少年に塀越しに投げ出され、大ケガを負った猫のマルチェロ。長い治療と手術を経て、片目は失いましたが、徐々に健康を回復してきました。今後は、この猫が静かな環境で暮らせる新しい家庭を見つけることになります。
隣家へ投げ込まれ、猫が大ケガ
出典：https://www.9news.com.au/national/cat-hurled-into-house-full-recovery-looking-new-home/9125d802-6612-4b00-8381-d47f70c100b8
オーストラリアのクイーンズランド州で、猫が塀の向こうから隣家の家の窓へ向けて投げ込まれ、大ケガをする事件がありました。これから3ヵ月、この猫はたいへんな治療をへて健康を回復し、新しい飼い主を探しているところです。
猫の名はマルチェロです。27回も獣医通いを続け、ストレスが原因で3回も猫インフルエンザの発作を起こし、青あざや片目を失いました。すべてこのときの大ケガが原因です。
少年は有罪判決を受ける
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猫を投げた少年はサミュエル・コンロイ（19歳）です。3月にイプスウィッチにある住宅でペットを故意に壁に向かって投げつけた罪を認め、有罪になりました。
（写真説明）猫は片目を失い、青あざと感染症に苦しんでいて手術が必要でした。19歳の少年は12ヵ月の保護観察処分を受け、コミュニティ活動に従事することになりました。そのうえ少年は今後5年間ペットを飼うことが許されません。罰金も多額でした。
少年は12ヵ月の保護観察処分を受け、120時間に上るコミュニティ活動に従事することになりました。今後5年間ペットを飼うことができなくなるとともに、罰金として1100オーストラリア・ドルを支払うことが決まりました。
残忍な行為に人々は騒然
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この事件を記録しソーシャルメディアに投稿されたビデオには、少年がマルチェロを抱え、そのあと塀の向こうへと投げ込むようすが映っています。猫は隣家のレンガ壁に激突しました。それを見た少年は、口を手でおおって狂ったように大笑いをしています。
少年は今年になって謝罪文を発表しています。それによると、この事件は自分が留守番をつとめていた住宅で起こったのだということです。
「友人とそこに住み込んでいて、猫は友人の母が飼っていたものでした。猫はいつも網戸をひっかいていて、困っていました。その場面はビデオには映っていません。あふれる怒りのあまり、我を忘れて猫を外に投げて、屋根の上に放りあげようとしたのです。でも距離を測り間違えました」と少年は3月のマスコミの取材で語っています。
「すぐ猫に申し訳ないと思って、室内へもどして餌と水を与えました。でも実はこの家のだれも猫のことが好きではないのです。もともとペットにしたくなかったのです」と少年は付け加えました。
猫のために静かな家庭を募集中
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動物虐待防止協会では声明を出しました。それによると、マルチェロの健康状態は回復してきており、感染のひどかった片目の摘出手術をへて状態はよくなっているとのことです。
「片目は失いましたがやっと健康を回復し、マルチェロの賢く明るい性格が明らかになってきました」とあります。
「マルチェロは新しい猫人生に向けて再出発する準備ができました。いま１歳と３ヵ月の猫は、飼い主が見つかるまでボランティアの家庭で養育されています。事件のショックを考えると、新しい家庭は静かで小さな子供のいない環境が望ましいと思われます」
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