中国北京に拠点を置く遺伝学会社『Sinogene Biotechnology』がクローン技術を使った世界初のホッキョクオオカミ誕生を報告、世界中で話題になっています。
同技術により羊の『ドリー』が誕生して以来、26年。絶滅の恐れがある動物たちを存続させる手段として注目されています。
世界初!ホッキョクオオカミの誕生
遺伝学会社『Sinogene Biotechnology』は、このたび『ホッキョクオオカミ』のクローン技術による再生に成功したことを報告しました。

出典:https://metro.co.uk/2022/09/24/worlds-first-cloned-arctic-wolf-born-26-years-after-dolly-the-sheep-17442336/
『マヤ』と名付けられたホッキョクオオカミの誕生は、2022年6月。生後100日が経過した後、健康状態に問題がないことを確認された上での発表となったようです。
カナダで暮らしていたメスのホッキョクオオカミ『マヤ(2021年15歳で永眠)』の細胞を成長した受精卵に組み込み、遺伝子の似たビーグル犬の体内で成長させたのだとか。これは『体細胞核移植』と呼ばれる技術であり、1996年にドリーのために使ったのと同じ方法なのだそうです。

出典:https://metro.co.uk/2022/09/24/worlds-first-cloned-arctic-wolf-born-26-years-after-dolly-the-sheep-17442336/
ホッキョクオオカミは、白オオカミまたはポーラーオオカミとも呼ばれます。他のオオカミと違って隔離された生息地をもつため現段階では絶滅危惧種には指定されていませんが、同社ではこの技術の活用で多くの動物たちを救えるようになることを期待しています。
同社副マネージャーのチャオ・ジアンピン氏は『この赤ちゃんオオカミは、ほかのホッキョクオオカミと同じ遺伝子を持っていますが、オオカミとではなく犬と暮らしています。
実際、クローン技術で生まれた犬猫にも、乳児期に社会化しにくいという問題があります。なるべく早く同種の動物たちに接することで、より効果的な成長が期待できるのです。
次は生息数が少ない野生動物にクローン技術を適用していきます。より困難な道のりになるでしょう』と、同件の取材で語っています。

出典:https://metro.co.uk/2022/09/24/worlds-first-cloned-arctic-wolf-born-26-years-after-dolly-the-sheep-17442336/
健康状態にも問題なく、代理母であるビーグル犬と共に暮らしているというマヤ。彼女の誕生とその成長には世界中からさまざまな声が寄せられています。
また、もう1匹のオスのホッキョクオオカミも、まもなく誕生する予定になっているとのこと。続報を待ちましょう!
出典:https://metro.co.uk/2022/09/24/worlds-first-cloned-arctic-wolf-born-26-years-after-dolly-the-sheep-17442336/