密猟で親を亡くした”シマウマの子”と”サイの子” 集中治療室で築いた友情に涙

悲しい

密猟で親を亡くしたシマウマの子とサイの子が、特別な絆を結びました。生まれて間もなく命を危険に晒されながら、強く生き抜いた彼らの姿をご覧ください。

集中治療室での出会い

なかなか想像できない組み合わせともいえる彼らの友情。その理由と始まりは私たちの心の琴線に触れるものですが…背景にはあまりにも残虐な現実があったのです。

『Care for Wild』は、世界最大のサイの保護区。動物たちを保護、リハビリを経て野生に返すことによって彼らを守ることが保護区の目的です。サイの子供とシマウマの子供は、親のない状態で見つかり引き取られた保護区で親友になりました。

出典:https://www.boredpanda.com/baby-zebra-and-rhino-become-friends/

シマウマの子が見つかったのは2021年の11月、アフリカ最大の動物保護区の1つである南アフリカのクルーガー国立公園でした。嵐が過ぎ去った後、保護区をパトロールしていたスタッフが濡れた草の上に置き去りにされている弱りきった幼いシマウマの子を見つけたのです。まだ生まれて2、3日しか経っていないと考えられました。

スタッフたちはサイのお世話が専門ではありましたが、この子を見捨てることはできなかったのです。保護区の集中治療室(ICU)に運び込み、必要な治療が行われることとなりました。

『新しい赤ちゃんが来ました。でも普通の赤ちゃんより少し小さくて縞模様があります』と、インスタグラムに投稿。

スタッフは、過酷な状況を生き抜いた素晴らしい生命力に敬意を評し、雨の女王という意味をもつ『モジャジ』という名を贈りました。

生まれて間もなく母親と離れ離れになってしまったモジャジは、次々と困難が襲いかかりました。しかし、医療スタッフの献身的なケアにより元気を取り戻すことができたのです。

へその緒がついたままのサイの赤ちゃんを発見

モジャジの保護から1ヵ月もしないうちに、保護区のスタッフはサイの赤ちゃんを発見。へその緒がついたままであることを考慮すれば、生後1日以内と考えるのが自然でした。

出典:https://www.boredpanda.com/baby-zebra-and-rhino-become-friends/

直ちに保護し、集中治療室へ。ひどく衰弱しており、世話係が片時もそばを離れず見守って体温を維持しながら食べ物を与える必要がありました。

生後間もなく置き去りにされなければならなかった理由は明白ではないものの、保護されたのが密猟者たちが2、3日の間に何十頭ものサイの命を奪った恐ろしい週だったのは偶然ではないかもしれません。

このサイの子は『デイジー』と名付けられました。瀕死状態のデイジーがまだ呼吸をし、生きるために戦っていることさえもが奇跡に思える日々が過ぎていきましたが、スタッフの熱意と献身的な看護のおかげでデイジーは危機を乗り越え、少しずつ強さを持ちはじめたのです。

出典:https://www.boredpanda.com/baby-zebra-and-rhino-become-friends/

ICUで共に過ごすこととなったモジャジとデイジー。先に元気を取り戻したモジャジは、デイジーが心地よく過ごせるように振る舞ったといい、その様子にスタッフたちはその優しさと気遣いに感動しました。

『モジャジはデイジーの恩人で、とても優しいのです。モジャジはデイジーと毎日24時間寄り添い、その代わりに人間がデイジーに関わりすぎないようにしてくれます』

出典:https://www.boredpanda.com/baby-zebra-and-rhino-become-friends/

『今の元気いっぱいで生意気でいたずらばっかりしてる姿を見たら、自分たちが彼らの命を救うためにどれだけ苦労したかなんてとても想像できないよ』

スタッフはそう語っています。とうとうイタズラをするまでに元気を取り戻したデイジーですが、彼女が3歳になるまでは野生に戻るプログラムは始まりません。

まだしばらくの間は、この風変わりで愛に満ちた光景を見ていることができるのです。

この愛らしい光景と、心温まる物語は多くの人々に感動を与えました。しかし、その背景にある身勝手な人間による残虐な行為を無かったことにはできません。

密猟の根絶を願い、日々奮闘している彼らの活動をぜひご覧になってください。

出典:https://www.boredpanda.com/baby-zebra-and-rhino-become-friends/

 

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