戦闘が続くウクライナで、塹壕周辺を警戒して回る子犬がいます。兵士たちに保護された犬で、その鋭い聴力を生かして異変を感じ取っているのです。子犬はかわいいしぐさで兵士たちに安らぎをも与えています。
兵士たちに保護された子犬
ロシアのウクライナ侵攻がテレビで報道されるたびに、見ているわたしたちも恐れと悲しみ、未来への不安をひしひしと感じます。戦闘地域やその周辺で何百万人もが命を失っています。
それでも人々のやさしい気持ちは失われていません。なかでも4本足の動物への愛情は堅固なものなのです。
ご紹介するのは、ドンバスでウクライナ兵に保護された子犬のランボーです。動画は370万回も再生され、ネット民を感動させました。

出典:https://www.boredpanda.com/ukrainian-soldiers-adopt-puppy/
「フリーダム・ニュース」が報じたビデオでは、兵士たちが凍える環境から保護した子犬が紹介されています。2月16日にアップされたビデオですが、その数日後に戦争が始まったので、たちまち人々の注目を集めました。
子犬の役目は「監視係」

出典:https://www.boredpanda.com/ukrainian-soldiers-adopt-puppy/
子犬は活発に基地のまわりを駆け回っています。隅々までよく調べているようです。兵士は笑いながら「ランボーはぼくたちを守ってくれているんだよ。セキュリティ係だからね」といいます。本当に、ランボーの仕事ぶりは見事なものなのです。
「歩哨がこの犬の仕事なのです」と語る兵士の後ろで、クスクスと笑い声が聞こえます。
「だってランボーの聴覚はすぐれていて、近くに見知らぬ人がいればすぐに気づきます。本当によい仕事をしていますよ。最高の犬だ」
みんなの心を癒す役割も

出典:https://www.boredpanda.com/ukrainian-soldiers-adopt-puppy/
ランボーは塹壕の泥地を走り回って仕事をします。厳しい環境は気になりません。だって兵士たちが大好きなのですから。兵士たちのほうも、この小さな犬のおかげでどんなに心が楽になったことでしょうか!
「保護したときはすごく小さくて、片手にすっぽりと収まるほどでしたね」と別の兵士はいいます。ほかにも同時に保護した子犬2匹がいるのですが、外で警戒するより兵舎の台所で落ち着いているほうがお気に入りのようです。

出典:https://www.boredpanda.com/ukrainian-soldiers-adopt-puppy/
年長の犬たちと一緒に、ランボーは歩哨の任務に当たっています。
「犬たちはとても役立っています。人間に聞こえない音も聞き分けられるのです」と兵士はいいます。
本当に「犬は人類の最大の友」とはよくいったものです。戦時でも平和なときでも、同様ですね。ほかの犬ムーハとババイ、マリッシュも、そばに座ってみんなの会話をじっと聞いていますよ。
「もう長くここにいるので、もちろん家が恋しいです」とある兵士。ロシアとの戦闘のため、ここでの任務をずっと続けています。でも気を強く持って、我慢を続け、お互いに親切にしあうことで耐えていけるのですね。困難なときこそやさしい気持ちが大切だということがよくわかります。
「塹壕犬ランボー」の動画
以下、動画内のキャプションです。
「この犬は守り神だよね」「名前は?」「ランボーです。かわいそうに、保護したときは、外は凍える寒さでした。だから引き取って一緒に暮らすことにしたのです」「セキュリティが彼の仕事なのです。監視役というわけです」「知らない人が近づくと、物音を聞き分けてくれます」「保護したときは片手にのるくらい小さかったのですよ」「当時周囲に妊娠中の犬がいたからね」「実はもう2匹子犬がいるのですが、たいていは兵舎の台所にいますね」「犬たちは歩哨係として役立っています。音に敏感で、人には聞こえない音でも感じ取れるのです」「ここで生まれ、ここで暮らす犬たちなのです」「あれ、この犬はカメラを意識しているみたいだね」「名前はそれぞれムーハとババイ、マリッシュです」「しっかり食事しているのですか?」「もちろん。みんなしっかり食事をして、すべてうまくいっているよ」「ここに長くいて、ぼくたちは家が恋しいけれどね」
ランボーや仲間の犬たち、そして兵士たちがすぐに帰宅できるようになってほしいですね。戦争が短期に終わって、歴史のひとコマに変わってほしいものです。
みなさんはどう感じましたか。
ランボーの無事を願う声も多数
人々はこんな感想を寄せています。

出典:https://www.boredpanda.com/ukrainian-soldiers-adopt-puppy/
・ランボーや兵士たちが戦わずに済むことを、心から願っています
・「監視役というわけです」と兵士が語ったとき、ランボーがしっぽを振ったのが、まさにすべてを語っているね。どうか元気でね
・人間と犬はお互いに理解し合える。子犬が生き残るには兵士たちが必要だった。一方で兵士たちは子犬の世話を通じて心が強くなり活力をもらった。本当に今回の戦争にはショックを受けたけれど、はっきりわかるのは犬と人間がお互いに愛し合っており、そのおかげで強くなったということだ
・緊張を強いられるなかで、子犬の存在は大切だ。だれも傷つかないように願うだけだ
・毎日この子犬がどうしているか、続報を送ってほしいです
・このビデオを見るのが悲しくて辛い
・テレビで爆撃の被害を見るたびに、ランボーが無事でいてほしいと願っている
・何とかして犬たちに防弾チョッキを送りたいわ
・子犬の毛1本でも傷ついたら、ロシアに反撃をしに行きたい。もうたくさんだ。罪のない人々や動物たちが傷つくのはこりごり!
・ウクライナでは野良犬でさえ国を守ろうとしている
・ウクライナの人々や動物たちのために、どうか兵士たちは強固に国を守ってください。人々が一致協力して、神の祝福が得られますように