凍てつく海の中に捨てられていた下半身麻痺と末期ガンの犬『ブラック』。保護団体『Takis Shelter』に保護されてから15ヶ月間、愛に包まれ幸せの中、1日1日を力強く生き抜きました。
ブラックに捧ぐ…

出典:https://www.youtube.com/watch?v=ae4efGPqnfs
ギリシャ・クレタ島で保護活動を行う『Takis Shelter』がブラックを保護したとき、ブラックは凍てつく海に浸かり下半身麻痺で動けずにいました。保護の様子や施設で暮らすブラックの姿は、もふたんでもご紹介しています。
海に捨てられた下半身麻痺の犬は末期ガンでも生きることを諦めなかった
保護した当初は獣医師から安楽死を提案されるも、タキスさんはブラックに幸せを感じてほしい、最期の瞬間まで愛情を感じてほしいと残された日々をできる限りの愛情を注ぐ決心をしたのです。
あれから15か月間…。ブラックはたくさんの愛を受け、幸せに暮らし、天に召されていきました。

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ブラックを保護した当初は、様々な人から安楽死を選択しなかったことに批判もあったそうです。
海外では、ガンを宣告されたら安楽死を選ぶのは普通のことですが、何が正しいかは誰にもわからないことでしょう。
タキスさんは愛を感じたまま旅立ってほしいと願っていたのですから、凍てつく海に捨てられ心に深く傷を負ったブラックに、なんの喜びも楽しみも幸せもないまま旅立たせるのは悲しいことだと思ったのかもしれません。
それに何よりも、ブラックの目からは生きることを諦めていないことが感じられたのですから…。

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タスキさんはボールを手に、「ブラック!レッツ・プレイ!レッツ・プレイ!」と言います。
ブラックはボールが欲しくて前足で飛び跳ね、ボールが待ちきれない!

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車椅子の車輪がカラカラと軽快な音を立て、ブラックはバスケットボールを追って走る走る!
とても嬉しそうなブラックです。

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ブラックはガンの治療のため化学療法を受けていました。抗がん剤の副作用に苦しむときもあったでしょうが、そんな姿は微塵も感じさせません。
ブラックは毎日お散歩に出かけ、他の犬たちにイタズラしたり、いつも元気な姿を見せてくれました。

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ブラックの頑張る姿に心動かされた人は多く、ドキュメンタリーも撮影されたほど!

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ブラックはタキスさんが大好きです。
タキスさんの愛がしっかりブラックに伝わっているのですね。
以前の動画では語られることのなかったブラックの過去も紹介されました。多くの人がブラックを知ることによって、衝撃的な事実が判明したようです。
ブラックは飼育放棄によって10年以上鎖に繋がれたまま過ごし、捨てられていました。更に交通事故にあい、脊椎骨折という大ケガを負って下半身が麻痺してしまったようです。
それでも謎は残ります。動けないブラックを誰が凍てつく海へ…?
でも、もうそんなことは関係ありません。ブラックは今、幸せなのですから。

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ブラックの一生懸命に生きる姿は、多くの人の心を動かしました。ブラックはTakis Shelterの象徴的な存在となり、動物愛護の精神はもちろん、車椅子で生活する人にも勇気を与えました。
ブラックのアニメやTシャツが作られ、集まった金額はとても大きな額でTakis Shelterにいた多くの犬や猫に避妊・去勢手術をすることができたそうです。

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「私は決してブラックを忘れません。彼は私のスーパーヒーローです。彼は私の所に来て、生きることを諦めず、そして最後まで幸せだったと信じています」そうタキスさんは言います。
ブラックのタキスさんに甘える姿や、毎日元気に遊ぶ姿を見れば、どれだけ幸せな日々を過ごしていたかが伝わってきますね。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=ae4efGPqnfs
ブラックはどんな時でも、元気に振る舞う素敵な子でした。
「ハイタッチ」と手を差し出すと、ブラックも手を伸ばし…

出典:https://www.youtube.com/watch?v=ae4efGPqnfs
しっかりと手を握るブラックとタキスさん。
Takis Shelterにきて15ヶ月…。どんどん大きくなる顔の腫瘍から血がしたたるようになり、ブラックはついにいつもの散歩道を歩くことができなくなりました。
その時、タキスさんはブラックを苦痛から解放する時が来たと悟ったそうです。
「へ―イ、ブラック、ブラボー、ブラボー!」というタキスさんの愛情深い声や口笛と、ブラックの車椅子の車輪が立てる軽快な音はいつまでも心に残るでしょう。
愛情も喜びも幸せも知らず絶望の中にいたブラックが、すべてを手に入れ1日1日を精一杯生きた15ヶ月間を称え、ブラックの素晴らしい姿をどうぞ見てあげてください。
ブラックの最後のお散歩
ブラックの最後のお散歩の様子は、こちらでご覧いただけます。腫れあがって血のにじむ病変は痛々しく、ブラックも衰弱していますが、それでもいつもと変わらないように過ごそうとする力強さが感じられます。
すべてを目に焼き付けているかのように、何度も何度も今まで暮らしていた場所を見つめるブラックの姿が印象的です。
「It’s time for him to rest. (休ませてあげる時が来ました)」
ブラックは急激に状態が悪化し、痛みを和らげてあげることができなくなりました。この日ブラックは仲の良い猫たちが見守る中、医師による安楽死によって天に召されることとなりました。
ブラック、安らかに…そしてありがとう。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter
ブラック君が可哀そうで可哀そうで仕方ありませんでした。冷たい海に捨てるなんて
ひどい事をする人がいるんですね。
タキスさんに保護されてブラック君はたった15か月でしたが、オーダーメイドの
車いすも作ってもらい沢山遊んで、精一杯生き抜いて偉かったと思います。
最後まで生きることを諦めなかったブラック君は素晴らしい犬です。
虹の橋を渡ってて天国でも幸せに過ごして欲しいです。