レスキューグループの「猫の親友」は出産したばかりの母猫カシオペアを未熟児の子猫シリウスの代理母にし、シリウスは無事に人懐こく気の強い猫に育った。
産気づいたキャシーとみなしごの未熟児のマッチング
オーストラリアで活動しているレスキューグループの「猫の親友」は、正式名がカシオペアでキャシーと呼ばれている猫を引き取りました。キャシーは人懐こい猫で、妊娠中だったので保護を必要としていたのです。日が経つにつれてキャシーのお腹は膨れてきて、金曜日の朝、産気づきました。
キャシーが二番目の子を産んだ頃、「猫の親友」に電話がありました。生後3日の48gの未熟児の子猫が見つかったが、母猫がいないので授乳の世話をしてくれるボランティアか代理母がいなければ死んでしまうというのです。「猫の親友」は、出産中のキャシーが代理母になってくれないだろうか、と考えました。キャシーで試してみて、もしキャシーが受け入れてくれれば子猫は生き延びられるかもしれないのです。

出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html
レスキューのボランティアたちは早速往復1時間半かけてこの未熟児を連れ帰りました。この子が着くまでに、キャシーはまた別の子を産んでいました。ボランティアたちは子猫をそっとキャシーの横に置いてドキドキしながら見守りました。
なんと、キャシーはすぐにこの子が気に入って舐め始めたのです。ボランティアたちは胸をなでおろしました。この小さな男の子は生命力の強さを感じさせましたが、ボランティアの手助けがなけれぱまだ自分で乳首に吸い付くことができませんでした。キャシーの出産は長くかかり、最後の6匹目の子が生まれたのは夜の10時になる頃でした。

出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html
未熟児の子猫はシリウスと名付けられました。シリウスはいっしょに育つキャシーの子供たちと競争なので、必死に自分で乳首を探すようになり、強くなりました。
養育ボランティアたちは小さなシリウスがちゃんと乳を飲んでいるだろうか、体重が減らないだろうかと、2、3時間に一度は家族の様子を確認していました。シリウスの闘争心と体重の増加には驚きの連続でした。シリウスは未熟児で生まれましたが彼なりにカーブを描いて体重は増えていきました。そして、9日目には体重が101gになり、3桁の大台に乗りました。

出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html
小さなシリウスは兄弟たちに遅れをとるまいと、旺盛な食欲を示し続け、生後2週目までには巣の周りをよちよちと歩きはじめました。他の子猫たちも活発に動き回るようになり、それがシリウスには良い刺激になりました。彼は一番積極的で、お腹をなでられるのと人間の手にのせられてキスされるのが大好きでした。
シリウスは3週間足らずで体重が4倍になりました。そして、「フィーバーコート」と呼ばれるように毛が白っぽくなりました。フィーバーコートの子猫は母猫が妊娠中に病気になった後に白っぽい毛で生まれることが多いのですが、生まれた後に厳しい時期を経験した子猫がフィーバーコートになることもあります。シリウスは煙のような銀色の毛皮をまとっているように見えました。成長すれば、最終的には美しい黒い毛皮になると思われました。
シリウスと養育ボランティアたち

出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html
シリウスを順調に成長させて行くためには普通の子猫より手をかける必要があったので、養育ボランティアとの関係は特別に親密です。
「はじめから人懐こい子でした。抱っこしてもらうのが好きなので人を見ると寄ってきて、他の子たちよりも早く真っ先に膝に乗ってきました」と、あるボランティアは言います。
生後7週目になると子猫たちの成長が目につくようになりました。ママのキャシーは子猫たちを自由にさせて、自分自身のことに時間を使うようになりました。産後の疲れを癒し、体重を増やし、子離れしようとしていました。

出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html
シリウスは相変わらず子猫の中で一番小さい子ですが、大きさで負ける分、性格で補っています。「彼は私たちが部屋に入っていくといつも正確に狙いを定めてじゃれついてきます。しっかり立っていないとつまずくくらいです。座るといつも膝の上を狙ってきます」とボランティアは言います。「シリウスはお腹をくすぐってやるとすぐに寝転がって喉を鳴らします。私たちがかまってやらないと、ニャーニャー鳴いて注意を惹こうとするんです」
今ではシリウスは見事な銀色のハイライトがある美しいミニパンサーのような猫に成長しました。「予想よりもずっと順調に育ってくれて健康なのでみんな驚いています。今ではいっしょに育ったキャシーの子供たちと大きさがそんなに変わらなくなりました。生まれたばかりの何週間かの間にたくさん世話をしたせいか、シリウスは超甘えん坊のかわいい子猫に育ちました」

出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html
シリウスは身体は小さくても気は強くて、ずっと身体が大きい子のようにふるまいます。一番大きな兄弟にさえタックルして取っ組み合います。レスキューで飼っている大きな犬にもとびかかっていくくらい怖いもの知らずの子です。この犬は気が優しいのでシリウスは無事なのです。
もうしばらくしたら、シリウスは一生暮らせる家庭を探すことになります。シリウスを甘やかして王様のように大事にしてくれる家庭がきっと見つかることでしょう。
出典:https://www.lovemeow.com/kitten-orphan-eager-warmth-cat-2657086007.html