臆病な犬をひきとった女性。リハビリのためホームセンターに通い始めたところ犬は店が気に入り、人気者になりました。落ち込んでいる客に愛を注ぐ従業員として、今日も女性とともにホームセンターを訪れています。
臆病な犬を連れ、ホームセンターへ
ジャッキー・レイカーさんが犬のヒーブンを保護団体から引き取ったとき、この犬はとても臆病で引っ込み思案でした。
ヒーブンは「ケンタッキー・リバー・リージョナル・アニマル・シェルター」に保護されるまでずいぶん困難な生活をしてきたため、知らない人や大きな音をとても恐れていたのです。
でも幸い、ジャッキーさんは犬のリハビリに最適な場所を見つけました。それは「ホームセンター」です!
「ホームセンターに連れていくことで、恐怖心を克服することができたのです」とジャッキーさんはいいます。
「新しい環境や騒音に神経質に反応するので、最初は5分間だけ店に入り、そのあとでご褒美のおやつをあげました。徐々に滞在する時間を長くしていき、店内のいろいろなモノを見せてあげたのです」
従業員エプロンを獲得!
このホームセンターは大店舗で、犬を連れて来店することができます。ヒーブンにとっては社交性を身につけるのに最適の場所でした。やがてお行儀のよい犬として「おなじみ」になってきたころ、店の人が従業員用のエプロンをプレゼントしてくれました。
いまやエプロンを見ると、ヒーブンは大好きなホームセンターに行くのだと知って喜びます。
「エプロンを車に置いているので、いつでも行けます。駐車場に着くと大興奮で、エプロンを着せてもらって店内で『働く』のが、待ちきれないようすです。まるで経営者みたいに店内を歩き回るのです」
ヒーブンはこの店では「セレブレティ」扱いです。従業員はみなヒーブンのことを知っていて、休憩室にはこの犬の写真も貼ってあるそうです。
もちろんヒーブンは正式な従業員ではありません。でも最上の顧客サービスを提供してくれるのです。
「夢中で店内を歩き回っていると思うと、突然一人のお客さんの元へ近づきます。そばに座って見つめるのです。お客さんは必ず『寄ってきてくれて、うれしい』といいます。どうもヒーブンには、どの人が落ち込んでいて愛情を必要としているのかが直観でわかるようなのです。そういうやさしい行動をするためのお気に入りの場所が、ホームセンターだというわけです」
愛情を「お返し」する毎日
ヒーブンは飼い主のジャッキーさんと一緒に買い物をするのが大好きです。どこへ行っても、つらいことがあってへこんでいる人を見つけると、とびきりの笑顔を向けるのです。
「以前は何でも怖がる犬でした。でも訓練と我慢を重ね、他者を信じることを学んだようです。いまはまわりの人々にその『お返し』をしているのです。サポートが必要な人を見つけると、笑顔を向けて寄り添います」
でもホームセンターに通うことで困った点もあります。ジャッキーさんは毎回ここで買い物をするたびに、新しい自宅改良のためのプランを抱えてしまうのです。それでもヒーブンが幸せになったのですから、多少の「買い物セラピー」は許されるでしょうね。
「出会った人に無償の愛情を注いでくれる犬です。以前の臆病な姿がうそのように、いまは幸せに生活しています」とジャッキーさんはいいます。
出典:https://www.thedodo.com/daily-dodo/dog-is-the-cutest-home-depot-employee-ever