事務所の外からずぶぬれになって見つめる猫を発見した女性は、ルームメイトのローレンさんに連絡し、猫を自宅に保護しました。彼女と猫は出会った日から強い絆で結ばれ、お互いに大事な家族になったのです。
事務所の外に猫の声が!
約1ヵ月前の雨の夜のことです。ケイさんが事務所で勤務中、ドアの外から猫の声がするのに気づきました。外に出てみると、トラ猫が必死で鳴いて訴えているではありませんか。「どうか中に入れて」とでもいうように。
ケイさんはすぐにルームメイトのローレン・ケイムさんに連絡をとり、来てもらいました。
「寒い雨の夜でした。一晩だけでも猫をうちで保護しなければと思ったのです」とローレンさんはいいます。
「事務所でケイさんやほかのルームケイトたちと落ち合い、猫を連れ帰りました。お風呂で体を洗ってあげたあと、みんなで床に座って猫が室内を探検するのを見つめていました」と彼女。
猫が膝の上に…
猫はとてもやせて脱水しており飢餓状態で、やっと生きているという感じでした。皿に盛った餌を与えると、ガツガツとまたたく間に平らげていました。
「さて、動物保護施設を探そうか」と相談をしていたとき、この猫はローレンさんの膝にのって毛布に顔をうずめて居眠りを始めたのです。
「猫が膝にのって眠ったその瞬間に『わたしの飼い猫にする』と心に決めました。猫に選ばれたような気がしたのです」とローレンさんは話してくれました。
事務所の社長の名前をとって、猫は「チャック」と名付けられました。
獣医はチャックの年齢を1~3歳と見込んでいます。マイクロチップは埋め込まれていません。前足に膿傷があるので、たぶん噛まれた傷口が化膿したのでしょう。しかも後ろ足は骨折していて、切断することになりました。
獣医は「骨折をしたまま長く生活してきたのだろう」と考えています。足を切断すれば生活の質が上がります。チャックは診察・手術の間もずっとおとなしく耐えていて、よい子でした。
「手術を終え、チャックは3本足での生活に適応中です。保護した当時よりも、す早く動けるようになりましたよ」
体が治ってくるにつれ、個性も出てきました。チャックは抱っこされるのが大好きで、なでてもらったりして可愛がられるのを喜びます。人間を独りにしてなんておきませんよ。ローレンさんの胸や首にのって、いつも彼女の顔のそばにいたがるのです。
「これまでどんなにつらい体験をしたのかはわかりませんが、チャックはとても落ち着いた性格です。あちこちを歩き回るのがお気に入りで、抱っこと餌も大好きです」とローレンさん。
「最近はますます『抱っこ好き』になりました。まるでわたしに『信じているよ、愛しているよ』とでも言っているようです」
飼い主になれて幸せ
チャックが来て以来、ローレンさんの生活は変わりました。毎朝、空腹の猫に起こされて餌をせがまれます。夜は、彼女の首に抱き着いたチャックがゴロゴロいうのを聞きながら眠りにつきます。
「無邪気な性格で、いつも自分は安全で愛されていると感じていたいようです。チャックに選ばれたわたしが、この猫が望んでいた環境を与えることができて、とてもうれしいです。なぜわたしを選んでくれたのかはわかりません。でもこの子の飼い主になれて幸せです」とローレンさんは目を細めて話しています。
出典:https://www.lovemeow.com/cat-stray-door-workplace-rain-2651376877.html