マウンテン・ライオンはサーカスで鎖につながれたまま飼われていました。保護団体の助けで救出され、故郷の森に設置されたエンクロージャーに戻ったライオン。本来の野生動物としての暮らしを再び与えられました。
鎖でつながれたライオン

出典:https://youtu.be/Z8yEotKoYUk
サーカスの人々はこのライオンをトラックに乗せ、鎖でつないだままで飼っていました。
でも、ADI(アニマル・ディフェンス・インターナショナル)がこのライオンを救出したのです。

出典:https://youtu.be/Z8yEotKoYUk
ライオンは人々の協力で檻に移され、移送されていきます。このライオンは、出身地ペルーの森へ運ばれていくところです。トラックを降りて、船に檻を移して川を移動していきます。

出典:https://youtu.be/Z8yEotKoYUk
目的地のエンクロージャーに到着したライオンは、さっそく新しい環境をチェックしています。
ムファサは長年サーカスで暮らしてきたので、そのまま野生に放つことはできません。ADIは生まれ故郷のペルーの森に、自然環境の豊かなエンクロージャーを建設しました。ここでできるかぎり野生に近い生活を送ることになります。

出典:https://youtu.be/Z8yEotKoYUk
このビデオは、ペルーのサーカスで20年間も飼われていた野生ライオンのムファサが、拘束されていた鎖を切ってもらって自由を得るようすを撮影したものです。
ペルーはサーカスで野生動物を使用することを禁じていますが、多くのサーカス団はまだ違反操業を続けています。ADIはこうしたサーカスを1つずつたどっていき、動物たちを解放してきました。非協力的な人々に対しては警察の支援も受けながら、やっと最後に残ったこのサーカスを追及してムファサの鎖を切り放つことができたのです。
残念なことに、ムファサは数ヵ月の間自由を謳歌しただけで、2015年12月に亡くなってしまいました。長年の鎖につながれたままの生活で、体調を崩してしまっていたのです。腎不全やほかの病も抱えていました。ムファサが短期間しか自由な暮らしを楽しめなかったのは残念ですが、ほんの少しでも自由な空気を吸うことができたことは幸いでした。
ありがとうの声も
人々は多くのコメントを寄せています。一部をご紹介しましょう。
・野生動物を救済する活動をしていただいて、ありがとうございます。みなさんのような団体があることで、世界中の野生動物の福祉が向上していくことを願ってやみません。
・残念ながらムファサは亡くなってしまいましたが、たぶん短い間でも自由な生活を楽しむことができて幸せだったことでしょう。どうぞ安らかにお眠りください。虹の橋をわたっていってね。
・どうかみなさん、サーカスにはいかないでください。野生動物はすばらしい。もっと敬意をもって扱われるべきです。救出してくれた方々、ありがとうございます。ムファサが鎖につながれたまま亡くならなかったことが救いです。
・年老いたライオンを舞台から追い出しておいて、放置する…なんてひどい人間たちなの。
・美しいライオンですね。毎日こんな美しい顔を見ているのに、鎖につないだままにするなんて、私には理解できません。
・首輪を外されたときのライオンの表情を見てください。混乱、希望そして「信じられない」といったようす。強い恐れも見てとれます。これで感動しないなら、あなたは変ですよ。
・涙が出ます。わたしはマウンテン・ライオンの住む区域に暮らしており、このライオンたちが大好きです。ムファサは完全な野生環境にもどされたわけではないけれど、自然な環境で世話をされて暮らすのを楽しんだことと思います。自由に木登りができるし、歩き回れるし。