保護団体『PETA』の元に、亡き夫の飼い犬に治療をさせるほどの経済的余裕がないと、保護を求める連絡がありました。そこにいたのは、病気を患い、衰弱しきった2歳の犬…。犬としての喜びも幸せもしらないまま、ただ繋がれ放置されていたのです。
鎖に繋がれ、小屋だけを与えられていた犬
保護団体PETAが連絡を受けて2歳の犬『サラ』の住む場所に行ってみると…ポツンと殺風景に小屋が置かれ、鎖に繋がれたサラがいました。
現在の飼い主である女性は、かろうじて水と食べものだけは与えていたようです。
散歩もさせてもらえず、ほかの人や犬との接触もなく、ただただ毎日この場で一人寂しく過ごしていたサラ。
もともと女性の夫がサラを飼っていましたが、その夫が亡くなり、残されたサラに女性はまったく興味がなく、経済的余裕がないという理由から何もせずに放置していました。
さまざまな犬を保護してきたPETAのスタッフですら、サラに触ることをためらってしまうほど、不衛生な状態で、サラの顔には多くの虫がたかっていました。
目はドライアイで視力を失う寸前で、耳は感染症、フィラリアの陽性、内臓にはほかの寄生虫など、さまざまな問題を抱えたまま、ずっと放置されていたのです。
とにかく人に甘えたい!
女性からサラを引き取り、PETAの施設にやってきました。
サラは散歩をしてもらえていなかったことや、十分な栄養を与えられていなかったことから、数歩あるくのもやっと。すぐに疲れて寝てばかりでとても2歳の犬には見えませんでした。
それでも、スタッフの誰かがサラのそばに近寄ると、いつも甘えたいとアピールするサラ。
施設での治療や療養中、常に誰かにベッタリ。
これまでどれほど寂しい思いをしてきたのか、どれだけ愛情に飢えていたことか…。
スタッフたちのケアや愛情によって、サラはみるみると回復していきました。
幸せになるチャンスが!
そんなサラの前に、2頭の飼い犬のうち、1頭が亡くなってしまったため、残された1頭のために相性のいい犬を探しているという家族が現れました。
初めての顔合わせでしたが、サラは動じることなく一緒にやってきた犬にも家族にもちゃんと挨拶!
こんなに愛らしいサラを見れば、心を動かされない人はいないでしょう。
サラはめでたく家族として迎え入れられることになりました。
優しい飼い主さんの愛情たっぷりのマッサージに、サラはとても幸せそうです。
サラの里親となった飼い主さんは、
「サラはとても素晴らしい犬です。私たちとずっと一緒に、幸せに長生きしてほしいです」
と語っています。
これまでずっと孤独で寂しい思いをしてきたサラ。これからは幸せに暮らしてほしいですね。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:PETA (People for the Ethical Treatment of Animals)