保護活動を行っている『Hope For Paws』。今回は、3ヶ月もの間、同じ路上で生活している妊娠中の犬がいるとの連絡を受け、早速保護しに向かいました。しかし、妊娠中のメス犬は警戒心がいつも以上に強く、困難を極める保護活動に…。
防衛本能から警戒心むき出し!妊娠中の犬の保護を試みる
3ヶ月間、路上生活を送っていたという妊娠中の犬を保護しようと、早速現場へ向かった『Hope For Paws』のみなさん。「ヴィクトリア」と呼ばれている野良犬は、投げ与える食べ物を口にしてくれるものの、妊娠していると見られる野良犬は、防衛本能から非常に警戒心が強くなっていました。
とても不安そうに警戒しているヴィクトリアを見て、まずはトラップを仕掛けて様子を見てみることに。これは、普段から『Hope For Paws』のメンバーがよく使っている手法の1つです。
しかし、今までも賢い犬はとても多く、保護を試みる犬たちの中には「これはトラップでは」と勘付き、捕まってしまうと入らなかった犬も多かったと言います。
そして、ヴィクトリアもいつも以上に警戒心が強くなっていることもあり、香りの強いチーズバーガーを置いたものの中に入ってくれることはありませんでした…。
コーナーに追い込むスタンダードな作戦を決行!
次にメンバーたちが試みた方法は、その場所の隅っこに追いやり捕まえるというスタンダードな方法です。意外とこの方法でいけるかも…と期待を胸に保護を試みます。
さらにこのタイミングで、Hope For Pawsと協力関係にある女性が、彼女の飼っている犬と一緒に応援に駆けつけてくれたのです!これで人数(+1頭)が増えたので、より保護に近づけるかもしれません。
ヴィクトリアが開けたエリアから少し範囲が狭まったエリアに入ったのを見計らい、駆けつけてくれた女性とその愛犬はヴィクトリアの後を追います。
しかし、残念なことに、人数が増えたことに驚いたヴィクトリアは、様々な場所に隠れたり素早い動きで逃げたりした後、さらに奥にある私有地へと入っていってしまったのです…!
残念ながら、その私有地は会社だったため、その時刻はお仕事の真っ只中…。「保護させてほしい」と頼んだものの、管理者の方に断られてしまったのだそう…。さらに、応援に駆けつけてくれた女性も途中で仕事へと戻ってしまったため、ここからは再びHope For Pawsだけで頑張らなければいけません。
就業時刻が過ぎる頃を見計らって保護
しかし、ここで諦めるわけにはいきません!Hope For Pawsのメンバーは、定刻になれば職場の人々が仕事を終え、敷地内にいるヴィクトリアを敷地外へと追い出すとだろうと考えたのです。「そこを捕獲すればいいのでは」ということで、その職場の終業時刻まで待つことに。
そして終業時刻になると…
予想していた通り、ヴィクトリアが再び姿を現しました!このチャンスを逃すわけにはいきません。ワイヤーロープを伸ばした状態で素早くヴィクトリアの首に装着し、どうにか引きずり出します!
しかし、その後は暴れまわるヴィクトリア。これほど興奮状態になっている妊娠中の野良犬は、遠慮なく噛み付いてくる危険性も高いため、非常に危ない状況であることがわかります。
しかし、ここで怖がる様子を見せてしまうと、余計に興奮を煽ってしまう恐れがあるため、メンバーは落ち着いた態度で声をかけながら、ヴィクトリアのペースに合わせて徐々に距離を縮めていきます。
すると、次第に落ち着いてきたのでしょうか。床に伏せ、まだ興奮状態が完全に冷めきってはいませんが、先ほどよりも冷静さを取り戻しているように見えます。
意を決して、ワイヤーロープの棒を盾にそっと背中を撫でてみると、抵抗する様子はなく受け入れてくれました!
その後も少しずつヴィクトリアの様子を見ながら、徐々に手を頭の方へと移動させ、最終的には頭を撫でることにも成功!
この時のヴィクトリアの表情は、すでに落ち着いており、メンバーさんに対して「この人は怖いことをしない人」という認識を持っていることがわかります。その後、1時間ほど落ち着くまで触れ合った後、メンバーであるエルダッドさんのご自宅へと連れ帰ったそうです。
エルダッドさんのお家でシャワーを浴びることも♡
エルダッドさんのお家に到着したヴィクトリアは、まず浴室でシャワーを浴びることに。元々装着されていたと思われる首輪は、ヴィクトリアの首には少々きつかったようで、とても窮屈そうだったと言います。そんな窮屈な首輪を外してあげると、ヴィクトリアは「あぁ〜、よかった」と少しホッとしたような様子を見せてくれました!
シャワーには、最初少しだけ緊張した様子を見せていたヴィクトリアですが、シャワーが終わり、優しくタオルで水を拭き取ってもらうことには、安心した様子を見せています。
エルダッドさんが優しく頭を撫でてあげると、「ありがとう」と感謝するように優しげな瞳で見つめ返しています。もうエルダッドさんのことを信頼しているようですね!
エルダッドさんのお家には1匹の猫と「マリリン」という名前のわんこがいるのですが、マリリンに関しては、ヴィクトリアがやってきた時から「早く早く!」と待ちきれない様子でドアの前で待機していたのだとか♡マリリンの積極的な挨拶もおとなしく受け入れるヴィクトリアが印象的です。
また、猫ちゃんに関しては、とりあえず最初にヴィクトリアを様子見し、「大丈夫だな」と確認して去っていきました(笑)さすがはお猫様!とてもマイペースです。みんな良い関係が築けそうですね!
その後、ヴィクトリアは一時預かり施設で預かってもらえることになり、エルダッドさんのご自宅から移動する様子が動画でも映されています。一時預かり施設に移る日、ディズニーランドの花火が上がり、まるでヴィクトリアの新しい門出を祝うようだったとエルダッドさんは言います。
動画を観ることは、保護活動支援につながります。ぜひHope For Pawsの皆さんの素晴らしい保護活動を実際に動画でご覧ください。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws – Official Rescue Channel
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