車で運ばれ大量のフードと共に置き去りにされた大型犬。住民たちの通報で保健所に収容されると、ボランティアによって引き出されました。いざ、里親探しを始めようとするとフードアグレッシブを引き起こしてしまい…?
置き去りにされてしまった犬

出典:https://wanchan.jp/column/detail/16659
田畑が広がる地区に車で連れてこられた犬は、大量のフードと共に置き去りにされてしまいました。
住民が『唸って怖い』と通報したことで保健所に収容されるも、とても人懐っこいことから保健所は譲渡対象にする予定でいたそうです。
しかし、犬の右目が異常に大きくなっており、早急に治療が必要なことは明らか。そこで、保健所の保護ボランティアに相談が入ります。
人懐っこく穏やかな犬

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ボランティアが保健所で犬と対面すると、ヘソ天をして見せるなどとても人懐っこく甘えん坊な犬であることがわかりました。
ボランティアもメロメロになるほど可愛い性格をしており、もちろん、唸るなんてこともなかったそうです。

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これならすぐに里親さんも見つかるでしょうが、まずは右目の状態を診察してもらう必要があります。
動物病院でもおとなしく、ほかの犬に吠えることもありません。

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犬は3歳ほどでしたが、右目は緑内障のため視力が失われていました。
痛む様子も出血もないことから、現時点では治療は必要ないと診断されます。

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病院で診察を受けた犬は、そのまま一時預かりさんの家に行くことになりました。
名前は『ジャック』。
散歩をして、フードと水を与えて…何にも問題はありませんでした。そしてボランティアが帰りがけにおやつをあげると突然ジャックの表情が変わり、唸り出したのです。近づこうとすると咬もうとするしぐさまで…!
フードアグレッシブが起こる

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それまで、ボランティアはジャックの里親探しをするつもりでした。
ところが、フードやおやつの気配がすると唸りだして咬もうとさえするジャックに里親探しをすることはできません。
普段はとても人懐っこく穏やかなジャックでしたが、何かのきっかけでフードアグレッシブが起こってしまったのです。
※フードアグレッシブとは…食べ物に執着し、誰かが近寄ろうとすると攻撃的になってしまうこと
悩んでいたボランティアに救いの手が
通常、フードアグレッシブは無反応で対処することが望ましいですが、咬まれるかもしれないということから食事時の接し方に変化があったのでしょう。
それがますますフードアグレッシブを助長させ、ボランティアはこれからジャックをどすいたものかと頭を悩ませていたそうです。
そこに、ボランティア仲間から行き場のない犬たちを引き取るシェルターの話が。さっそく電話をしてみると、「どこにも行き場がないのなら、連れてくればいい」と言ってもらえたのです。
変化

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シェルターに移ったジャックは、厳しいトレーニングをしたわけでもないのに、たった3日でフードアグレッシブを克服。
そこは鎖につながれることなく、自由に走り回ることができる時間が与えられていました。
表情も穏やかになり、おやつを前にしても笑顔が見られるように!
ずっとリードでつながれていた環境

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ジャックは保健所の中では鎖やリードにつながれることなく過ごしており、散歩のときだけ鎖をつけるという環境でした。
しかし、引き出されてからは常にリードでつながれており、それがストレスとなっていたようでした。
再び幸せになるために動き出す

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保健所から引き出すことはジャックのために良いことですが、ジャックがその後の環境に合っていなかったり、対応が間違っていれば知らず知らずのうちにストレスをため込ませてしまうことにもなりかねません。
また、フードアグレッシブの原因はさまざまで何が原因なのかの判断は難しく、実際ジャックのことをトレーナーに聞いてみてもわからなかったそう。
しかし、シェルターで落ち着きを取り戻したジャックは、再び家庭犬としての幸せを掴むチャンスがやってくるでしょう。
ジャックには幸せになってほしいですね。
※この記事の写真は撮影者の承諾を得て掲載しております。