動物病院の玄関前で待っていた野良犬は、出産間近でした。心やさしい獣医が出産を手伝い、6匹の健康な子犬が誕生しました。驚いたことに、その間じゅう、外では父と思われる野良犬がじっと待っていたのです。
動物病院の前で待つ野良犬
これは最近ブラジルのカリアシカで起こった、信じられないような実話です。監視カメラが動物病院へ向かって1匹だけで歩いている野良犬の姿をとらえました。そのまま犬はしばらく待ち続けたのです。
やがて獣医のジョアオ・オウリオ・ロドリゲス・デ・オリベイラさんが気づいて外に出て、犬に触ってみました。どうも妊娠中のようで、出産が近づいています。躊躇なく彼は犬を病院へ連れ込みました。
この犬はアミガ(「友人」という意味)と名付けられ、無事に子犬6匹を出産しました。どこへ行けば子犬が無事に生まれて安全でいられるのかを、アミガはちゃんと知っていたのです。
驚いたのはそれだけではありません。アミガの出産中、父犬と思われるオスが病院の外でじっと待っていたのです。犬家族はいま安全で快適な場所で、引き取り先を探してもらっているところです。
世界中には数多くの野良犬がいますが、とくにブラジルには多いのです。住む家もなく人間の家族もおらず、世話を受けられる安全な場所ももたない動物たちが大勢いるのには、心が痛みますね。でもありがたいことに、こうした動物たちに手をさしのべ、毎日を少しでもよい方向へと変える努力をしてくれる人々もいるのです。
心やさしい獣医が援助
犬がずいぶん賢いことには驚きますが、今回の話はそれだけではありません。動物病院で働く人々が心やさしい英雄なのだということがわかります。獣医はアミガを無視して放置することもできたはずですが、そうしませんでした。もちろん治療費はとれません。本当に親切心だけで出産を手伝ったのです。
このような話を耳にするたびに、ペットを飼う前には「必ず世話できる」という覚悟が必要なことをあらためて思い知らされます。ペットを飼うのは大きな責任の伴うことです。
好きな時に遊んで、いらなくなったら捨てるおもちゃとは違います。ペットを飼う上でのよい点と悪い点をきちんと考慮して、それから飼い始めることが大切なのです。人間にとってはちょっとしたお楽しみであっても、ペットたちにとっては命と幸せがかかっているのですから。
もしペットを飼おうとお考えでしたら、どうか保護施設から引き取ってあげてください。多くの動物たちが飼い主を待っています。きっと彼らは一生感謝してあなたの忠実なペットになることでしょう。いつもそばにいてくれる一緒の友になれるのです。
もしペットを探していないなら、こうした保護施設へ寄付をされてはいかがでしょうか。ごくわずかでも、保護施設にとっては大きな助けになるのです。
犬の賢さに驚きの声も
・きっと人間みたいに、心配そうに外でたばこを吸いながらうろうろしていたので、父犬だとわかったのね(笑)
・なんてすばらしい話でしょう。犬は賢い動物だね。
・そのとおり。人生で一番の友達だよ。
・美しい話だね。全員によい家庭が見つかりますように。
出典:https://www.boredpanda.com/pregnant-dog-seeks-help-vet-clinic-father-waits-outside-vetcampogrande/