階段の下で暮らしていた野良猫。今では暖かいソファで寝る生活を手に入れる

トラ猫のフェルディナンドはモントリオールで何年も通りをさまよい階段の下をねぐらとしていたが、動物愛護団体に保護されて必要な治療を受け、暖かいソファで寝る生活を手に入れた。

モントリオールの野良猫

出典: https://www.lovemeow.com/cat-happy-couch-living-staircase-2656328460.html

野良のトラ猫はモントリオールの通りをさまよい、極寒のカナダの冬を何回も越えたのでした。ある男性がこの神出鬼没の猫に気づき、毎日餌を与え始めました。彼は猫のために、階段の下に簡単な小屋を作ってくれたので、猫はかなり長い間そこをねぐらとすることができました。

動物のことを日頃気にかけているカロリーヌは、ある日、階段の横で苦しそうに横たわっている猫を見つけました。助けようとして近づくと、猫は怖がって逃げてしまいました。

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「猫は逃げてしまいましたが、階段の下にねぐらがあるのをカロリーヌは見つけました。蠅がたくさんいて酷い臭いがしたそうです。近くの住人によるとその野良猫は階段の下で眠っているということでした。誰も近づかせないし、誰も信じていませんでした」と動物保護団体Chatons Orphelins Montréal (COM)のセリーヌ・クロムが言います。

カロリーヌは猫を助けたいと思い、TNR(捕獲（トラップ）して避妊手術（ニューター）を施し、元の場所に戻す（リターン）)活動をしているレスキューのスタッフであるナデイアに連絡をとりました。

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「ナディアが駆け付けて猫を見ると、健康状態が悪くて、すぐに医療処置をとる必要があると気づきました。耳は霜焼けで傷ができていて頭を下げて歩いていました。この劣悪な環境から離す必要があると思い、ナディアは12時間も頑張って安全な場所に移しました」とセリーヌが言います。
ナディアは散々苦労して、餌をやって小屋を作ってくれた男性の手も借りて猫をつかまえ、動物保護団体Chatons Orphelins Montréal (COM)に連れていきました。

「猫にフェルディナンドという名前を付けました。フェルディナンドは環境が激変したので初めはとても怖がっていました。フェルディナンドは推定8歳で、ガリガリにやせて、猫エイズに罹っていました。口がただれていて、他にも病気がありました」とセリーヌが言います。

口の中を手術して歯を全部抜き、もつれた毛を剃ると痛みから解放されてやっとくつろげるようになり、睡眠がとれるようになりました。フェルディナンドは1か月かけて甲状腺や胃の治療をしました。

「フェルディナンドは最高の治療を受けたおかげで、体重が増え始めました。元々綺麗だった毛もまた生えてきました。次の問題は社会化です」

フェルディナンドの社会化

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アルヴィンとモーガーンはレスキューの養育ボランティアです。自宅にフェルディナンドを連れ帰って毎日長い時間をいっしょに過ごします。悪意がないことを教えて信頼関係を築くためです。お菓子をいっぱい使って信じられないほどの忍耐力も使った結果、初めは隅に隠れていたフェルディナンドがアルヴィンとモーガーンの膝に乗り、やがては二人に抱かれるようになりました。

「フェルディナンドがうちのレスキューに来たときは、悲し気にこちらを見るだけで全くこちらに寄ってきませんでした。外で暮らしていたときは生き延びるために誰も信じないことにしていたのでしょう。だから私たちは、すべて大丈夫なのだ、何も怖くない、と教える必要があったんです」とセリーヌは言います。