アメリカのミシシッピ州の郡保安局から「多くの犬たちが不当な扱いを受けている子犬工場の摘発に協力してほしい」との依頼が動物愛護団体『The Humane Society of the United States(米国動物愛護協会)』に届きました。実際に現場へ向かうと、絶句してしまうほどの惨状が広がっていたのです。
約120頭ものわんこが詰め込まれた劣悪子犬工場の摘発

出典:https://www.youtube.com/watch?v=sKQF0MvjVY4
アメリカ、ミシシッピ州のパールリバー郡保安官局から、動物愛護団体『The Humane Society of the United States(米国動物愛護協会)』へある依頼が届きました。それは、「子犬工場から100頭以上いる犬たちを救出してほしい」というものだったのです。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=sKQF0MvjVY4
動画は、摘発された子犬工場に突入するところからスタートします。実際に立ち会った獣医師は「これまで関わった摘発案件の中でも最悪の事案です」と苦しげな表情を見せながら語っています。
その言葉通り、意外にも綺麗な見た目の家屋の中へと足を進めると、辺りに放置されたわんこたちが激しく吠え、床は排泄物などで汚れた状態のまま放置されている劣悪環境が目に飛び込んできます。
人の愛情を受けることがなかったのでしょう。警戒や不信感から吠えているわんこや、どこか悲しげに「助けて」と訴えるように吠えているわんこも…。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=sKQF0MvjVY4
部屋だけでは足りないほど繁殖させていたのでしょう。廊下にも簡易的な仕切りを適当に敷き、わんこたちを監禁している様子が映像に映っています。この場所も新聞紙が適当に敷かれた状態で、清潔にしているとはとてもいい難い環境。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=sKQF0MvjVY4
別の部屋に移ると、床が一面糞や尿に塗れた部屋が映ります。そこには、まるで怯えたように体を丸めながら、こちらを横目で見つめている子犬が…。
辺りには家具と思われるものが積み重ねられており、非常に危険な環境であることは一目瞭然。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=sKQF0MvjVY4
これほど劣悪な環境で、無理矢理と言っても過言ではない出産を強いられ、生まれた子犬たち。愛護団体の方によると、この子たちは比較的きれいな見た目をしている子を取り分け、SNSなどを通じて売り物にされているのだそうです。
こんなにも劣悪な環境で無理やり出産させ、生まれた状態のまま放置し、売り物にして収益を得るだなんて、あまりに非人道的。
話によると、施設の運営者は、のような子犬たちをSNSなどで「素敵なブリーダー」に扮してストーリー動画を上げ、いかにも「ちゃんと愛情を込めてお世話していますよ」「素敵な子犬たちですよ」といった風に見せかけて販売していたとのこと。
SNSだけを見た利用者は、真っ当なブリーディングをされたと思い、その子犬たちを引き取っていたのでしょう。もちろん、このような環境下ではなく別の場所で、です。裏ではこんなにも悲惨な状況でネグレクトを受けているのに…。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=sKQF0MvjVY4
摘発された今回の子犬工場に詰め込まれていたわんこたちは、少しずつ救出され、適切な施設で健康状態を検査、必要な治療を受けることとなります。もちろん、精神的なケアも。
すべてがひと段落した時、この子犬工場であまりに酷い仕打ちを受けていたすべてのわんこたちが、素敵な里親さんと巡り合い、幸せを手にすることができることを祈るばかりです。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States