住宅の壁内部で発見された赤ちゃん猫たち。うち1匹は縦に2色に分かれた顔をもつキメラ猫でした。保護先で子育て中の母猫たちに受け入れられ、大勢の赤ちゃん猫とともにすくすくと育っています。
壁の内部に赤ちゃん猫がいる!
テネシー州ナッシュビルの「ナッシュビル・キャット・レスキュー」に、愛らしい赤ちゃん猫のきょうだい2匹が運び込まれてきました。引っ越したばかりの家を改装していた家族が、壁の内部に放置されていた赤ちゃん猫を発見し、保護したのです。
すぐに子猫たちは一時養育先に運ばれてきました。そこはボランティアのキキさんの家です。ここには、ともに出産を経験したばかりの、仲の良いメス猫2匹も一緒に住んでいました。
キメラ猫のアプリコット
キキさんは、この2匹のメス猫(「オリーブ」と「ピックル」)のそばへ子猫たちを連れていきました。子猫たちはそれぞれ「アプリコット」と「プレッツェル」と名付けられました。いずれも生後2,3週間ほどのようですが、この2匹はすぐにメス猫になつき、ほかの赤ちゃん猫たちとも仲良くなったのです。
こちらがアプリコット。塀の内部に放置されていた子猫のうちの1匹です。
お気づきのように、アプリコットには大きな特徴があります。この子はめずらしい遺伝子現象による「キメラ猫」なのです。
みごとな母猫ぶり
一時預かりを担当したキキさんは、2匹のママ猫オリーブとピックルに、少しずつ子猫を紹介しました。やがてこの母猫たちは、自分たちの赤ちゃん猫たちと一緒に、孤児の子猫の世話も焼くようになったのです。
彼女にくわしい話を聞いてみました。
「ピックルとオリバーは、ナッシュビル近郊の猫のコロニーで捕獲されました。コロニーで保護活動をしている家族がみつけて、この2匹が社交的な猫でしかも妊娠していることに気づき、ナッシュビル・キャット・レスキューに連絡してきたのです。『2匹は大の仲良しなので、引き取られるときは絶対一緒に』という条件でした」
「最初はぎこちなかったですね。警戒心が強く、わたしに歯をむいたりうなったりしていました。でも2匹はお互いが大好きで、一緒にいると安心していられるようでした。わたしも、猫が安心できる距離をとりながらも、できるだけ一緒にいるようにしたのです。床の上の猫たちの横に座って、毎日パソコンで仕事をするとか。出産後に必要な手助けをしたり、赤ちゃん猫たちの体重を図ったりして支えてあげたかったのです」
「ピックルとオリーブは、見とれるくらい見事なママさんぶりで、赤ちゃん猫たちもとても愛らしいです。2匹は互いの子どもたちを自分の子のように世話してかわいがっています」
母猫たちの出産のようす
「ピックルのほうがオリーブより社交的で近づきやすいですね。でもピックルをなでていると、オリーブが『自分も』とせがんできたりします。ここにきて数週間で、ピックルは6匹の子猫を出産しましたが、うち1匹は生き残れませんでした。ピックルが母乳をやったりしている間、オリーブはベビーサークルの中で毛づくろいをしていて、赤ちゃん猫には興味を示しませんでした。でも約1週間後、オリーブが赤ちゃん猫のそばにいるようになって、まるで自分の子のように世話を焼き始めたのです。わたしが子猫の体重を測ろうと持ち上げると、警戒して子猫を守ろうとしたりしました」
「そしてある日、オリーブが1匹の赤ちゃんを出産しているのを発見したのです。24時間後にはさらにもう1匹。子猫は異常に小さくて出産の間隔も変だったので、すぐに獣医のもとへ連れていきました。そこで帝王切開手術を受け、死亡した胎児を体内から取り除いて、オリーブの命を救うことができました」
自分の赤ちゃんと一緒に飼育
「オリーブとピックルは、自分たちの子猫と一緒に母猫のいない赤ちゃん2匹も育てているのです。数日前に引っ越してきた家族が自宅の壁の内部に子猫がいるのを見つけました。数時間たっても母猫は現れず、すぐに何とかしなければと保護したからです」
「アプリコットとプレッツェルはまるで生まれたときからここにいるようなもの。だってピックルとオリーブがすぐに2匹を受け入れ、自分の子と一緒に育ててくれるのですから」
「母猫と子猫たちは、数週間たつと新しい家庭へ引き取られる準備が完了します。それまでは、ここでわたしと一緒に過ごすのです」とキキさん。
この記事を見た人のコメント
・「この2色の顔の猫には惹きつけられたわ」
・「心が溶けそう」
・「みんなとってもかわいいね」
・「すごく愛らしい」
・「一緒にくっついている姿がすごくかわいい」
出典:https://www.boredpanda.com/two-faced-kitten-cat-family-kittenitwithkiki/