人間の身勝手な理由から1歳で捨てられてシェルターにやってきた犬。すぐに家族がみつかるも、5年後に再び捨てられることとなったのです。そしてその家族には新しい犬が…
犬は「物」ではない
犬は「物」ではありません。命も感情もある生きものです。
信じていた飼い主に、突然捨てられてしまったら…?
これは海外だけの問題ではありません。日本でも起きていることです。もう一度、犬にとって当たり前の生活や命について考えてみてください。
2度も飼い主に捨てられた『パフィー』
ピットブルのミックスの『パフィー』は、1歳のときにシェルターに連れてこられます。
それでも、すぐに家族が見つかり、永遠の幸せを手に入れたかのように思われました。
ところが…パフィーが6歳になると、家族はパフィーをシェルターに連れてきて、一緒に帰りたいとクンクン鳴く姿を振り返りもせずに去っていきました。
その理由は、「子供たちが大学に進学して家を出たので、誰も世話をする人がいなくなった」から。
しかし、だからと言って、5年間も一緒に暮らしたパフィーをそう簡単に手放すことができるものなのでしょうか?
家族の元に帰りたい…
これまでと違い、自分のベッドも家族の姿もなく冷たい檻の中に閉じ込められることとなったパフィーは、パニックになりました。
頭を壁や檻にぶつける異常行動を起こし、その体は傷だらけ…。
パフィーは、家族の元に帰りたい、家族に会いたい、その気持ちだけでした。
自分を捨てた家族であっても、愛情が失われることはないのです。
殺処分が決定…
パフィーは殺処分が決定します。
ニューヨークの保護団体『Long Island Pit Stop Animal Rescue 』の創設者のケプランさんは、安楽死される前日にパフィーを救出!
ケプランさんは、5年前もパフィーを救出して家族を探してくれた人ですが、今回再びパフィーがシェルターに持ち込まれたと連絡を受けて、救出に向かったのです。
5年ぶりの再会でしたが、パフィーはケプランさんのことを覚えていました。
信じていた家族に捨てられるという辛い経験をしたパフィー。しかし、それでもパフィーは人を信じることを諦めていませんでした。
人を愛する気持ちを持ち続けるパフィー
パフィーを「お世話する人がいなくなった」という理由で捨てた家族は、Facebookに新しい犬を飼い始めたことを投稿し、自慢していました。
もちろん、そんなことをパフィーが知る由はなく、パフィーは家族に対する愛情を失うことはないでしょう。捨てられても、いつかお迎えにきてくれると信じて…。
殺処分寸前に救われたパフィーは、家族探しが始まります。今度は永遠に幸せにしてくれる家族に巡り会うことができることを祈るばかりです。
人間は身勝手な理由で簡単に犬や猫を捨てますが、どうかもう一度考えてみてください。
犬は「物」ではなく、感情を持つ命ある生きものなのです。犬と暮らすということは、所有することではなく、命を預かることだということを…。