フランスの宇宙開発に貢献した1匹のメス猫。名前はフェリセット。 厳しい訓練にも耐え、向かった先は、誰も行っていない宇宙。宇宙が何だか解らないけど。取り合えず行って帰って来ました。誰か私をほめて。
フランスの宇宙飛行士(猫)「フェリセット」
この猫頭に何かついてる?って不思議に思いませんか?これ猫の神経を調べる為の電極なのです。何故猫に?彼女の名前は、フェリセット。花の都フランス、パリに住む野良猫でした。
その彼女自分に何が起こったか認識できない間にロケットに乗せられ、宇宙へと飛びたったのです。彼女の任務は、弾道旅行。高度157㎞まで13分間の飛行。5分間の無重力も体験しました。
宇宙に飛びだったと言えば、犬のライカを思い出しませんか?彼女は、犬でありながら、フェリセットと同じように宇宙へと飛び立ち、地球の周回軌道に乗った最初の犬として、大々的に報道されましたが、2度と地球に帰ってくることはありませんでした。
宇宙から戻ってきたその後

出典:https://www.smithsonianmag.com/smart-news/felicette-first-cat-space-finally-gets-memorial-180974062/
犬のライカが有名になったのに比べ猫のフェリセットはそれ程報道されることも無く、亡くなってから60年近くたって初めて銅像を建てる話が持ち上がったのです。クラウドファンディングによって集まった金額は約650万円。生まれ故郷のパリの地に銅像として帰って来ました。
2匹の報道の差にはその背景に宇宙開発の米ソに対してのフランスの立ち位置や犬と猫の違いがあると思われます。そもそも。犬はリーダーに忠実に従うと言う習性があり、トレーニングも継続して長く続けられますが、猫は、単独行動が得意で、決して躾が出来ないわけではありませんが、短いスパンでの訓練が長期に渡って必要な為、実験等に使用される事が少ないのです。
今回唯一選ばれたフェリセットは、同時に訓練を受けた14匹の中で1番落ち着いていたので、適任と判断されました。しかし、宇宙から帰還3か月後、脳の状態を調べる為に安楽死させられています。

出典:https://cdn.computerhoy.com/sites/navi.axelspringer.es/public/styles/1200/public/media/image/2021/01/felicette-gata-espacial-2197339.jpg
記念切手にまでなったフェリセットですが、彼女は切手なんかにならなくても、パリの街を気ままに歩いていたかったことでしょう。フランスの宇宙開発にとって価値ある貢献をしたと伝えられていますが、結局フランスは米ソの宇宙開発よりも表に出る事はありませんでした。
ただ現在商業関連の打ち上げに関しては世界屈指の技術を誇るまでになっています。その一端をフェリセットも担ったのでしょう。