アラブ、イスラム文化は猫をとても大事にしています。それは、宗教にも関係するものですがある1匹の猫が発端となっているのはご存知でしょうか?
イスラム教の教祖「ムハンマド」は猫好き!?
イスラム諸国は、猫をペットとして飼うのではなく、猫が自由に活動できる国として有名で、実際街中ではたくさんの猫に出会います。
その猫を一般的には野良猫と呼びますが。他国の野良猫とはちょっと事情が違います。今から約1400年も前のお話です。イスラム教の教祖で偉大な政治家であるムハンマドがその発端です。彼がある日礼拝に行こうとするとその礼拝服の袖部分で1匹の猫が昼寝をしていました。
起こすのもかわいそうだと袖を切って出かけたムハンマド。帰って来た時その猫がお辞儀をしたのです。それが雌のムエザ。彼が教えを広めていったイスラム教では、猫は7つの魂を持ち、猫への愛は信仰の現れであるとし、猫をとても大切に扱ったのです。
確かに猫は頻繁にグルーミングをし、自分を清潔に保っているので、けがれ無き者の代名詞ともなっていました。
ムハンマドの愛猫「ムエザ」
ムハンマドが飼っていた猫として伝承されてきたのが猫のムエザですが、他にもムハンマドと猫にまつわる話があります。それが額にMのマークがある猫です。
同じイスラム教の1人が飼っていた猫がムハンマドを蛇から救い、感謝の意味を込めて頭を撫でた。今でも額にMの模様がある猫はムハンマドが指で触れた印であると信じられているのです。あなたのペットの猫はいかがですか?Mのマークがありませんか?
アラビア諸国で猫が大事にされているのは宗教と深い関りがあったのです。また、アラブ、イスラム文化は紙を貴重だとしていたので、紙に被害を及ぼしたり、疫病を運んで来るネズミを食べる猫は高評価を得ていました。一説では、そのご褒美として機敏な反射神経を授かったとも言われています。
猫はモスクにも入れます
イスラム教にとって神聖な場所であるモスクにも猫達は入る事を許可されているのです。特にトルコのインスタンブールは猫の街として世界中に知れ渡っています。
やはりムハンマドに飼われていたムエザの子孫が暮らしているのでしょう。道中でのんびり昼寝をしている猫のそばに、”昼寝中に付き起こさないように”と看板が立てられているのを見る事が出来ます。ムエザの精神が今日まで受け継がれているのです。