【マイナス28℃】の中で放置され【腐りかけのエサ】を与えられていた犬ぞりレースの犬たちを保護

悲しい

アラスカ州で定期的に行われている『犬ぞりレース』は、有名な行事の1つです。しかし、そんな有名行事の裏では、人間からの愛情を受けず、まるで虐待ともとれる悲しい扱いをされている犬たちもいることを知ってください。

多くの犬が鎖で極寒の屋外に繋がれている異様な光景

鎖で繋がれた犬たち

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6YRCgsKKzEc

動物愛護団体PETAが向かった先は、アメリカのアラスカ州にある犬ぞりレース用の犬たちが飼育している施設です。今回、PETAはこの中の1頭が犬ぞりレースには適さなくなってしまったため、引き取ることになったのです。

今回PETAが引き取る犬は『マギー』と言います。PETAの職員が近づくと、とても人懐っこい様子で嬉しそうに近づいてきてくれました!

しかし、この施設には他にも20〜30頭ほどの多くの犬ぞり用の犬たちが飼育されています。犬たちが飼育されている環境は、なんとマイナス28℃という恐ろしいほど寒い屋外です。

そこに鎖で繋がれ、小さな木製の小屋と簡易的なボウルだけが置かれて過ごしている状態です。ボウルの中には腐りかけの餌が入っていたり、カビた肉が入ったシチューのようなごはんが入れられています。つまり、新鮮なごはんを与えられているわけではないようです。

これはネグレクトに近い状態と言えるのではないでしょうか。定期的に開催されている犬ぞりレースに参加する犬たちの1チームが、こんな決して良いとは言えない環境下で飼育されているなんて…。

また、この施設で飼育されている犬は、ザッと見て、よく犬ぞりレースに参加しているダブルコートの毛深いハスキー犬やアラスカンマラミュートといった犬種は少なく見られます。

どの犬も他の極寒の地を生き抜くことを得意とする2犬種より、明らかに毛が薄く、極寒の場所に放置されて健康的に生きていけるような犬たちとは思えません。

また、なんらかのストレスを強く感じているのでしょうか。鎖が繋がれたポールを軸に、多くの犬がグルグルと走り回っている様子は、とても異様な光景です。これが健全な犬の飼育環境と言えるのでしょうか。健康的で適切な飼育方法とはとても思えません。

保護団体に保護され新しいお家を見つける『マギー』

保護されたマギー

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6YRCgsKKzEc

そんな飼育環境から保護されることになったマギー。一生懸命吠えようとしていますが、「ワンワン」という威勢の良い声は出ず、「ヒンヒン」と聞いていて悲しくなるような声を発しています。鎖で喉がやられてしまったのか、それとも寒さで声が出なくなってしまったのか…。

マギーはPETAの施設へと移動する必要がありますが、そのためにはカナダを通過しなければいけません。長旅となるため、途中でいくつかの宿を経由して移動したと言います。

その際、今まで見たことのなかった様々な景色を見たり嗅いだりすることができました。また、今までは極寒の地で過ごしていたマギーですが、暖かい地域を旅し、宿にも職員と一緒に宿泊することができたため、屋内で過ごすことができたのです!もしかすると、屋内で過ごすのは初体験だったのかもしれません。

おやつをもらうマギー

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6YRCgsKKzEc

職員と一緒に宿に宿泊しながら、おもちゃで遊んでもらったり、ブラッシングをしてもらったり、お風呂にも入れてもらうことができました!もちろん、美味しいおやつやドッグフードだって堪能しました。全てマギーにとっては初体験だったようです。

こうしてマギーはアラスカからの約4,300kmの旅を終え、ようやくPETAの施設へと到着したのです。みなさん、お疲れ様でした!

里親さんが見つかり、待ちに待った引き渡し日♪

車に乗る犬

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6YRCgsKKzEc

しばらくの間、PETAの施設で暮らしていたマギー。マギーはとても社交的で好奇心旺盛な家庭犬にとても適した犬でした。そのため、里親さんも早々に決まり、ついに待ちに待った日がやってきました。

マギーもワクワクしているのでしょうか。自ら積極的に車へと乗り込み、どこか期待に満ち溢れた表情で、車の窓越しに外を眺めています。そして、新しい里親さんと対面すると…

里親さんと対面

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6YRCgsKKzEc

真っ先に自ら里親さんの元へと駆け寄り、まるで「これからよろしくね」と挨拶するようにコミュニケーションを取り始めました!きっと里親さんが自分を幸せにしてくれる素敵な方だということを瞬時に認識したのでしょう。

早速、家の敷地内を探検するように見て回り、もう気分はすでに家族の一員です!早々に慣れてくれたようで、ご夫婦も一安心♪マギーを迎えられたことはとても嬉しく幸せな出来事だとおっしゃっています。

最後に

散歩するマギー

出典:https://www.youtube.com/watch?v=6YRCgsKKzEc

その後もマギーは引き取ってくださった老夫婦の元で、とても幸せそうに暮らしています。元々良い子だったマギーは、特に手がかかる様子も見せず、難なく生活に溶け込むことができたそうです。

今回紹介したように、世界的にも有名な『犬ぞりレース』は、現在賛否が上がっています。もちろん、犬ぞりレースに参加しているチームの多くは、チームメイトである犬たちを大切な家族として飼育しています。しかし、今回のように虐待に近い状態で飼育されている犬たちがいることも忘れてはいけません。

※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:PETA (People for the Ethical Treatment of Animals)

こんな記事も読まれています

『出産間近』なのに飼い主に置き去りにされた犬を発見!!食べ物を探しまわっていたところを保護

家族に捨てられた場所で迎えを待ち続けた犬 幸せへの一歩を踏み出す