75歳の芸術家がフォトショップを駆使し、亡き愛猫をしのんだ「トピアリー・キャット」写真の数々を制作し、話題になっています。美しい風景に溶け込んだ緑の猫の姿は、世界中の人々を魅了しています。
愛猫をトピアリー作品に

出典:https://www.boredpanda.com/cat-bushes-thetopiarycat/
飼っていたペットを亡くすのはとてもつらいことです。実は筆者も、亡くした愛猫の姿を入れ墨にして残しているほどですから。でもリチャード・サウンダーズさん(75歳)の場合は各段にレベルが違います。5年前に亡くなった猫トリ―の形をした緑のトピアリー(木を使った造形物)を、デジタルの世界で超リアルに作り上げてしまったのです。

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彼によると、作品の題名は「トピアリー・キャット」だそうです。
「最初はただ興味半分で作ってみました。たくさんトピアリーが並んでいる歴史的な庭園で撮った写真に、低木でしつらえたトリ―の姿を配置してみたらどうか、と思いついたのです」
本物のトピアリーか?

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はじめてリチャードさんがウェブ上に投稿したとき、その作品が無断で横流しされたうえ、作者の名前は削られてしまったのだといいます。でもその写真はフェイスブックで大人気になりました。ネット民はすっかり実物のトピアリーだと思ったようです。のちにBBC放送がリチャードさんの加工作品だと暴いて、事実が明らかになりました。リチャードさんはその後も同様の作品を制作しています。
リチャードさんは10代のころからずっとシュールリアリズムの画家です。20年以上前にクリエイティブ・ディレクターとして広告業に従事していたときには、フォトショップの技法も学びました。

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「まだトリ―が生きていたときに『トピアリー・キャット』のアイデアを思いつきました。フォトショップの技術を使えば簡単ですからね。以来どんどん複雑な構成になってきて、このための写真撮影をしたりもするので、制作には数日かかるようになりました」
2016年にトリ―が虹の橋をわたってしまうと、リチャードさんは悲しみにくれて制作する意欲を失いました。でもフェイスブック上の4万人のフォロワーが励ましてくれたのです。リチャードさんは自分の作品がペットを亡くした多くの人々を慰めることができるかもしれないと考え、制作を再開しました。
広く事業展開

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いま「トピアリー・キャット」は一大事業にまで発展しました。リチャードさんはパズルや3D写真やユーチューブで少しずつ読める小説を制作して事業展開しています。
「トピアリー・キャット」の冒険はなお続いています。トリ―の後任として、同じくロシアン・ブルーの「ジョルジ」が彼のそばにいるのです。

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どの作品がリチャードのお気に入りなのでしょうか。それは常に最新作なのだそうです。彼の芸術作品はほかの画家たちの影響を受けているといいます。たとえばダリとか、マックス・エルンストとか、ラファエル前派の作家たちです。
彼が出会った人々はほとんど例外なく「トピアリー・キャット」のことを気に入ってくれるそうです。最初にこれが実物ではないというとがっかりされるそうですが、すぐに最新作を待ち望んでくれるようになります。市場調査の目的で限定販売された「トピアリー・キャット」の本の売れ行き次第で、今後の展開が変わってくるのだといいます。
人々はこんな感想を寄せています
・この人はロシアン・ブルーが好きだね。わたしも同じです。愛猫が亡くなったときは自分も死んだように感じました。愛するロシアン・ブルーに向けた彼の努力に敬意を表します
・実際に樹木を刈ってトピアリーを作っていたのかと思っていました。でも写真はみんなすばらしいですね
・本当にこういうトピアリーがあったらいいのに
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