フロリダの保護団体が飼い主に捨てられた犬の保護に向かいます。しかし人間を信じられなくなってしまった犬の保護は難航。そこで遠く離れたロサンゼルスの保護団体『HOPE FOR PAWS』に救助要請をしました。
保護をするまで数週間…
アメリカ・フロリダ州の保護団体に、飼い主に捨てられた犬『デイジー』の保護依頼がありました。
そこでフロリダの保護団体はデイジーに食べ物を与えたり、近くで一緒に過ごし何とか信頼してもらおうと試みますが…数週間経ってもデイジーは心を閉ざしたまま。
いくつかの州をまたいで、メリーランド州からもデイジーの保護に協力してくれる人がやってきますが、デイジーの人を信じない心を変えることはできませんでした。
無理に捕まえるのはデイジーの心の傷をますます広げてしまうだけ。
困ったフロリダの保護団体が、遠く離れたロサンゼルスの保護団体HOPE FOR PAWSに飛行機代を負担するから保護をお願いできないかと相談してのです。
要請を受けたHOPE FOR PAWSのスタッフは、すぐに現地に向かいました。
ショッピングモールの駐車場にデイジーの姿があります。
スタッフが手を差し出すと寄ってくるため、保護は簡単だと思われました。しかし…
デイジーはある程度の距離までは近寄ってきても、それ以上は寄ってきません。
遠くから見つめていたり、逃げてしまったり。
デイジーが逃げた先は、ワニのいる水辺。
人やペットをも襲い、時には食べてしまうこともあるワニがうようよしているのです。
スタッフたちはデイジーを捕まえるために、あの手この手と策を練りますが…
1週間経ってもデイジーを捕まえることはできません。それどころか、デイジーの不信感を煽ることになってしまいました。
本来であれば、体調面の心配もありすぐにでも保護したいところですが、少し時間を空ける必要があると判断します。
ヨロヨロのデイジー
数週間後、再びデイジーの保護にやってきたHOPE FOR PAWSのスタッフたち。
今回は、獣医師も同行します。
スタッフの姿を見ると逃げてしまうデイジーですが、デイジーの足元はおぼつかず、すぐに転んでしまいます。
転んでは立ち上がり、フラフラになりながらも逃げようとするデイジーでしたが、とうとう動くことができずに横たわってしまいました。
きれいだった毛並みも、至る所に脱毛が見られます。
その場で獣医師が鎮静剤を打ち、デイジーの応急処置を始めます。
点滴をしている最中にデイジーを車に運びます。
徐々に意識を取り戻すデイジーは、困惑して何とかその場から逃れようとしますが、思うように体が動きません。
デイジーはそのままスタッフたちの泊まるホテルに運ばれました。
獣医師がデイジーの全身状態をチェックし、薬浴が行われます。
もともと賢く優しい犬だったのでしょう。デイジーは吠えることもなく暴れることもなく、ただじっと処置を受けています。
女性スタッフに優しくタオルドライをしてもらうデイジー。
ずっと寄り添ってくれる女性スタッフの気持ちが通じたのか、初めてしっぽを振ってくれました。
その後、デイジーは女性スタッフが引き取り、永遠の家族となりました。
数週間にも及ぶ保護活動で、余計に離れがたくなってしまったのかもしれませんね。
今では甘える姿も見られるようになり、幸せな毎日を過ごしています。
飼い主に捨てられ頑なに心を閉ざしていたデイジーですが、愛情を持って接すれば想いは必ず伝わるのです。
デイジーの様子を実際に動画でご覧ください。動画を見ることは保護活動の支援にもつながります。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws – Official Rescue Channel
Hope for Paws
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