前足を合わせて「拝み手」をして食べ物をねだる黒猫が、ネット上で大人気になっています。猫の名はワディ。かわいらしいしぐさで、みんなを虜にしています。
独特のしぐさで感情を伝える猫たち
猫には独特のかわいさがありますね。大きな瞳で愛情を表現したり、レーザー光線やクモのおもちゃを追って大喜びで遊んだり、仰向けで足を空中に突き出して眠ったり…
かまわないでほしいときや、遊んでほしいとき、あるいは餌が欲しいとか、テレビで鳥のビデオをかけてほしいときなど、猫は独特の鳴き方やしぐさで飼い主に知らせるものです。
たとえば猫のワズワースのように。米国オハイオ州シンシナティに住むかわいらしい黒猫で、ワズワース(別名ワディ)の飼い主はナターシャさんとアンドリューさん夫妻です。ほかに5匹の同居猫もいます。ワディの変わったところは、人間に食べ物をねだるときのしぐさなのです。
拝み手で食べ物をねだるワディ
飼い主のナターシャさんに、なぜワディのインスタグラム・アカウントを作ったのか聞いてみました。
「夫とはいつも冗談に『ワディのインスタグラムを作ろう』と話していました。だってこの猫は特別だからです。なぜワディ(木槌)と呼んでいるかというと、前足を木槌みたいに振っておしゃべりし続けるからです。初めてアカウントを作ったときはコロナ禍の初期のころで、自分たちやほかの人々の気を紛らわすよいチャンスだと思ったのです」
ところでワディはどんな性格の猫なのでしょうか。
「みんなの注目を集めるのが大好きです。普段はマッチョなオス猫としてふるまいますが、人間たちにかまってもらいたいときは赤ちゃんみたいにかわいらしくなります。いったん気に入るとずっとそればかりという傾向があって、現在のお気に入りは風呂場の浴槽におもちゃを入れて遊ぶことです。欲しいモノがあると、とにかく前足を拝み手にしてお願いを繰り返します。ワディを見ていると、いま何が欲しいのかはすぐにわかります」
好物の食べ物があると、まるで物乞いのように拝み手を繰り返すそうです。飼い主の注意をひくため、両方の肉球を合わせてそれを上下に振るのです。これでは周囲も根負けしてしまいますね。
「同居猫さん」は全部で6匹に
お二人はほかにも猫を飼っているようです。どんな猫たちなのでしょうか。
「うちには全部で6匹の猫がいて、ジャックスが2017年に、ワディとカトラー(別名キュティー)が翌年にやってきました。2匹とも夫の祖母が飼っている外猫が産んだのです。夫が私と結婚して家を出たのを寂しく思っている義父に引き取ってもらいたかったのですが、ある日、夫の祖父から電話があり『母猫と子猫たちがいなくなった。猫捕りにさらわれたのではないか』というのです。しばらくたって『1匹だけ藪の中で見つかった』という連絡があり、さっそく駆け付けました。その子猫と一緒にいると、もう1匹の子猫もどこからか現れました。結局この猫たちを引き離すことができないので、2匹ともうちで育てることにしました」
「その後2020年に、地元の動物保護施設から子猫のミステリーを引き取りました。そして今年のはじめには、スプーキーとペッパーを保護したのです。父の家に住み着いていた半分野生の猫です。でもペッパーはケガをしていたので、罠をしかけて2匹を捕獲し、うちで飼うことにしたのです」
「黒猫は縁起が悪い」は間違い!
黒猫は縁起が悪い、といわれます。ではなぜ黒猫のワディを自宅へ迎えたのでしょうか。
「特に黒猫を探していたわけではありません。でも黒猫の子はとてもかわいいですよ。なぜ黒猫は縁起が悪いといわれるのかわかりません。ワディは絶対不運の象徴なんかではありませんよ。我が家を明るくしてくれるラッキーな猫です」
ワディのインスタグラムは大人気になっています。
「ワディの姿を世界中のみなさんに診てもらえるのは、すごくうれしいです。本当に特別な猫なのです」
「おもしろいのは、人間だけでなくほかの猫に対しても拝み手をすることです。ミステリーは臆病な猫で、ほとんど1日中私たちのベッドの上や下で過ごします。ワディは非社交的なミステリーに興味があるようです。ミステリーが私たちの膝にのっているとき、ワディがやって来て拝み手をするのです。これにはミステリーもご機嫌斜めなのですが、ワディは気がつかないようです」
表情豊かなかわいいワディ
ワディの何が一番魅力なのでしょうか。
「表現豊かなところですね。独特のコミュニケーション法で、毎日私たちの注意をひこうとします。そのかわいさを、世界中の人に見てもらえるのはうれしいことです」
「生後数ヵ月のときから拝み手をするようになりました。最初はただ前足を振っていたのですが、だんだん現在のようなやり方になってきました。だれかに教わったわけではありません。まあ、拝み手するのを見た人間たちが頭をなでたりしたのが、行動を助長させたのかもしれませんね」
ビデオ映像でワディのしぐさをご覧ください。
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かわいい「お願い」は断れない!
人々はこんな感想を寄せています。
・餌でもお金でも、家でもあげるよ。こんなふうに「お願い」されたら断れないよね。
・こんなきれいな目で拝み手をされたら、本当に困っちゃうわ。
・10年前に亡くなった愛犬ココが同じしぐさをしていたのを思い出し、涙が出ました。いつまでもココのことを忘れません。
・「オリバー(・ツイスト)」と改名すれば?有名なセリフ「どうかご主人さま、もう少しごはんをいただけますか」というようにね。
出典:https://www.boredpanda.com/cat-begs-for-food-cute-adorable-waddywaves/