ロシアとウクライナの戦争の影響で、家族と離れた犬。幸いにも隣国のボランティア兵士の努力で、飼い主と再会することができました。その瞬間の犬の純粋な喜びぶりには、ネット民も思わず涙してしまいます。
飼い主と別れてしまったペット

出典:https://www.boredpanda.com/husky-reunited-with-owners-ukraine/
ロシア・ウクライナ戦争で多くの命が失われています。この間に罪もない人間への無意味な暴力は続き、報道を見るわたしたちの心も怒りと悲しみで凍り付くほどです。
でも心を強くもち、希望を捨てずにいましょう。兵士たちが家族の元へ無事に戻り、地域の人々が協力して町を建て直し、多くのペットたちがふたたび飼い主に会えることを願って。
多くの人々は安全や移動の困難さを理由に、ペットを残して避難しています。でも今回ご紹介するハスキー犬は、ほんの数週間だけ家族と別れただけで、ふたたび再会することができたのです。
飼い主との感動の再会

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投稿されたビデオには、犬が別れ別れになっていた飼い主に再会する場面が映っています。ここはウクライナの首都キーウ近くにある町ブチャ。ロシア軍による大量の殺戮があった場所です。
ハスキー犬のネッシーは、数週間前に戦闘の影響で家族と離れてしまいました。でもやっと見慣れた飼い主の顔を見つけ、走り寄っていきます。

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犬は興奮を抑えきれずに喜びの声をあげ、跳びはねたり飼い主の顔を舐めたりしています。しっぽを前後に大きく振り、もう止めようがありません。そして飼い主のまわりを走り回って叫び続けます。
まるでこれまでの辛い体験をけんめいに伝えようとしているようです。飼い主の男性も、笑みが止まらず愛犬の体をなで続けています。でもネッシーはじっとしていられず、再び走り回って喜びを表現し始めるのです。
ボランティア兵士が犬を保護

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隣国ベラルーシからボランティアとしてやってきた兵士グループ「カスタス・カリノウスキ大隊」は、ブチャでロシア軍と戦っています。1ヵ月にも及ぶ戦闘のすえ、ウクライナ側はこの地域を奪還しました。
流血の惨事を目にした大隊は、ネッシーが1匹だけで街をうろついているのを見つけました。このまま放置できません。どうも数週間前に、ロシア軍に攻撃されたときに飼い主と離れてしまったようです。そこで兵士たちはこの犬を保護して飼い主を探すことにしました。
その結果、今回の再会が実現したのです。フェイスブックに投稿されたビデオ映像には「悲惨な状況下の明るい話題です。ブチャが解放されたときに保護した犬ネッシーの飼い主が見つかりました。再会することができたのです」と説明があります。
そして「人間の命のためだけに戦っているのではありません。すべての生き物のために戦っているのです」と締めくくられています。
喜びの再会の一方で、飼い主と犬がこれまでどんなに辛かったかを想像すると悲しくなります。「もう会えないかもしれない」と、どちらも思っていたことでしょう。
罪のない命が奪われる現実

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飼い主が兵士と握手をして、感謝の気持ちを伝えました。そして携帯電話で妻とおぼしき女性と話をしています。彼女も犬が無事なのをとても喜んでいるようです。
ロシア軍の撤退のあとでブチャの惨状を目にしたウクライナ軍は、その無慈悲な行為に衝撃を受けています。虐待、殺人そして性的暴行といった戦争犯罪が行われたのは明らかです。
ブチャとその近郊で少なくとも410体の市民の遺体が見つかったというウクライナの発表に、ロシア政府は「捏造である」と反論しています。

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でも写真がすべてを語っています。写真やビデオは偽物だという声があるかもしれません。でも明らかなのは、侵略者の手によって罪のない人々が命を落とし、苦しんでいるという事実です。
CNNの報道によると、ロシア軍の兵舎として利用されていた小児病院内部に、拷問部屋があったということです。地下室で腕をしばられて銃で撃たれた5人の男性の遺体が発見されました。これは明らかに拷問が行われた証拠です。
シュテファン・ヴェッターの著作によると「敵の戦意をくじくには、無力化することが有効である。そのために拷問という手段がとられる」ということです。これは戦争の当事者双方に当てはまる論理かもしれません。抵抗できない無力な人や動物を攻撃するのは、まさにそのためです。
これからは飼い主と一緒に

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すでに450万以上のウクライナ人が国外に避難しました。それぞれの肉体的・精神的苦痛はどれほどのものでしょうか。
日々の暮らしの中で、わたしたちは毎日流れてくる戦争のニュースに慣れてしまいがちです。でも人々の苦しみは、現実にいまも続いているのです。
ネッシーと飼い主が喜びの再会を果たせて、本当によかったです。このまま一緒に安全な場所へ避難できることを願っています。そしてこれから幸せに楽しく毎日が過ごせますように!
「再会に涙が出た」の声
人々はこんな感想を寄せています。
・犬の飼い主への愛情がすごい。ウクライナの人々や動物たちは本当に気の毒だ。心が痛むよ
・悲しみと破壊の中にあって、心が温まる話題でした。再会できてよかった
・この犬は飼い主のことをとても恋しがってもいたんだね。銃声や爆撃の中で、さぞかし怖い思いをしたことだろう
・この再会を見て涙が出ました。プーチンが起こしたばかげた戦争の最中でも、少しの希望が見えるようです
・この記事は、わたしの心を温めてくれると同時に、悲しみで打ち砕いてしまいます
・苦しみの中でも明るい場面ですね。少なくとも飼い主と犬の精神を、プーチンが打ち砕くことはできないのです
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