20年前に行方不明になった2歳の愛猫が、弱った体で発見されました。マイクロチップのお陰で飼い主と再会を果たしますが、残念ながら一緒に過ごしたのは2日間だけ。猫は虹の橋を渡りました。
行方不明になった愛猫
20年間行方不明になっていた猫が、飼い主との久しぶりの再会を果たしました。でも2日後に猫は亡くなったのです。

出典:https://metro.co.uk/2021/03/11/cat-missing-for-20-years-reunited-with-owner-for-last-two-days-of-its-life-14230422/
猫のフィービーは2歳のときに行方がわからなくなり、最近になって自宅から11キロ離れた場所で発見されました。でも体調はかなり悪くなっていました。
フィービーがいなくなったのは2001年のことです。英国動物虐待防止協会が、飼い主だったクリスティン・ボールさんをたどって連絡をしてくれました。現在59歳のクリスティンさんは、フィービーがいなくなったあと、チラシを貼りだしたり近所を聞いて回ったりして探しましたが、まったく手がかりがありませんでした。このため20年たって同協会から連絡を受けたときは衝撃を受けたといいます。
20年後、弱った状態で発見される
フィービーはブリッジメアの野原に1匹だけでたたずんでいるのを発見され、同協会の施設に運ばれたのです。そこでマイクロチップが埋め込まれていることに気づきました。この猫は、20年前にまったく同じ施設からクリスティンさんのもとへ引き取られていたのですから、その偶然には驚かされます。

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連絡を受けたクリスティンさんは、こんなに長い間行方不明だった猫に出会えたことに感激しています。でも猫の健康状態はかなり悪化していました。痙攣をおこしており脳には腫瘍もあります。獣医は苦しみを長期化させないため安楽死を勧めました。
旅立つ前の2日間は飼い主と一緒に

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フィービーは久しぶりに出会った飼い主から、たっぷり愛情とケアを受けて2日間一緒に過ごすことができました。クリスティンさんは同協会が自分を探し当ててくれたことを感謝しています。愛する猫に「さようなら」がいえたのですから。
「電話をもらって、びっくり仰天でした」というクリスティンさん。
「2歳の時に行方不明になり、きっとだれかが連れ出して、そのまま迷ってしまったのだろうと思っていました。だってフィービーはいつも家のまわりにいて、遠くへは出かけない猫だったのですから」
「近所をたずねて探し回り、チラシも貼りだしました。でも見つからなかったのです」
「獣医によると、野良で20年間生きることはできないとのこと。だれかが引き取って世話をしてくれていたのでしょう。だからなぜフィービーが野良の状態で発見されたのかはわかりません。その人が入院したり老人ホームに行ってしまったりしたのかも。大きな謎ですね。だれかご存じの方がいたら、ぜひ教えてほしいと思っています」とクリスティンさん。
「やっと出会えたのに、すぐフィービーが亡くなってしまったのは残念です。でも2日間だけでも一緒に過ごせたのは幸いでした。フィービーにはやさしく見守ってくれる人間が必要だったのです」
大切なマイクロチップ
クリスティンさんにとって「別れを告げることで心の整理ができた」といいます。しかもフィービーは22歳という長寿を全うしたのですから。
多くの猫は20歳まで生きることができません。しかも20年後に飼い主と再会することなど、ごくめずらしい現象です。
犬にマイクロチップを埋め込むのは英国では義務になっています。でもそれ以外のペット、たとえばウサギや猫については義務ではありません。でも数多くのペットが行方不明になって飼い主と再会できないでいる現状では、マイクロチップはとても重要になります。
同施設のリー・スチュワートさんは「今回の件で、マイクロチップが大切だと改めて実感しました。そして飼い主の住所が変わったりしたら、マイクロチップの会社に連絡することも重要なのです」といいます。
「数年間行方不明だった猫と飼い主が再開した例はありますが、20年間というのは初めてでしたね。猫が22歳まで生きたのも奇跡です。悲しい結末ではありましたが、猫人生の最後に愛する家族に見守られて旅立ったのは、幸いだったと考えています」とリーさん。
出典:https://metro.co.uk/2021/03/11/cat-missing-for-20-years-reunited-with-owner-for-last-two-days-of-its-life-14230422/
感動の再会の物語になっていますが、お互い記憶に無い状態で出会って、わずか2日で厄介払い(苦痛を取り除くという美名の殺害)をされて、結果的に再会しない方が良かったというオチじゃないですか!