ハスキー犬のラリーは捨てられて野犬に襲われ重傷を負ったが緊急フライトで駆け付けた獣医に命を助けられ、保護活動家のジョンの犬として余生を送ることになった。
捨てられた高齢のハスキー犬
ペットとして可愛がられている犬をたくさん目にしますが、悲しいことに、犬の多くはその生涯のどこかの時点で捨てられる危険に直面します。カナダのウィニペグから車で8時間のところにあるコミュニティで野犬の群れに襲われたハスキーのラリーも捨て犬でした。
緊急フライトで駆け付けた獣医がラリーの命を助け、そのままウィニペグに運ばれました。ラリーを保護したのはジョンです。ジョンはRuff Riders Animal Transportという犬猫の保護団体を主催しています。この団体は保護した犬猫をカナダ北部からオンタリオ州トロントに運びます。犬の数が増えすぎている北部にいるよりもトロントに行った方が里親が見つかる可能性が高いからです。
「ラリーに初めて気づいたのはグループチャットで犬を仕分けしているときでした。襲われた後の写真を見ると胸が締め付けられます。私が今まで見た同種類の襲撃から生き残った犬としては一番酷い状態でした。結局うちの団体がラリーを保護したんですが、Paws Above Rescueも保護に名乗りをあげていました。あそこにはペットホテルがあって、私が仕事で留守にするときはそこに私の犬たちを預けているので、オーナーとは友達です」
「あの日ラリーに会ったとき、彼は怪我をしたことで落ち込んでいました。私は彼に話しかけて、君の身の振り方は俺にまかせろ、きっと幸せにするよ、と約束しました」
ジョンの家で暮らすラリー
ラリーは結局、ほかならぬジョンの家を一生の家とすることになりました。
「ラリーを自分の犬にすることについては2、3日考えました。私は既に犬を数頭飼っていましたが、彼はその中でうまくやっていけると思ったんです」
「保護した犬はたくさんいますが、自分の犬にしたのはラリーだけです。ラリーは他のどの犬よりも簡単に新しい環境に順応しました。うちの食事がうまいせいか、2021年の5月20日にラリーを家に連れてきてから毎晩、夕食の時には嬉しそうに飛び跳ねてみせてくれます。
ラリーは保護されたとき11歳でしたが、保護されるまでリードをつけたことがありませんでした。それなのに予想よりずっと早くリードに慣れました。私がかかわったどの犬よりも慣れるのが早かった。だからどこにでも彼を連れて行くんです」
ジョンによると、ラリーは初対面の人と会うのが好きで、ラリーに会った人はみんな喜ぶそうです。
「ラリーは逃げたりしないし、誰かにおやつをねだったりもしません。彼がうちの子になってから、5頭の保護犬を預かって世話をしましたが、ラリーはどの犬ともうまくやっていました。暴れものの犬たちには先輩としてビシッと躾をしてくれるし、臆病な犬たちにとっては優しい兄貴です」
「ラリーは生粋の北国育ちだから寒いのが好きで、厳寒の日に私といっしょに近くの凍った湖でトレッキングするのが大好きです。彼にはお気に入りのひなたぼっこの場所があります。家の裏のデッキの上でうろつくのが好きなんです。一年で一番寒い日々は彼を家の中に留めておくのに苦労します。私が苦労している姿がソーシャルメディアで受けているのでしょう。
ラリーにはたくさんのファンがいます。高齢の犬の里親になる楽しさを多くの人に知ってもらえるとありがたいです。
それに、カナダ北部は犬の数が増えすぎて困っています。これは深刻な問題なので、ラリーのファンにはこの問題を知ってもらって、少しでも解決の役に立てばと思います」
出典: https://www.boredpanda.com/abandoned-husky-rescued-larry/