英国の公園で、散歩中の人や犬のあとをついてくるアナグマが目撃されました。親し気に近づく行為に、動物保護団体では「本能に反するので、思わぬケガをすることも。絶対に近づかないで」と呼びかけています。
公園に現れたアナグマ
英国動物虐待防止協会(RSPCA)は、ウェスト・ミッドランド地区の住民に向けて、「危険があるので、公園に現れるアナグマには近づかないで」と呼びかけています。アナグマが病気にかかっているのか、人間に飼われていて慣れているだけなのかがわからないからです。
地区内の公園で、親し気に犬や人間のあとを追いかけてくるアナグマが目撃されているのです。アナグマは茂みから出て公園をうろついていました。
RSPCA では「アナグマが急に攻撃的になるかも」と考えています。でもビデオの映像を見る限り、このアナグマは怯えている犬に対してもずいぶん友好的であることがわかります。
ビデオがとらえた異常な行動
ビデオ映像では、月曜日の真っ昼間に「キャンノック・チェイス」に現れたアナグマをとらえています。
ずいぶん痩せていて若い白黒のアナグマが、吠える2匹の犬たちに執拗に追いすがっていきます。飼い主は歩きながらリードを引き寄せて、アナグマを避けようとしています。
するとアナグマは突然別の犬たちに興味を示しました。人々は驚いて呆然と見つめています。何だか異常な光景です。
アナグマは通常は夜行性で臆病な動物です。でも攻撃されれば反撃してくることもあります。
このアナグマは別に攻撃されてもいないのに近づいてきて、まるで親し気に「こんにちは」とでも話しかけてくるようです。でも専門家は「かまってはいけません。突然攻撃してくることがあるからです」と話しています。
そのうちアナグマは川の石歩道をたどって人間を追いかけてきたかと思うと、急に興味を失って、茂みに戻っていきます。このビデオは90秒以上もアナグマを映していました。
ある時点では、フレンチ・ブルドッグにずいぶん接近しています。飼い主はアナグマに向かって「どうか離れて」と懇願していました。
近づくと危険な可能性も
木曜日にRSPCA は声明を出し「アナグマの行動は異常なので、近づかないようにしてください」と呼びかけています。
「アナグマの通常の行動ではありえません。夜行性なので日中に活動して人間に混じって歩くことは考えにくいのです」というRSPCA は、「このアナグマを見かけたら、攻撃してくるかもしれないので距離を取って、犬などを近づけないようにしてほしい」と語っています。
「もしアナグマを目撃して、気になるようならRSPCA の緊急連絡先に通報してほしい」とのことです。
病気?それとも発情期?
地域住民のベン・クレイさんはこのビデオをソーシャルメディアに投稿しました。するとたちまちネット民に大人気になったのです。視聴者からは「アナグマは病気ではないか」「人間に育てられたのかも」といった意見が寄せられています。
通常アナグマは大家族で地下生活をしています。1月か2月に子供が生まれ、その後数ヵ月は地下で過ごします。やがて暖かくなる春になると、地上に出てくるのです。
でも今回のアナグマの年齢については不明です。
出典:https://metro.co.uk/2022/05/05/badger-in-cannock-chase-rspca-warns-people-not-to-approach-animal-16593680/