【優しい世界】スーパーの警備員さん「雨で濡れるから」と飼い主を待つ犬に傘を差し掛ける

感動

スーパーの店先で、飼い主を待っていた犬。突然降り出した大雨に、巡回していた警備員は、持っていた傘をこの犬に差し掛けました。自分が濡れるのも構わずに。この場面を撮った写真がインターネット上に流れると、たちまち話題になりました。警備員の心優しい行為を称賛するコメントや、賃金アップを求める意見もあって、ツイッターには14万3千人以上が「いいね」をつけるほどの大人気です。

英国のスーパーで飼い主を待っていた犬

犬の中には、雨が降っていても外で遊ぶのが好きな子がいます。降ってくる雨粒や雪をつかまえようと、楽しそうにあちこち走り回ったりします。でも、ゴールデン・レトリバーのような長毛種の犬が雨に濡れているのを見ると、犬が本当に喜んでいるのか、それとも早くその場所から立ち去りたいと思っているのか、わからなくなりますよね。

実は、英国のスーパーマーケット・チェーン「モリソンズ」の警備員も、同じ疑問を持ったんです。

「犬は、本当に雨に濡れてうれしいの?」店先で飼い主が戻るのを待っている、このゴールデン・レトリバーは、もしかしたら雨が好きかもしれないけれど、そうでないかも。念のために、と警備員はそばに寄って、落ちてくる強い雨に濡れないよう、犬に傘をさしかけたんです。

これが、インターネットで大人気になりました。

(ツイッターの説明)「この警備員におごってあげて。おとなしく待っている犬が濡れないようにしてあげたんだから。警備員は『犬だから雨が好きとはいえないからね』って言ってたわ。」(投稿者:クリスピー・ラットさん)

犬が雨に濡れないようにと

イーサン・ディアマンさんがその警備員で、スコットランドのギフノックにあるモリソンズで働いています。


彼が店舗の周囲を巡回していたときに、ゴールデン・リトリバー犬が、1匹だけで雨の中に残されているのを発見しました。何の迷いもなく、このきれいな犬に近づき、犬が濡れないように持っていた傘をさしかけたんです。

犬が繋がれたときには、雨は降っていませんでした。でも、急に降り出した大雨の中で、だれが飼い主かわからない犬を、屋根のあるところに移動させることもできないので、次善の策として、傘をさしかけたのです。

グラスゴーのメル・グレイスさん(25歳)は、タトゥー・アーティストですが、車の中からこの光景を見て、写真を撮りました。

やがて、その警備員がイーサン・ディアマンさんだとわかると、インターネット上に、彼の考慮深い行動を賞賛する声が殺到したのです。

この写真では、典型的なスコットランドの大雨の中、イーサンさんが警備員服に身を包んで、深緑色の傘をゴールデン・レトリバー犬の真上に近づけている様子が映っています。イーサンさん自身は、傘の下にいないことがわかるでしょう?

確かに、スコットランド人は雨に強くて、写真の中のだれも傘をさしてはいませんが、でもイーサンさんが自分よりも犬のほうを優先させて雨から守っているのは確かなのです。

犬の飼い主からもお礼のツイッターが

驚いたことに、この写真がネット上で大反響を呼びました。2日ほどすると、14万3千人以上が「いいね」をつけ、2万人以上がリツイート(シェア)する人気になりました。

多くの人は、すばらしい行為だと思い、警備員はいい人だと言っています。なかには、英雄的行為だとして、顧客に気を配るだけでなく、そのペットも同様に気遣ったのだから、賃金アップをすべきだという人々もいます。

すぐに、この話を気に入った人々が、イーサンさんの自己犠牲的な行為に、感謝の気持ちを表すようになりました。

そして犬の飼い主のデイビッド・チェリーさんも、自分の犬が有名になったことに気づき、イーサンさんの親切な行動にお礼を述べています。


「雨が降り出したとき、フレディに傘をさしかけてくれた、やさしい警備員さん、ありがとう。警備員さんは、いつも兄弟のスチュワートや父、そしてぼくの犬に親切なんだ。これはフレディが小さいときだよ。」

と、デイビッドさんはツイッターに投稿しています。子犬のときのフレディのかわいい写真も一緒に。


デイビッドさんは、さらに説明を加えています。

「両親の家の近くのモリソンズで、フレディが待っていたときに、雨が降り出してきた。そのとき警備員さんが濡れないように傘をさしかけてくれたんで、フレディは大喜びだったよ。このあたりでは、みんながお互いに親切なんだ。すばらしい地域コミュニティだよ。この警備員さんは、いつも父や弟にやさしくしてくれるんだ。よい話を聞くのはうれしいね」(デイビッド・チェリーさん)

やがて、その警備員がイーサン・ディアマンさんだとわかると、インターネット上に、彼の考慮深い行動を賞賛する声が殺到したのです。

これに対して、イーサンさんはツイッターで「こんな騒ぎになるとは思わなかった。人々を笑顔にできればいいと思ったけど、ここまでとは思わなかったよ(笑)」と述べています。

イーサンさんをほめるだけでなく、犬のフレッドも大人気になっています。

スーパーは顧客と犬のために傘を用意

モリソンズも、この写真をリツイートしています。顧客とその飼い犬が安全に濡れずにいられるように、自社のスーパーの名のついた傘を9000本準備したそうです。同社はギフノック店での出来事はうれしいこととコメントしています。

インターネット上でこの話が人気になり、警備員を英雄とよぶ人もいます。モリソンズが反応したので、イーサンの行為を表彰するために賃金を上げたらという意見も出てきたほどです。

この投稿を見た人たちの声

「この警備員を昇進させてあげては?」
(「ホイルによると」さん)

「この人のことは知らないけれど、いい人だってわかるわ」
(サマンサ・ヤングさん)

「自分は雨を気にしないけど、犬は気にするかも、っていう感じがすばらしいね」
(スコットさん)

「ヒーローの中には黄色作業ベストを着ている人々もいるんだね。拍手拍手」
(ピーター・ステルフォックスさん)

「母の犬は雨が嫌いで、雨が降っていると外に出たがらないの。10代のときに飼っていた犬も、ドアからちょっと外を覗いて雨が降っていると、『くそ』っていう感じで、家の中に戻ってきていたわ」
(クリスティー・ワースティさん)

「1人と1匹の、とてもよい男の子たちだね」
(ポール・ケンドリックさん)

出典:boredpanda.com

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