

その3日後、女性がまた農場に行ったときにボニーが怪我をしているのに気づきました。女性は娘のクラウディアといっしょに、ボニーとママと兄弟たちを安全な場所に移しました。そしてボニーを獣医に見せました。クラウディアは言います。「ボニーは酷い臭いがしたわ。獣医に連れて行くとき、ずっと車の窓を開けていなければならなかった。鼻がなくて、前足と尻尾が半分なくて、治すために何回も手術をしたの」

ボニーはイギリスに行き、ケイトに会う

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ボニーを獣医に連れていってくれた女性の家では犬を飼えなかったので、ボニーたちをビーコン動物レスキューに連れて行きました。そしてビーコン動物レスキューはボニーたちをイギリスに連れて行ったのです。
レスキューのオーナーのレベッカはFacebookで「このかわいそうな子犬を見つけたばかりなの」とケイトに見せました。ケイトは一目で気に入り、引き取って2週間のうちに、一生いっしょに暮らすことに決めました。
ケイトは言います。

「この容貌では誰も欲しがらないだろうと思いました。それに、専門家に見せて傷が治るように治療を続けることが必要でした。
ボニーは私が働いている大きな私立学校に来て、夫のロスと、新しい兄弟のペッパー、バクスター、ベラといっしょに暮らし始めました。ボニーといっしょにイギリスに来た姉妹のエフィは、ここから車で20分のところに住んでいます。ボニーのママと他の兄弟たちはドイツにもらわれて行ったそうです。

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ボニーの元々の名前はエンジェルでしたが、ボニーに改名しました。エンジェルと呼ぶにはあまりにも生意気で偉そうだったからです」
「学校の生徒たちはこんな犬を見たことはありませんでした。生徒たちはさまざまな文化圏から来ていて、犬に対する見方もずいぶん違います。でもボニーは良い教育材料でした。違いを受け入れること、そして見た目で判断してはいけない、ということを教えました」

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「やがて新しい保護犬のスカイが家族に加わりました。ボニーは見た目が違うので、ボニーを嫌う犬もたくさんいました。でもスカイは初めからボニーが大好きで、いっしょに遊びたがりました。2頭は同じ年で、いっしょに育ちました。ボニーも姉妹のスカイと遊ぶのが大好きです。足が3本しかないのは影響しないようで、他の犬と同じくらいすばしこいです」

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当初、ケイトとロスはボニー用の義足と鼻の手術のために資金を集め始めました。けれども義足はうまく働きませんでした。義足をつけたために傷が治らなくて、獣医は義足に反対しました。また、いろいろ考えた結果、鼻の整形も必要ないという結論になりました。そのままで困らないだからです。
「私たちは義足のための資金集めをしました。でもボニーの切れた足の傷が開きっぱなしでボニーは悲鳴を上げ続けました。獣医はボニーのためには切断した方が良いと言いました。もっと早く切断しておけば良かったと思います。今は痛みもなくて、とても敏捷に動き回っています。鼻も変えないことにしました。機能には問題なくて、整形は純粋に見た目のためだし、私たちは今のままのボニーを愛しているからです。ボニーを嫌う人もいるでしょうが、気にしません。心の狭い人ね、と思うだけです」

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ケイトは、正常に見せるためだけにボニーに整形手術を受けさせたいとは思いませんでした。
「私たちが直面しているいくつかの問題があります。たまに、食べ物がつまると、ボニーの背中を何度も叩かなければなりません。監視している必要があります。ボニーには痛みはありませんが、幻肢の症状はあって、ない足を動かそうとしていることがあります」
「ボニーはどうやって物を食べるのか、とよく聞かれます。食べ物を下の歯ですくい上げられるように深いボウルに入れています。しばらく前に散歩中にマジックマッシュルームを食べて死にそうになりましたけど助かりました、今回もね。
ボニーは口にも痛みはありません。食べたり飲んだりが他の犬より少し遅いですが、それに順応しました。聴力は驚異的で、とても頭が良く、テレビを見て画面に動物が出てくると吠えます。今は、ボニーといっしょに動物のドキュメンタリー番組を見ることは諦めています」

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「出会う人々はボニーをじっと見ます。『見えないところへ行って』とか『この犬はみっともない』と言ったり、ボニーを蹴とばす人さえいます。『うちの犬に近づけないで、唸ってるじゃないの』とか。
私が、うちの犬には鼻がないの、というと必ず『じゃあ、どうやって臭いを嗅ぐの』と訊きます。バカばっかり」
「でもボニーは愛情もたくさんもらっています。人間は好奇心があるから、何があったのか知りたがります。ボニーはソーシャルメディアで世界的に有名で、いっしょに自撮りする人がたくさんいます。ボニーにプレゼントを送ってくるし、暖かいメッセージも書いてくれます」
「ボニーは私たち一家のボスなんです。ボニーは強くなる必要がありました。そうやって生き延びてきたからです。だからいつもわりと不機嫌だったとも言えますが、ボニーはママの私が大好きです。私たちには特別な絆があります。ボニーを家に連れ帰ったとき、最初の夜はボニーを一晩中見ていました。息が荒くて、今にも死ぬかと思いました。
ボニーを救うことができて、とても報われています。皆さんに障害のある犬を救ってほしいです」
ボニーは「何事もうわべで判断してはいけない」の好例です。

出典: https://www.boredpanda.com/dog-found-nose-paw-missing-gets-forever-home-bravebonbon/

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