「愛犬の毛をブリーチしないで」獣医が【紫シャンプー】の使用に警告!!

なるほど

ソーシャルメディア上でさかんにビデオ投稿される「犬の毛色を白くするシャンプー」使用について、獣医が注意を呼びかけています。不適切な製品の使用は、犬の健康を害する危険があるということです。

紫シャンプーをご存じですか?

出典:https://metro.co.uk/2022/02/12/vets-warn-against-using-purple-shampoo-to-whiten-dogs-fur-16094780/

「ティクトク」利用者の多くは犬専用の製品を使ってシャンプーをしているようです。でも犬にブリーチ用の「紫シャンプー」を使う危険は、みんなが認識しているとはいえません

あなたに髪をブリーチした経験があれば、「紫シャンプー」についてご存じのはずです。紫色の成分が赤やオレンジ色を打ち消し、髪の毛の黄ばみを抑えたり透明感のある色合いを加えたりできるといいます。

紫シャンプーにはさまざまな製品があって、とびきり高価なものや100均で売られているものなど、種類も豊富です。でも共通するのは、すべて人間専用だということです。

@baileegardino♬ original sound – Elisabeth Austin

このところ「ティクトク」には、愛犬にこのシャンプーを使っているビデオがよく投稿されています。毛色を真珠のように白くできるというのです。

こうしたビデオにはゴールデン・レトリバーなどの毛色が薄いタイプの犬たちがよく登場します。たいてい、犬が自宅の風呂場で紫シャンプーまみれになって洗われている場面です。

「ママはぼくが風呂場でこのまま5分間すわっていれば、毛が元のように白くなるというんだ」(ビデオ参照)

多くの投稿者が「犬専用の紫シャンプーを使っている」と説明していますが、実際は違う例も多いようです。さらに悪いことに、人間の美容シャンプーをペットにそのまま使っている飼い主も、かなりいるのです。

「犬への使用は危険」と獣医

救急対応の獣医をしているデイブ・レスター医師は、オンラインで動物の診察に当たっていますが、このような紫シャンプーの人気は、犬の健康にとって重大な問題があると指摘しています。

@cutiekarlaaa Tried purple shampoo on our dog & it works on dogs too! #matrixglitch #foryoupage #fye#purpleshampoo ##LiveFlowSweatDuet #TheSuicideSquadMovie #fypシ ♬ to the salon – char 😵‍💫

「紫シャンプーは犬にも効果があるよ。妹の犬に試してみたら、すごくよかった」(ビデオ参照)

レスター医師はこう続けます。
「ペット専用の製品だけを使用すべきです。獣医の許可がないかぎり、人間用の製品を使うのはやめてください。とくに紫シャンプーは、多くの製品にペットに害を及ぼす可能性のある薬品類が大量に使われています。犬の毛に薬品が残っていて、舐めたときに体内に入ったり、皮膚炎や化学物質過敏症を起こしたりすることがあります」

@mollyplayer #dog #cockerspaniel #whitedog #dirtydog #spaday #groom #doggrooming #bradmondonyc #bradmondo ♬ original sound – Molly Player

「どうやって犬の黄ばんだ毛を元のように白くするか、ご紹介します。まず普通の犬用シャンプーで体を洗い、それから紫シャンプーを塗ります。よく乾かします。やっと犬のおにいさんと遊べるね!」(ビデオ参照)

人間にとってはこうした化学物質がシャンプーのときに体内に入ることは考えにくいのですが、犬は、たれてきたシャンプーを口にいれたり、洗髪中に体を舐めたりすることもあります。しかもシャンプーを体に塗ったまま放置しているときには、何が起こるかわかりません。

シナモンやペパーミントなど、ある種のエッセンシャル・オイルも犬が吸入すると危険です。飼い主は「犬が使用しても安全」という表示がない限り、使わないほうが賢明でしょう。

ペットはアクセサリーではない

しかもレスター医師は、犬の毛色を変えること自体が危険なことだといいます。
「犬に毛染めをしたり、おしゃれだけのために服を着せたりするのは好ましくありません。犬は繊細な動物です。複雑な感情をもっていて、運動機能も発達しています。毛色を美しくしたりファンシーなドレスを着せたりするのは、犬を人間のおもちゃかアクセサリーにしているだけなのです」

「安全性をうたっている人間用の毛染めやシャンプー製品でも、ペットに安全とは限りません。犬は毛色を明るくされたり染められたりするのを、喜んでいるとは思えませんね」と彼はいいます。

「流行っているというだけで紫シャンプーを使う人たちのなかには、知らないうちに危険な製品を選んでいる人々もいるかもしれません。毛染めや服などは、安全を確保したうえでペットの健康を向上させるために行うべきであって、ファッション性は2の次なのです」

おしゃれをしてよりよく見せたいと思う人間の感覚で、ペットを扱ってしまいがちです。でもそのことでペットが精神的ストレスを受けたり、化学薬品で健康を害したりするとしたら問題です。

犬の美容師に任せるにせよ、自分で行うにせよ、常にペットの安全を最優先に考えていただきたいものですね。

使用には賛否両論

この記事に対して、人々はこんな感想を寄せています。

・自分勝手な行動はやめてほしい。ペットは着飾るアクセサリーではありません

・獣医は間違っている。動物のための紫シャンプーがたくさん販売されていて、そういう製品はペットに安全なのだから。白い毛並みの犬は汚れることが多く、しみになってしまうので、こういう製品できれいにするほうがいいのですよ

・白いミニチュア・イングリッシュ・ブルテリアを飼っています。犬専用のシャンプーでよく洗うと、きれいに汚れが落ちますよ。犬を着飾る必要がないという獣医さんの意見には同感です。マニキュアまで塗って飾り立てた犬を誇示するショーをテレビで見ると、ぞっとしますね

出典:https://metro.co.uk/2022/02/12/vets-warn-against-using-purple-shampoo-to-whiten-dogs-fur-16094780/

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