走行中のワゴン車から投げ捨てられたあとで、幸運にも保護された犬。ガリガリに痩せて汚れ、蚤だらけでした。現在は獣医の治療を受け回復中ですが、この残酷な行為に、人々は怒りの声を上げています。
車から放り出された犬

出典:https://metro.co.uk/2022/02/03/dog-thrown-out-of-truck-window-hurtling-down-rural-road-at-50mph-16041212/
英国ケントの郊外で、時速50キロで走行するワゴン車から投げ捨てられたあとで、幸運にも保護された犬がいます。この犬はのちに「フレヤ」と名づけられました。目撃者が救助したときは、ひどい飢餓状態で排泄物まみれでした。
さっそく獣医へと運ばれたこの犬は、生後1歳ほどのテリアです。医師は内臓の出血を危惧しながらもケガの治療に当たりました。幸いなことに、切り傷やあざのほかには、骨折や内出血はなかったのです。でもこの犬の体は蚤だらけでした。
ガリガリに痩せた犬
目撃者のデボラ・ホリングデールさんはこう話します。
「後部座席にいた女性が車の窓から手を伸ばして、何かを外へ放り投げました。その車はだいたい時速50キロくらいのスピードでしたね」
デボラさんは最初テディベアかと思いましたが、実は犬だったのです。彼女の家の車寄せへと、その犬が走ってきたのでした。

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「発見したとき、その犬はまったく鳴き声をあげませんでした。すごく空腹のようでしたね。まるで骨と皮のように痩せていて、骨が付き出しているのが皮膚の上からも感じられたほどです」と彼女。
「毛はからまっていて、排泄物まみれでした。臭いもひどかったですね。これまでひどい環境で暮らしていたのは間違いありません」
すぐに病院へ搬送して治療
デボラさんは犬をタオルでくるみ、すぐに救急対応している動物病院へと運びました。
その後彼女は再度病院へ行き、この犬に対面しました。そのときは心が痛んだそうです。

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「だってまだ、ガリガリに痩せていたままだったからです。徐々に体力を回復させるため、少しずつ餌をもらっているそうです。わたしを見た犬は、弱々しく舐めてくれました。本当にかわいそうです。でも、生き残れてよかった。これまでの環境のままだったら、命も長くはなかったでしょう」
フレヤにはマイクロチップが埋め込まれておらず、首輪にIDタグもありません。低体重で体毛は蚤と汚れまみれで伸び放題。毛がひどくからまっていました。
フレヤはいま痛み止めの薬を服用中です。今後も療養食を続けて健康回復と体重の増加をめざします。退院後はRSPCA(英国動物虐待防止協会)の施設で生活しています。
犯人を捜査中
同協会の調査員クリステン・オーメロッドさんはこの件について捜査中です。ワゴン車が犬を捨てたのは金曜日の夕方5時45分ごろ。車は時速50キロでヤールディングにあるベノバー・ロードを、コリア・ストリートに向け走行中だったといいます。
「フレヤはとても幸運でした。普通スピードを出して走行中の車から放り投げられたら、内臓の損傷は避けられず、そうなっていたら緊急手術が必要でした」と彼女。
このニュースに接した人々は、次のような怒りの声を上げています。
「わたしは暴力的な人間ではありませんが、この行為には怒りを禁じ得ません。犯人がつかまってほしいものです。かわいそうな犬にこんな残酷なことができる人がいるなんて、信じられません。きっと愛と同情の心をまったく持ち合わせていないのでしょう」
「本当に、人間の中には獣医に連れていって安楽死させるべき人々がいるのですねえ」
出典:https://metro.co.uk/2022/02/03/dog-thrown-out-of-truck-window-hurtling-down-rural-road-at-50mph-16041212/