ギリシャでは、鎖に繋がれっぱなしの犬が多く存在しています。今回クレタ島の保護団体『Takis Shelter』が保護したのは、6年間も繋がれたままでまともに歩くこともできなくなっていた犬。警察の介入によってやっと飼い主が所有権を手放しました。
孤独と飢えの6年間

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
この犬は『リバティ』、愛称は「リビー」です。
リビーは生まれてから6年間、短い鎖に繋がれたままでした。飼い主は87歳と高齢で、散歩や食事などのお世話もできていません。
警察が介入し、やっと所有権を手放させることができたのです。

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Takis Shelterのタキスさんが小屋の中を覗くと、リビーは怯えるように隅に身を寄せます。
体は痩せ細り、針金のように細い足。

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恐怖心から悲鳴をあげたり唸る様子も見られましたが、すぐに顔を落としてしまいます。
これまで、短い鎖に繋がれてほかの人や犬との交流もなく、孤独に暮らしてきたリビーにとって、タキスさんの姿は戸惑うものだったのでしょう。
タキスさんは、リビーが繋がれている鎖を手に取り、こう言います。
「ギリシャでは、何千頭もの犬がこのような鎖に繋がれたまま。とてもひどい話です」と。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
タキスさんが食べ物を差し出すと、恐る恐るですが食べてくれました。
ろくにご飯ももらえていないリビーですから、空腹には敵わなかったようです。
飲み水も汚れ切り、藻が生えている状態。6年間もこんな生活をしてきたなんて不憫でなりません。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
リビーが繋がれている鎖は、犬小屋のすぐ横にある木の枝に取り付けられていました。
満足に動くこともできないほどの短い鎖。リビーの世界はこの木と犬小屋だけでした。
鎖が引っかかって動けなくなってしまうこともあるようで、この日もそんな場面に遭遇します。
すのこに鎖が引っかかり、タキスさんが用意したご飯を食べることができません。必死に手を伸ばして器を引き寄せようとするリビー。
ようやく鎖をはずしてもらうと…

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
警察の介入によって、87歳の飼い主は罰金が課せられ、今後は犬を飼うことは許されません。
しかし、リビーの6年間が戻ってくるわけではないのです。
鎖を外されたリビーは何が起こったのか理解することができずにキョトンとしています。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
シェルターにやってきたリビーは、とてもご機嫌そう。いつもしっぽを振っていて、一緒に暮らす犬猫たちとも仲良しです。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
リビーの後ろ足は栄養失調で変形し、まともに走ったり歩くことはできません。
それでも、びっこを引きながら小走りするリビーはとても楽しそうです。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=TC-GM6pA8WA
シェルターにいる子犬たちはみんなリビーが大好きで、いつも子犬たちにまとわりつかれていますが、リビーもまんざらでもない様子。
タキスさんを見れば寄ってきて甘えるリビーは、たくさん愛情を受けて幸せそう!
犬にとって6年間という年月は果てしなく長いものだったでしょう。しかし、犬は今を生きる生きものです。
これからのリビーに幸せあれ!
リビーの様子を実際に動画でご覧ください。動画を見ることは保護活動の支援に繋がります。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter