「夢がかなった」厳しい野良生活から脱出し”出産”した若い母猫

感動

厳しい野良生活で傷つき弱った若い猫は、保護されたとき妊娠中でした。出産したものの生き残ったのは1匹だけ。母子は里親家庭でケアを受け、夢にまで見た安全で快適な生活を楽しんでいます。

捨てられた猫たちを保護

出典:https://www.lovemeow.com/cat-waited-indoors-dream-kitten-2657398989.html

カナダのモントリオール郊外で農業を営んでいる一家は、このところ近くに猫が捨てられるようになったことに気が付きました。猫の数は日ごとに増えていきます。そこでこうした猫たちを保護し、できるだけの世話をしていました。

でも猫の数がどんどん増えてきて、手に負えなくなりました。そこで保護団体に助けを求めたのです。
「病気の猫もいるうえ、けんかでケガをした猫たちもいたのです」というのは、動物保護団体「シャトン・オルフェリン・モントリオール」のセリーン・クロムさんです。

さっそく現場を訪問したジュリーさんは、すぐにひどい状況を見てとりました。うち1匹は片目が濁っていて、毛がひどくからんでいました。そこで猫たちを残らず保護して同団体の施設へ運んだのです。

片目が濁った猫は妊娠中だった

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なかには妊娠している猫たちもいました。片目が濁っているあの猫も、妊娠中だったのです。猫たちは獣医の診察を受けて、それぞれ里親家庭へと移っていきました。

「濁った目を持つ猫は『レミル』と名づけられました。この猫は体重がわずか1.3キロしかなくて、骨と皮の状態だったのです」

からまった毛を取り除いてとかしてあげると、レミルはまるで別の猫のようにきれいになりました。うれしそうにゴロゴロ鳴いています。

「角膜に潰瘍ができていて、片目はほぼ失明状態です。猫免疫不全ウィルス感染症(FIV)も陽性でした。でも甘えっ子で明るい猫ですよ」

出産するも、生存したのはたった1匹

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数日後には体重もほぼ倍に増えました。元気になると、個性もしっかり出てきたのです。

「よく寝て体力がつきました。とても甘えっ子で、食欲も旺盛です。里親ママさんがとてもよくかわいがってくれて、レミルは毎日楽しそうに過ごしていますよ」とセリーンさん。

ある晩、レミルは産気づきました。そして4匹の赤ちゃんを出産したのです。でもうち3匹は極小サイズで、周囲の努力にもかかわらず生き残ることができませんでした。体が一番大きい子猫のハーディーだけが残ったのです。

「この子は体重も重く強い猫でした。6週間たちましたが、ハーディーにはまだ授乳を受け続けています」

レミルはまだ生後10ヵ月の若い猫です。子猫を持ったいま、人間が子育てを助けてくれることにとても感謝しているようすです。ハーディーの体をよく舐めてあげて、一緒に遊んであげるのです。

安全な室内生活を謳歌中

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苦しかった野良生活から抜けだして、安全な室内猫としての生活を始めたレミルは、すっかり性格も変わりました。遊び好きで愛情豊かな猫になり、羽のおもちゃを追いかけてどこへでも走っていくし、養育室を動き回るハーディーのあとをついて歩き、しっかり見守っています。

遊び疲れると、里親さんに近づいて甘えています。
「転がって『抱っこして』とせがみます。クークー、ミャーミャーとかわいく鳴いて、よくおしゃべりしますよ」とセリーンさんはいいます。

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「ひとりっ子のハーディーも、元気いっぱいで好奇心旺盛です。自分で毛づくろいもできるようになりました。母猫の真似をしながら、いろいろ覚えているところです」

レミルはよい母猫です。日中はハーディーにしつけをして、夜はたっぷり甘えさせてあげています。

「数ヵ月間の野良生活をへて、いまレミルは安全な環境を手に入れました。愛され甘やかされて、すごくうれしそうですよ」

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