ナマケグマのミリーはスネアトラップというくくり罠にかかり、逃げるために自分の前足を嚙み切る寸前で助けられた。動物保護団体は残酷なスネアトラップの使用を強く非難している。
罠にかかったナマケグマのミリー
※警告※
ショッキングな写真が出てきます
動物保護団体は森の中でぐったりしていたナマケグマの姿にショックを受け、スネアトラップを「野生動物に対する最も残酷な、人間が作った脅威」として強く非難しています。

出典: https://www.dailystar.co.uk/news/world-news/trapped-sloth-bear-nearly-chews-25437833
保護ボランティアたちには今はミリーと呼ばれているナマケグマは、西インドのカルナタカの森林近くで足の周りに罠をつけて苦しんでいるのを発見されました。罠は農民が置いていった疑いが濃厚です。
ミリーは鎮静剤を与えられアルン・アシャ博士に診察を受けた後に、バネルガッタ熊レスキューセンターで治療を受けています。ミリーは、右前足に固く巻き付いていたスネアトラップが原因で細菌性感染症になり、壊疽性の怪我を負い、獣医たちはその怪我を洗浄して手当をしました。

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スネアトラップはインドでは農民や密猟者によって、作物を荒らす象のような大きな動物を罠にかけるためや獲物を食料として売るために広く使われています。
ミリーの酷い怪我の写真を見ると「野生動物に対する最も残酷な、人間が作った脅威」によって起こされた身震いするような被害がわかります。
「野生動物SОS」がスネアトラップの使用を非難

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森林管理部からミリーの状態について報告を受けていた団体「野生動物SОS」によれば、ミリーの生死は、時間との闘いでした。
「野生動物SОS」の創立メンバーでCEOのカルティク・サトヤナラヤンは言います。
「くくり罠であるスネアトラップに捕まった動物は、怪我や渇きや飢えで死ぬまで何時間も、あるいは何日間も苦しみます。ナマケグマや虎のような動物は罠から逃げるために自分の足を噛み切ったりもします。
どうにか逃げられたとしても、状況は悲惨です。罠によって負った酷い怪我が原因で何日か、何週間か後に死ぬことがよくあります。ミリーは良いタイミングで見つかりました。そうでなければ苦しみながら死んでいたかもしれません」
IARがスネアトラップの使用を非難

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「野生動物SОS」のパートナーであるIARは、インスタグラムの261000人のフォロワーにミリーが回復に必要な治療を受けられるように援助してほしいと訴えました。
IARはミリーの前足をズタズタにした安っぽい自家製のスネアトラップの使用を強く非難し、次のように投稿しました。
「ミリーはスネアトラップで大けがをしていました。前足はズタズタで、野生動物SОSの獣医たちは今、手を尽くしてミリーの治療をしています。
スネアトラップはオートバイのチェーンから3分もかからずに作れる自家製の罠ですが、この罠に捕まった動物は、残りの生涯を苦痛に身もだえてすごすことがよくある、とても残酷な罠です。
ミリーは逃げようと必死にもがいて、その最中に前足を嚙み切ろうとしたのではないかと思います。この罠を置いていった人間の無慈悲さに我々がどれほど憤っているか、言葉では言い表せません。どうしてこんなむごいことができるんですか」
出典: https://www.dailystar.co.uk/news/world-news/trapped-sloth-bear-nearly-chews-25437833