長年放置された”トラウマ”で散歩ができなかったドーベルマンがトレーニングで明るい犬に!

おはぎ 感動

smochichiさんが新しく家族にお迎えしたのは、長いこと放置されていたと思われるドーベルマンでした。家族に迎え入れてからは、トラウマにより警戒心が一層強くなっているドーベルマン「おはぎ」との社会化トレーニングの日々が始まりました。

ペットロスが和らいできた頃に出会ったドーベルマン

横になるおはぎ

smochichiさんは、以前より愛情を注いでいた愛犬のバーニーズマウンテンドッグが亡くなってしまったことで、ペットロス気味になっていたと言います。

しかし、愛犬が亡くなって約7ヶ月弱が経過した頃、「そろそろ新しい子をお迎えしてもいいのでは」という思いと「自分たちから探すのはまだ早いのでは…」という思いが拮抗する時期を迎えたそうです。

そんな時、smochichiさんが保護活動をしていたこと知っていた友人から、保護犬に関する相談をもらったと言います。そのここそ、今回紹介するドーベルマンの「おはぎ」でした。

散歩するドーベルマン

友人からsmochichiさんが相談を受けた際、写真を見た瞬間に「私たちが待っていたのは、この子だ…!」と直感したと言います。すぐに返事をし、翌日の昼には面会をし、その日の夜には正式な家族になっていたと言います。

このドーベルマンの過去に関しては、不明確なところが多く、今でもはっきりと何があったのかはわかっていないそうです。しかし、間接的に保護してくれた方の話によると、元飼い主の家族で犬アレルギーを発症してしまった方がいたため、元飼い主のご実家に預けられるなど、暮らす場所を転々としていたそうです。

お話を聞く限りでは、以前から元飼い主のお家では十分な散歩もさせてもらえず、室外に放置されていたそうで、お話からは半ばネグレクト気味だったことが窺えます。しかし、間接的に聞いた話であるため、この話も真実であるかは定かではないということです。

しかし、smochichiさんが出会った頃、おはぎの筋肉は衰えており、前片足は地面につけることすらできない状態だったと言います。さらに、ストレスで自ら毛をむしった様な自傷行為の跡が残っており、しっぽを追いかける常同行動も見られたと言います。

よほど強いストレスにさらされていたことがわかるドーベルマン・おはぎの様子に、前述した話はあながち間違っていないのではと思われます。

「おはぎ」の名前の由来

ドッグランで走り回るおはぎ

smochichiさんは、家族になったドーベルマンに「おはぎ」という可愛らしい名前を授けました。ちょっぴりドーベルマンとはかけ離れたイメージの愛らしい名前には、「他人から怖がられないように」というsmochichiさんの優しさが込められています。

ドーベルマンは、公園やドッグランへ行くと、どうしてもその見た目から他の犬や子どもたちに怖がられてしまうことがあると言います。そこで、名前を聞かれた時に「おはぎです」と言うことで、相手の方の気持ちを少しでも和ませ、距離を縮めることができたら…と考えたそうです。

たしかに、ドーベルマンの名前「おはぎ」と聞くと、「なんて愛らしい名前なのだろう」とほっこりしますね!

実際、smochichiさんがおはぎを連れてドッグランやドッグカフェへ行くと、名前を聞かれた時に一気にその人との距離が縮まるのを実感すると言います。多くの人が名前を聞くと「かわいい!」と撫でてくれることが増えたそうです。

ドーベルマン・おはぎの「社会化」に苦戦

走るおはぎ

しかし、過去にトラウマを抱えたドーベルマン・おはぎを家族に迎え入れた後、全てが順調だったわけではありません。

元々ドーベルマンは警戒心がとても強い犬種なので、海外でもドーベルマンを飼う際は必ずドッグスクールへ連れて行き、社会化トレーニングなどのしつけを行うほどです。その上、おはぎの場合は過去にトラウマを抱えているため、警戒心が他のドーベルマンよりも強く出ていたと言います。

家族に迎え入れられたばかりの頃は、公園に行くだけでもストレスからフケが大量に出たり、血便が生じることもあったほどだそうです。しかし、このままではおはぎにとっても辛いままです。心を鬼にして、ストレス対策を十分に行いながら、社会化トレーニングを進めていったと言います。

すると、3ヶ月が経つ頃にはお出かけが大好きな社交的な子へと成長し、今では「お出かけする?」と聞くと、嬉しそうな表情を見せながら自ら車に飛び乗る様になったのだとか!とても可愛らしいですね。

これはおはぎの努力や本来持ち合わせていた優しさ、そしてsmochichiさんの大きな愛情があってこその結果だと思います。おはぎもsmochichiさんの愛情を一身に受け、信頼と深い愛情から応えてくれたのでしょう。

散歩する飼い主さんとおはぎ

smochichiさんによると、何年も保護活動を行ってきた中で「こんなに美しく純粋な生き物を、どうして人は捨てることがあるのだろう…」と常に感じてきたと言います。

犬を家族に迎え入れるということは、犬の命に対して飼い主が最期まで責任を持つということです。たしかにしつけやお世話など、大変なことは多々あります。大型犬であれば、その大変さはより大きくなるでしょう。

しかし、それでも一度家族に迎え入れた子なのです。どのような理由があるにせよ、人間側の勝手な理由でネグレクトや虐待、さらに手放すといった行為に及ぶことは決して許されません。

これから犬を飼うことを決めている方は、どんなことがあろうとも、最期まで犬のお世話をし、家族として愛情を注ぎ続けることを約束してください。

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