愛とは時に奇跡を呼び込むもの。病に打ち勝つことはできなくても、我が子を想い必死に生きた母猫のぞみの姿は「命」の在り方を教えてくれました。
助けを求めて自らシェルターに…
2年前シェルターを賃貸してた頃、母猫のぞみは痩せ細った体で子猫たちを連れて来たのです。母猫の体は傷だらけでした。きっと子供たちを守る為に雄猫と戦ったのでしょう。病院で検査をすると母猫はダブルキャリアでした(動揺して検査キッドが逆さ💦)子猫2匹は遺伝子検査で白血病の感染が判明。 pic.twitter.com/j6M1132hFM
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) January 30, 2019
やせ細り、傷だらけでボロボロになった母猫が子猫2匹を連れてシェルターに現れました。
母猫は子猫を守るためにオス猫と戦ったと思われます。
病院に連れていき検査を行うと、母猫は猫エイズと白血病のWキャリアであることが判明。子猫2匹にも遺伝子検査で白血病に感染していることがわかりました。
Wキャリアを発症している猫が子育てをするのはとても大変だったでしょう。
母猫には『のぞみ』、子猫には『かなえ』『たまお』と名前が付けられました。
母猫のぞみに余命宣告が…
ダブルキャリアの母猫のぞみが余命僅かとの宣告を受けました。白血病の発症から腎臓や肝臓も悪くなってます。PCVも15%まで下がってるけど出来る限りの治療をしてあげたいのです。彼女の子供たちも胸線型リンパ腫がわかり抗ガン剤治療を開始してます。どうか皆様のお力をお貸し下さい… pic.twitter.com/FnXJA2wWTl
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) January 25, 2019
約2年の月日が経ち、獣医師からのぞみが余命僅かと宣告されてしまいます。白血病の発症により、腎臓や肝臓にもダメージを受けていました。
そして、かなえとたまおにも胸線型リンパ腫になり、抗がん剤治療を開始…。
今日はのぞみとたまおの通院でした。2匹とも検査結果は一進一退。PCVはほんの少し上がったけど息子たまおは白血球数が下り高熱も続いてる…白血病ウイルスが増殖し急性期の状態。母猫のぞみは白血球数は上がったけど腎不全が悪化。
2匹とも体重減で今日から強制給餌をしなければならない。 pic.twitter.com/2RjxMte0Js— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) February 2, 2019
翌週の通院日では、のぞみとたまおの検査結果は一進一退。
のぞみは白血球の数値は上がったものの腎不全が悪化、たまおは白血病のウィルスが増殖し、白血球の数値が下がって高熱が続いています。
のぞみもたまおも体重が減ってしまったため、体力を回復させるために強制給餌が行われることになりました。
点滴、輸血と頑張るのぞみ
腎臓の数値が上り静脈点滴してるのぞみのPCVが下がり始めたと連絡があり昼休憩を待たずに供血してくれる猫さんを連れて病院へ。元々、貧血ある猫が24時間点滴を流せば血は薄まりますよね。仲間が血を分けてくれるよ…のぞみ頑張れ!娘のかなえも頑張ってるからね😢 pic.twitter.com/aFQ3dANkMZ
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) February 15, 2019
腎不全の状態をを少しでも緩和させるためにのぞみには点滴が行われます。
しかし、点滴によって血が薄まってしまうため、輸血をしなければいけません。
かなえも抗がん剤治療を頑張っています。
余命宣告を受けた母猫のぞみは治療中の子供たちを見守るかのように頑張ってます。娘のかなえは昨日3回目の抗ガン剤治療をして今日退院しました。帰ると仲良しの兄妹はいつも一緒です。そして娘は体調の悪い母を心配してる…娘かなえの胸腺腫はまだまだ大きくて母親より苦しいはずなのに。 pic.twitter.com/7jUEMkLP64
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) February 7, 2019
いつも病院から帰ると、のぞみはかなえとたまおの心配をし、かなえとたまおものぞみの心配をしています。
かなえの胸腺腫はまだ大きく、誰よりも苦しくてしんどいはずなのに…。
天使になったかなえ
頑張るのぞみの側にはお骨になった娘のかなえがいつも見守ってくれてる。退院後、殆ど食べれてなくて黄疸も酷い。きっともうすぐ娘が迎えにくるかもしれないね…助けたくても助けてやれない命があるのなら外でガリガリに痩せた体で貪るように餌を食べてる子を助けたいと思った。息子たまおは明日…… pic.twitter.com/vOjxkNiM4j
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) May 13, 2019
残念ながら、胸腺型リンパ腫によりかなえはのぞみよりも先に天使になってしまいました。
のぞみはたまおのためにも必死に生きようと頑張っています。
2か月後…
もう何をしても助けてやれないとわかってる。そう言い切れるほどの検査結果でした。でもね、のぞみは1ヵ月前の体重をキープしてるんですよ。自力で食べて…そして名前を呼ぶと力強く返事をして。最後の悪足掻きかもしれないけど輸血をする事にしました。息子の為にもう少しだけ頑張って! pic.twitter.com/30lmp4j6YE
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) May 1, 2019
のぞみには何をしても助けられないほど、病気は進行していました。
しかし、のぞみは自分でご飯を食べ、呼べば力強く返事をしてくれます。生きようと頑張っている姿に、もう一度輸血をすることを決意!
先生に生きてるのが不思議と言われてるのぞみ。もう息子の姿を見る事が出来ない…失明してます。でもたまおの気配を感じ匂いを嗅いで息子の安否を気遣う強いお母さん。たまおは今、入院してます。ずっと探してる…のぞみからこどもたちを奪わないでと神様に言いたい。「のぞみかなえたまえ」お願い…。 pic.twitter.com/yiXH8dqRlI
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) May 19, 2019
のぞみはとうとう失明してしまいました。生きているのが不思議と言われてしまうくらい体の状態が悪いのに、それでもたまおの匂いや気配を感じ我が子を気遣う姿は、母親の愛そのものです。
命を繋ぐ薬は愛
生後5ヵ月くらいのたまおとかなえ。兄妹いつも寄り添いたまおはかなえを守るように一緒だった。白血病は本当に怖い…かなえの命をあっという間に奪い母のぞみの命も奪おうとしてる。余命僅かと言われ退院した母と息子は後どのくらい一緒に過ごせるのだろうか…2匹の姿を見てるのが辛い。 pic.twitter.com/fSnjI5bdCC
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) June 27, 2019
のぞみが余命僅かと宣告されてから半年が経ちました。おそらくのぞみの体の中はほとんど機能していません。
それでも一人残された息子のためにも必死に生き続けてくれました。
しかし…
のぞみの一番の薬は息子のたまおなんです。目が見えなくても息子の匂いはわかるよね。白血病の母猫から産まれた子猫は死産が多いと聞く。のぞみはWキャリア…よく2匹の子供を育てたと思います。娘はリンパ腫から守ってやれなかったけど息子だけは助けたい。私の元へ連れて来た意味がなくなるよね。 pic.twitter.com/NN9KpEa0Ea
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) July 18, 2019
のぞみは何をしてももうどうにもできない状態です。
息子たまおへの想いだけがのぞみの命を繋いでいたといっても過言ではないでしょう。
運命の時は、ゆっくりそして確実にのぞみに迫っていました。
のぞみも天使に…
必死に頑張っていたのぞみですが、徐々に水ものまなくなり旅立ちの準備を始めたようです。
そして…眠るように穏やかにかなえのもとに旅立っていきました。
のぞみはちゃんと私を待っててくれました。本当によく頑張ってくれたと思います。
AM3時25分、娘が待つ場所に旅だちました。眠るように…静に旅立てたのは皆様の祈りのお陰です。
のぞみが生きてる最後の動画になりますが頑張った彼女を誉めてあげて下さい。
ありがとうございました pic.twitter.com/CpfTBBrIXk— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) July 23, 2019
のぞみは最期まで我が子を想い、精一杯生き抜きました。
保護をされてから旅立つまで、安全で温かい場所ですごし、最期まで諦めることなく治療をしてもらえたのぞみ。これはとても特殊な例です。
医療費にかかった費用を考えると、たくさんの人の善意があったことでしゅう。そしてもちろん献身的にお世話をしてくれた『ねこのおうち』のゴエママさんのおかげでも…。
のぞみとかなえのご冥福を心よりお祈りいたします。