米国ノースカロライナ州で、アフリカ原産ネコ科の野生動物サーバルとイエネコによるサバンナキャットの違法繁殖が行われている工場があるとの情報を得ていた動物保護団体『全米人道協会』。郡警察と協力し、摘発・保護を決行することに!
違法繁殖工場と郡警察と保護団体が協力して摘発
前々からアメリカのノールカロライナ州に違法繁殖工場があるとの情報を得ていた動物保護団体『全米人道協会(The Humane Society of the United States)』。そこでは野生動物であるネコ科のサーバルとイエネコの違法交配が行われているとのこと。

出典:https://youtu.be/hT4R91UkLaI
どうにかして摘発し、猫たちを保護したい動物保護団体は、郡警察と協力し、入念な事前打ち合わせの元、問題の違法繁殖工場を摘発することに。
摘発時、非常に物々しい雰囲気で軍警察が工場の運営者の元を訪ねます。ドアを開けた運営者に動物虐待など18の罪状で起訴し、強制執行することを伝えました。

出典:https://youtu.be/hT4R91UkLaI
実は、この工場に到着するまでの敷地内に「警告。サーバルやサーバルの交配種がこの裏にいます。噛まれたり引っかかれる危険があります」という注意書きがある看板が立てられていました。
ご丁寧に注意書きまでしているこの違法繁殖工場。つまり、違法に繁殖していることを隠そうとしていないことを意味しています。
実は、ノースカロライナ州では、野生動物の飼育や交配に関する法律が州レベルで統一されていません。つまり、ここでもサーバルの飼育自体は違法に当たらないため、今まで簡単に強制執行できなかったと考えられます。
今後、このような違法で繁殖行為が行われないように、早急に法の整備を行うことが求められそうですね。

出典:https://youtu.be/hT4R91UkLaI
強制捜査を行うために屋内に入ると、驚くほど猫がいたるところにいます。机の下、ケージの中、ソファーの上、はたまた屋外…そう、これらがサーバルとイエネコを無理やり繁殖させたことによって生まれた子猫たちなのです。
施設内の屋外にはいくつかの檻が設けられており、その中にはサーバルの雄と雌が複数頭、そして多数のサバンナキャットが飼育されていました。

出典:https://youtu.be/hT4R91UkLaI
保護団体のメンバーは、ケージに無理やり閉じ込められ、うろうろと動き回るサーバルやサバンナキャットたちを見て、野生動物であるサーバルや交配によって生まれたサバンナキャットが狭いケージに閉じ込められていることで、大きなストレスを抱えていると言います。
サバンナキャットは、見た目はイエネコに似ている部分も多いですが、イエネコにしては大きすぎるため、やはりサーバルと無理やりイエネコを交配させたことでできたネコなのでしょう。
このように無理やり交配し、繁殖させることで販売し利益を得ているのです。許せません。
ネコたちの保護を開始
実態を把握し、ネコたちの保護を開始する保護団体のメンバーたち。しかし、あまりにも頭数が多いため、すべての猫を保護する活動は一苦労です。

出典:https://youtu.be/hT4R91UkLaI
保護する中で、床を這いずるように移動する障害を持つ猫や衰弱した状態の犬たちも発見されました。とにかく劣悪すぎる環境に、言葉がありません。
しかも床を這いずって移動している障害を持った猫は、意図的に障害を持って生まれるように交配させられ生まれた猫であることが説明されています。
いったいどういうことなのでしょう。「障害がありますよ」という肩書きを持たせて販売するということでしょうか…理解に苦しみます。
その後

出典:https://youtu.be/hT4R91UkLaI
このように野生動物との違法繁殖によって生まれた猫やサーバルのような野生動物は、里親募集はできません。そのため、専門の施設(動物園など)に引き渡される可能性が高いと言います。
また、その他の通常のイエネコや犬たちは、治療やケアを経て回復した後、新たな里親探しが始まると言います。
サバンナキャットなど、新たな動物がペットとして販売されることが増えてきましたが、こうした生体販売の裏では違法取引が行われている可能性もあるということです。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States