2017年に大阪府富田林市で保護犬シェルターと犬の問題行動を矯正するリハビリトレーニングセンターを運営する『ポチパパ』さんは、トラバサミという仕掛け罠にかかってしまった野良犬に、愛の手を差し伸べることにしました。
『トラバサミ』によって前足を失った野良犬『一輝くん』

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6tVQS9x_xx4
今回紹介する甲斐犬の『一輝くん』は、もともと野良犬として暮らしていました。しかし、子犬の時期に『トラバサミ』と呼ばれる仕掛け罠にかかってしまった経験を持っています。その仕掛け罠によって、発見が遅れたことも影響し、前足が壊死してしまったのです。
保健所によって保護された当初は、衰弱しており抵抗する様子すら見せなかったという一輝くん。しかし、前足を切断する手術を施した後、唸ったり噛んだりといった威嚇行動をとるようになったと言います。
きっとトラバサミにかかってしまった時の恐怖、そして大事な足が壊死して切断されてしまった悲しみ、人間への不信感…多くの負の感情が重なり、人間に対して攻撃的な姿勢をとるしかなかったのでしょう。
一輝くんを救うため立ち上がった『ポチパパ』さん

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6tVQS9x_xx4
そんな威嚇行動が多い一輝くんの話を聞きつけ、どうにか救ってあげたいと立ち上がったのが、犬の問題行動を矯正するリハビリトレーニングセンターを運営するポチパパさんでした。
最初にポチパパさんが一輝くんと接触した時は、人間に対して不信感を募らせていた一輝くん。ポチパパさんに対しても、同じように吠え掛かり、時折噛み付こうとする様子すら見せるほどでした。
クレートを開けて外に出ることには成功したものの、リードを着けることは許してくれません。どうにかリードを装着することができても、やはり嫌がるような鳴き声をあげたり、時折暴れて見せたり…。
そもそも野生動物として生きていた一輝くんは、人間にリードを装着されるという感覚すら慣れていません。また不信感を持っているため、余計にリードに対して抵抗感が生まれているのでしょう。
落ち着きを取り戻し始めた一輝くん

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6tVQS9x_xx4
怯え暴れる一輝くんに臆する様子を見せず、優しくなだめるように撫で続けるポチパパさん。すると、暴れていた一輝くんでしたが、次第にポチパパさんの愛情が少しずつ伝わったのでしょうか。落ち着きを取り戻し始めたのです!
時折暴れる様子を見せる一輝くんにも、動揺する様子を一切見せず、優しい笑顔を向けるポチパパさん。そんなポチパパさんに一輝くんも安心したようで、地面に伏せた状態で気持ち良さそうに撫でられる姿を見せてくれるまでになったのです。
最終的には、一輝くんからポチパパさんにお尻を擦り付けるように近づき、背中やお腹を撫でさせる様子も。あんなに人間に対して攻撃的だった子が、ここまで変化するなんて驚きです!
しっかり諦めずに愛情を伝え続けることができれば、人間に対して不信感を持った犬でも心を通わせることができるということが証明された瞬間です。
最後に

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6tVQS9x_xx4
あれだけ攻撃的だった元野犬の一輝くん。過去にトラウマを持っていたために、吠えたり唸ったり噛み付こうとしたりと様々な問題行動を抱えていました。しかし、今回紹介したようにポチパパさんが愛情を与え続けたことで、一緒に車に乗るまで信頼を得ることができたのです。
世の中には想像を絶するような恐ろしい思いをしてきた犬たちも多くいます。しかし、問題行動を抱えている犬でも、最後まで諦めず愛情を注ぎ続けることで、ポチパパさんのように愛情を受け取ってもらえる日が来るのでしょう。
問題行動に悩んでいる飼い主さんは、悲しい選択をせずに、ポチパパさんのようなトレーナーさんに相談してほしいですね。
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