保護され、里親家庭で出産した猫。飼い犬のコナは子猫が大好きで、出産後は母猫に信頼されてやさしい「保母さん」役を務めています。里親ママさんは、子猫たちが「犬好きな猫」に成長することを期待しています。
社交的な猫を保護
米国バージニア州アーリントンで活動する保護団体「アニマル・ウェルフェア・リーグ」が2歳ほどの妊娠中の猫を保護しました。この猫はとても社交的で、態度も落ち着いています。里親ボランティアのアサさんの家に着くと、すっかりくつろいだようすでした。
その家の飼い猫や飼い犬たちとも仲よくしています。とくに犬のコナとは大の仲よしになって、顔を舐めあったりします。この猫には「フレックルズ」という名がつけられました。
ちなみにコナは、ママさんの里親の仕事を手伝って、子猫の世話をするのが大好きな犬なのです。
数週間後、フレックルズはかわいくて健康な子猫6匹を出産しました。母猫はしっかり子育てをして忙しく毎日を過ごしています。
アサさんが養育室にやってくると、フレックルズはゴロゴロいったり頭を体にぶつけてきたりして甘えます。
「6匹の子猫をしっかり世話していて、すばらしい母親ぶりです」と彼女。
早く赤ちゃんに会いたい!
一方で、養育室から聞こえてくる子猫の鳴き声に興奮していたのは、犬のコナです。目は輝き、しっぽをうれしそうに振って、すぐにでもかわいらしい子猫たちに会いたいようすです。
実はコナも、自分の子犬たちとともに保護された母犬でした。里親家庭のアサさんのお宅で子育てを終え、ラッキーなことに、そのまま家族として残りました。以来、やってくる保護動物たちを、こまやかに世話してあげるようになったのです。
だから今回も、コナは早く子猫たちに会って、世話をしたくてたまりません。
「偶然、コナは1匹の赤ちゃんに会う機会がありました。フレックルズが赤ちゃんたちを寝床から風呂場へと移動させていた最中のことです。1匹を数分間、風呂場に置いたままにしていたのです。コナはわたしにくっついて歩いていました。そして子猫を見ると、うれしそうにしっぽを振ったのです。『見て、赤ちゃんがいるよ』というように、わたしの顔と子猫に交互に顔を向けて見つめていました」
フレックルズがこれに気づいて、コナに向かって「また別の機会にね」とでもいうように、すぐに赤ちゃんを連れ去っていきました。
コナは特別待遇に
どのペットも子猫たちに近づくことはできませんが、コナだけは何度か子猫たちの寝床に入って、母子猫たちと一緒に過ごすことが許されました。
「フレックルズはよい母親で、子猫たちをしっかりと守っています」とアサさん。
「フレックルズが怒るので、ほかのペットたちは子猫のそばには近寄れません。でもコナだけは、子猫たちの寝床に入ってくることが許されているのです」
コナはかわいい子猫たちのそばにいられるのなら、何でもします。最初はフレックルズに怒られたこともありましたが、あきらめずに近寄っていったのです。だって、子猫たちが自分の体によじ登ってくる喜びは、何者にも代えられませんよね。
立派な保母さんぶり
「子猫も生後6週間になりました。もっとコナと会う機会を増やして、社会性を身に付けさせようと思っています。里親家庭を卒業して飼い主の元へ行くときに、犬と仲よくできる猫になっていると最高ですね」とアサさん。
子猫たちはますます元気になり、わんぱくぶりを発揮しています。何にでも興味津々です。フレックルズはうしろに下がって、子猫たちを見守るようになりました。その分、自分が里親ママさんに甘える時間もできたのです。
一方でコナは子猫たちの世話ができるようになり、大満足です。忍耐強く、しっかり「保母さん」の仕事をこなしていますよ。子猫たちに、ほかの動物との付き合い方を教えたり、体を舐めてきれいにしてあげたりして、かわいがっています。
出典:https://www.lovemeow.com/cat-befriends-dog-babysit-kittens-2657448720.html