雪が大好きな”末期ガン”の愛犬のために、庭に雪山を作って「最後のお別れ」を果たす

感動

がんで余命わずかな愛犬のために、季節外れの雪山を作って「最後のお別れ」のときを迎えた飼い主カップル。子犬のときから大好きだった雪の上で、犬は家族の愛を感じながら亡くなりました。

雪が大好きなマギー

出典:https://www.thedodo.com/daily-dodo/family-makes-a-pile-of-snow-in-their-yard-for-dog-to-play-in-it-one-last-time

マギーは、セント・バーナード種とニューファンドランド種の混血です。雪の中で生活する山岳犬の血をひいているため、子犬のころから家の中でも一番寒い場所を好んできました。

「子犬のときは、冷たい浴槽の中や地下室のコンクリートの床に寝そべるのが好きでした。冬の寒さが大好きな子なのです」と話すのは、飼い主のエリヤ・ザルツガーバーさんです。

そんなマギーがはじめて雪を見た瞬間、みんなが驚くようなことが起こりました。

体重55キロの犬が雪の上にジャンプして、うれしそうに滑っていくのです。大喜びで遊ぶ姿を見たわたしたちまで、すごく興奮しましたね」と、エリヤさんのパートナーのマリアナ・ウィルソンさんは話します。

愛犬の「がん宣告」を受けた飼い主は

悲しいことに、7月にマギーは末期がんの宣告を受けました。そこでカップルはマギーに残された時間を精一杯楽しいものにしてあげたいと心に決めたのです。

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この10年間、アウトドア活動が大好きなカップルはマギーを連れてさまざまな冒険をしてきました。ハイキングや冬のスキー旅行を楽しみ、夏はマリアナさんと一緒にパドルボートに乗ったりもしました。

「わたしたちの毎日はいつもマギーと一緒だったので、この子がいなくなるなんて想像できません。朝起きてから夜寝るまでの、マギーと一緒の時間を大切に過ごしてきました。マギーに楽しい毎日を与えてあげようと暮らしてきたことで、わたしたちも幸せな時間が持てたのです」とマリアナさん。

最後の思い出キャンプを

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いよいよ最期のとき。二人はマギーとの「最後の思い出キャンプ」を計画しました。でもいまは冬ではないので、雪がありません。

マギーはいつも暑い場所を避けてきましたが、がんの影響でそれがひどくなっています。

「マギーができるだけ快適に過ごせるようにしたかったのです。そこでスノーマシーン(人口降雪機)を借りてはどうかと思いついたのです。この希望をネット上に投稿したら、反応がすごかったんですよ」とエリヤさん。

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(フェイスブック上の投稿文)
「変なお願いだけど、だれかこの季節には使わない『氷掻き機』を持っていない?愛犬が末期がんで、月曜日に最後の機会として、犬が転げまわることのできる雪山を作ってやりたいんだ。運搬用の車とトレーラーはあります。38~75リットル程度の雪山ができればうれしいけれど、どんな量でも助けになると思う。月曜日の昼に最後のお別れをする予定なので、その日の朝にピックアップします。もちろんお礼はさしあげます。読んでくれてありがとう」

人々から多くの反応が

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エリヤさんがフェイスブック・グループにこれを投稿すると、数時間以内に思ってもみなかったほど多くの反響がありました。

「何千件もの反応があり、提案もいただきました。ある人は家庭用のかき氷器を持ち寄って『雪づくりパーティー』をしようと言ってくれたり、別の女性はハンマーで氷を割る手伝いをすると申し出てくれたりしました。レストランや喫茶店などからは、クーラーボックスに満杯の氷を提供してくれるという提案もありました。ほんとうにたくさんの反応をいただいたのです」とエリヤさん。

マギーとの最後のキャンプを準備する一方、エリヤさんは寄せられた提案に返事をしていきました。このとき「地元のスケート場の氷は質がよい」という情報が複数寄せられているのに気づきました。

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そこでこのスケート場に連絡してみると、翌日さっそく反応がありました。
「スケート場のティファニー・キングさんが月曜日に来てくれて、いきなりすべての準備が整ってしまいました。彼女と運転手のジミーさんが小山を2つ作ってくれて、その上に大量の人工雪を積み上げてくれたのです」

エリヤさんが自分のワゴン車でスケート場に行っても、この3分1ほどの量しか雪を積み込むことができませんでした。家に帰ってみて、雪山を目にしたときはたいへん驚いてしまいました。

「感激しました。涙が止まりませんでした。彼もわたしの母も泣いています。マギーは『どうしたの?』という顔をしていましたね」とマリアナさんはいいます。

雪山で最後の楽しい時間を

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マギーはすぐに自分のために用意された雪山に気づきました。

「最初は『どうしようか?』という感じでした。そこで雪を少しつかんでマギーに見せました。マギーはその雪を食べたのです。ワゴン車の中の雪を裏庭に引きずっていき、日よけを置いた場所に置きました。マギーはまだ理解していないようすでした。そこで雪を広げて、小さなボールを雪の中に埋めたのです。すぐに気づいたマギーはボールを探しに雪山へ跳びこみました。そして雪山に登って心地よさそうにしていました。すごく気に入ったようです。20分もそこで居眠りをしていたのですから」とマリアナさん。

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マギーが目覚めたちょうどそのとき、在宅安楽死を行う獣医団体「ラップ・オブ・ラブ」の女性がやってきました。飼い主の二人はマギーが雪山の上に載ったまま死を迎えることは考えていませんでしたが、明らかにここが心地よさそうです。

最期のときは、愛と家族と雪に囲まれて迎えました。目を閉じたとき、マギーは「自分が愛されている」と感じていたことでしょう。

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